FABTECH · ラスベガス

FABTECH 2026完全ガイド:日本企業のための出展・参加判断

Last updated: August 6, 2026

FABTECH 2026は、2026年10月21日〜23日にラスベガスのLas Vegas Convention Centerで開催される、北米最大の金属加工・溶接・成形の展示会です。行く価値がはっきりしているのは、板金加工機、溶接機、切断機、プレス、仕上げ設備、産業用ロボットのいずれかを北米の工場に売りたいメーカーです。逆に、ソフトウェアやサービスを大企業に売る企業には向きません。来場者の69%は従業員100人未満の会社から来ます。この記事では、名簿から数えた実際の出展社数、日本企業19社の出展実績、直行便が存在しない渡航ルート、ブース単価と表に出ない費用まで、判断に必要な材料を提示します。

3.1万人

来場者(2026年予測)

1,373社

出展社(名簿実数)

19社・21ブース

日本企業

無料

入場料(事前登録)

FABTECHとは何の展示会か

FABTECHは、金属の切断・成形・溶接・仕上げに関わる機械と技術を集めた北米最大の展示会です。1981年にクリーブランドで161社の出展から始まり、いまは米国の5つの業界団体が共同で運営しています。特定メーカーのユーザー会でもなければ、InformaやRXのような展示会運営企業の商品でもありません。この所有構造が、展示の中身から出展の手続きまでほぼすべてを決めています。

扱う領域は40の製品カテゴリに分かれます。板金の切断と曲げ、レーザー、プレスと金型、チューブ・パイプ加工、アーク溶接と抵抗溶接、溶接消耗品、塗装と粉体塗装、めっき、ロボットと産業オートメーション、積層造形、検査・試験、材料ハンドリングまでが一つのフロアに並びます。

来場者の顔ぶれは、日本の読者が思い描く「大手メーカーの技術者が集まる展示会」とはかなり違います。主催者が2026年の販促に使っているオーディエンスプロファイル(2016年ラスベガス開催時の調査)では、来場者の47%がジョブショップ(受託加工業)、37%が従業員20人未満の会社、69%が従業員100人未満の会社の人です。オーナーまたは経営層が32%を占めます。買い手と決裁者が同じ人物であることが多く、そこがこの展示会の商業的な価値です。

若い層が来ることも、日本の産業展示会との違いとして挙げられます。JETROの2023年シカゴ現地報告は、共同主催者の一つである米国溶接協会が奨学金の紹介やポスターセッション、教育イベントを実施していたことを記録した上で、「ファブテックの会場では若者の姿も見られ、これら業界の魅力の発信につながっていることが感じられた」と書いています。

いつ・どこで開催されるのか

2026年10月21日(水)〜23日(金)の3日間、ラスベガスのLas Vegas Convention Center(LVCC、3150 Paradise Road)で開催されます。展示時間は水曜と木曜が9:00〜17:00、金曜は16:00までです。ラスベガス開催は2016年以来10年ぶりで、米国のFABTECHはラスベガス、シカゴ、オーランドの3都市を回っています。

会場はLVCCのSouth、Central、Northの3ホールを使います。2026年の出展者名簿から数えたブース配分は、Southが765、Centralが404、Northが205です。South Hallがこの展示会の本体で、動線はそこから組むのが合理的です。展示面積は主催者資料でも585,000、700,000、725,000平方フィートと数字が割れており、ここでは最新かつ最も具体的な725,000平方フィート(約6万7,000平方メートル)を予測値として扱います。会場そのものは総面積2,934,153平方フィート(約27万平方メートル)あるので、FABTECHが使うのはその4分の1程度です。

10月下旬のラスベガスは、東京から来ると気候が大きく変わります。平均最高気温は28°C、平均最低気温は15°C、月間降水量は5mm程度です。月内では下旬にかけて最高気温が24°C前後まで下がるため、FABTECHの週は10月のなかでは涼しい側に入ります。注意すべきは暑さではなく乾燥で、屋内外を問わず砂漠の湿度です。

2026年は「小さい年」です

FABTECHの規模は年によって大きく振れます。過去5回と2026年の予測は次のとおりです。

開催地会期来場者出展社
2021シカゴ4日約25,300人約900社
2022アトランタ3日約30,000人約1,200社
2023シカゴ4日40,505人1,585社
2024オーランド3日29,741人1,531社
2025シカゴ4日41,795人1,702社
2026ラスベガス3日31,000人(予測)1,400社超(予測)

理由は2つあります。一つは会場で、シカゴのMcCormick Placeが巡回都市のなかで最も大きく、その年の展示は物理的に大きくなります。もう一つはIMTS(International Manufacturing Technology Show)です。IMTSは偶数年の9月に同じMcCormick Placeで開催され、2026年は9月14日〜19日、FABTECHのわずか5週間前にあたります。IMTSを主催するのはAMTという別団体で、SMEではありません。つまり米国の設備投資予算と出張予算を、競合する2つの団体の展示会が5週間差で取り合う構図です。

設備金融のManufacturers Capital(Commercial Credit Group)は2025年のフロアを歩いた記録で、FABTECHはIMTSのない奇数年の方が来場者数・出展社数・展示面積のすべてで大きくなると述べ、出展者からは2024年のオーランド開催(IMTS開催年)より明らかに人の入りが良いという声を聞いたと報告しています。

日本からラスベガスへはどう行くのか

日本とラスベガスを結ぶ直行便はありません。10月に運航しているノンストップ便は、日本のどの空港からも存在しません。乗り継ぎが前提です。

ここに検索の落とし穴があります。SkyscannerやExpediaが成田〜ラスベガスの「直行便、10時間15分」を表示することがありますが、これはアメリカン航空がCES(毎年1月開催)に合わせて同区間を臨時運航しているためで、その便がスケジュールデータベースに載っているだけです。FlyTeamの報道によれば2026年1月の運航期間は成田発が1月3日〜12日、ラスベガス発が1月2日〜11日、1日1便、機材はボーイング777-200です。FABTECHは10月下旬で、この便は飛びません。

実際の経路は2つに絞られます。

1. 米国内で乗り継ぐ。 ロサンゼルス(LAX)、サンフランシスコ(SFO)、シアトル(SEA)、ダラス(DFW)、ホノルル(HNL)が候補で、JAL・ANA・米国系がそろうLAXが最も一般的です。日本から西海岸までが約9時間30分〜11時間、そこから国内線で1〜1時間30分。入国審査と預け荷物の受け取りは、ラスベガスではなく最初に降りた米国の空港で行います。LAXの国際線から国内線への乗り継ぎは最低2時間が目安で、入国審査は平均40分、混雑時は90分を超えます。

2. 仁川(ICN)で乗り継ぐ。 大韓航空が仁川〜ラスベガス間に通年・毎日運航のノンストップ便を持っています(所要約11時間45分〜13時間30分)。羽田・成田・関西から仁川までは2時間前後です。この経路の実務的な利点は、米国の入国審査がラスベガスになることです。LAXよりはるかに小さな空港で、行列も短くなります。日本語の渡航ガイドはこの選択肢をまず載せません。

ドアツードアの所要時間は、どちらの経路でも13〜17時間超を見込んでください。

入国手続きで押さえるべき点は3つです。日本はビザ免除プログラムの対象国なので、必要なのはビザではなくESTAです。搭乗前に承認が下りている必要があり、商用・観光で90日以内の滞在をカバーしますが、有給の就労はできません。パスポートは滞在予定の終了後6ヶ月以上の残存有効期間が必要です。そして主催者は来場者への招へい状を発行しません。米国務省の見解(招へい状はビザ発給を左右する材料ではない)を引いて明言しています。出展者だけは、出展登録の経路からビザ用の招へい状を申請できます。

See itineraries

誰が主催しているのか

FABTECHは米国の5つの業界団体が共同で運営しています。溶接の規格を書き、資格試験を運営している団体が、そのまま展示会のオーナーです。

団体正式名称本拠地担当セグメント
FMAFabricators and Manufacturers Association, Internationalイリノイ州エルジン成形、加工、チューブ・パイプ、ジョブショップ
SMESME(旧Society of Manufacturing Engineers)ミシガン州サウスフィールド展示会運営、自動化
AWSAmerican Welding Societyフロリダ州マイアミ溶接、溶接自動化
PMAPrecision Metalforming Associationオハイオ州インディペンデンスプレス、プレス自動化、金型
IFCAIndustrial Finishing & Coating Associationケンタッキー州テイラーミル仕上げ、塗装、粉体塗装

ここでのAWSはAmazon Web Servicesではなく米国溶接協会です。1919年設立、会員7万3,000人超で、構造用溶接規格D1.1をはじめとする溶接規格を策定し、CWI(Certified Welding Inspector)など17の資格を運営しています。北米の金属加工市場の技術的な土台を書いている団体だと理解してください。

各団体が合流した時期は、展示の構成にそのまま残っています。AWSは2005年に自社のAWS Welding Showを統合して参加しました。だから溶接はサブトラックではなく展示の半分を占めます。PMAは2008年にMETALFORMを統合して参加し、同じ年に初のラスベガス開催がありました。CCAI(現IFCA)は2010年にFinishing Pavilionとともに加わっています。

出展の窓口は5つに分かれています

統治は5団体で対等です(Exhibitor Advisory Councilの席は1団体1名)。一方、日々の運営はSMEが担っています。出展契約の宛先はfabtech.contracts@sme.orgで、出展者名簿と会場図もSMEのシステム上にあります。

出展を検討する日本企業にとって、これは実務上の意味を持ちます。最初の連絡先は、貴社が何を作っているかと、社名のアルファベット順で決まるからです。2026年の出展募集資料に載っている営業担当の割り当ては次のとおりです。

セグメント担当所属団体
成形・加工/チューブ・パイプ/ジョブショップ(A〜L)Michael ScottFMA
成形・加工/チューブ・パイプ/ジョブショップ(M〜Z)Courtney HallSME
仕上げAndy GoyerIFCA
プレス・プレス自動化/金型Doug TroutPMA
溶接(A〜L)Cara CollinsAWS
溶接(M〜Z)Scott BellerAWS
自動化(A〜H)Cara CollinsAWS
自動化(I〜P)Courtney HallSME
自動化(Q〜Z)Michael ScottFMA

窓口を間違えると1週間が消えます。なお契約の相手方はSMEです。自動化だけが3団体に分かれているのは、この領域を3つの団体が取りに行っている裏返しでもあります。

情報源の読み方として、もう一つ知っておくと役に立つことがあります。主催5団体のうちFMAは『The Fabricator』を、PMAは『MetalForming』を発行しています。業界紙の発行元が展示会のオーナーでもあるため、業界メディアのFABTECH評はほぼ一様に好意的です。批判的な視点は、設備金融会社の現地レポートのような外部の書き手から取る方が確実です。

なお、5団体のうちIFCAは2026年にCCAI(Chemical Coaters Association International)から改称したばかりで、FABTECH 2026がお披露目の場になります。IFCAが運営するFINISHING Pavilionは150社超を集め、シカゴ以外の開催地では過去最大の規模です。

どんな企業が出展・来場しているのか

2026年8月6日時点で、公式の出展者名簿には1,373社が掲載されています。主催者のマーケティング表記は「1,400社超」なので、実数はほぼ額面どおりです。

アンカーとなるブランドはフロアに散らばっています。TRUMPF(C6008)、Lincoln Electric(S29000)、ESAB Welding & Cutting(S29025)、Miller Electric(S29043)、Bystronic(C3408)、BLM GROUP(C1208)、Prima Power(C4625)、Mazak Optonics(C3025)、MC Machinery(C5008)。溶接大手がS29000番台に固まっているように、番号帯がそのまま業種の街区になっています。

プラチナスポンサーは3社です。BLM Group(イタリア)、Mitsubishi Laser/MC Machinery(日本)、TRUMPF(ドイツ)。北米最大の金属加工展の最上位スポンサー枠を、イタリア、日本、ドイツの3社が占めています。

日本企業は19社・21ブース

名簿から数えた日本親会社の出展企業は次のとおりです。

企業ブース親会社・備考
Mitsubishi Laser/MC Machinery SystemsC5008三菱電機。プラチナスポンサー
FANUC AmericaS11008・S400062ブース
Yaskawa America(Motoman Robotics)S11088・S400202ブース
Kawasaki Robotics (USA)S40029川崎重工業
Kobelco Welding of AmericaS29066神戸製鋼所
OTC DAIHENS40000ダイヘン
Panasonic ConnectS44078パナソニック コネクト
Koike AronsonS32066小池酸素工業
Komatsu America IndustriesS21002コマツ産機
AIDA-AmericaS18000アイダエンジニアリング
Nidec Press & AutomationS25004ニデック
Mazak OptonicsC3025ヤマザキマザック
KEYENCE Corporation of AmericaC4228キーエンス
Nitto Kohki USAC4328日東工器
SMC Corporation of AmericaS44029SMC
NabtescoS44036ナブテスコ
Tsubaki - KabelschleppS17083椿本チエイン合弁
Daito SeikiC7403日本から直接出展
Fact BaseS20008日本から直接出展

19社は名簿全体の約1.4%です。参考までに、同じ名簿で「Co Ltd」型の社名(中国本土企業に多い表記)は約75件あり、日本の約4倍にあたります。日本企業はこのフロアでは少数派で、それは両面を持ちます。同業の日本勢と競合しにくい一方、現地に日本語で頼れる支援の輪もありません。

Amadaが2026年の名簿にいないことを、不参加と読まないでください。アマダは2023年、2024年、2025年と連続で出展し、いずれの回も事業分野別に3ブースを分けて構えています。2025年の出展を発表したのは2025年9月2日、開催の約5週間前でした。同じ間隔なら2026年の発表は9月ごろになり、8月時点の名簿に載っていないのは自然です。Muratec、Iwatani、コスメックについても同じことが言えます。

来場するのはどんな人か

来場企業リストには日本の名前も出ます。ToyotaとKawasaki Motors Manufacturingが名指しされ、ほかにApple、Blue Origin、Boeing、Caterpillar、Delta Air Lines、Ford、GE Aerospace、General Motors、Google、Honeywell、John Deere、Lockheed Martin、Northrop Grumman、Rivian、Rolls-Royce、Siemens、SpaceX、Tesla、米空軍などが並びます。

ただしこれは名簿の見出しであって、フロアの実態ではありません。実態は中小です。そして数字の出どころには注意が要ります。

指標2026年ラスベガス版プロファイル(2016年調査)2025年シカゴ実績
オーナー・経営層32%25%
従業員20人未満の企業37%27%
初来場者56%50%
ほかの展示会には行かない56%60%
米国外からの来場者15%9%
出展者が同僚に薦める83%61%

主催者が2026年ラスベガス開催の販促に使っているオーディエンスプロファイルは、統計のすべてが2016年ラスベガス開催時の調査データです。PDFの脚注に「FABTECH Las Vegas Audience Survey and Registration Data」と明記されています。同じ都市の同じ商圏を測ったデータという意味では筋が通っていますが、10年前の数字であることは知った上で読むべきです。直近の実績である2025年シカゴの数値は、どの項目でも見劣りします。

購買力の数字は魅力的です。来場者の83%が設備購入を決裁または左右し、54%が12ヶ月以内の購入を予定し、40%が20万ドル超の設備予算を持ちます。2025年シカゴで関心の高かった技術は、切断39%、レーザー38%、曲げ・成形37%、溶接機36%、アーク溶接35%の順で、自動化34%とロボット33%がすぐ後ろに続きます。

会場では実際に何が起きるのか

3日間の中身は5つに分かれます。

  1. 展示フロア。 1,373社がSouth・Central・Northの3ホールに並びます。通路は歩くと何マイルにもなり、2025年シカゴの来場者は4日間で平均11.3時間をフロアで過ごしました。
  2. 基調講演とパネル。 全来場者に無料です。ここは日本の読者の期待とずれる部分で、FABTECHの基調講演には技術者ではなく著名人が立ちます。2026年はプロフットボール殿堂入りのJerry Rice(木曜8:30)、テクノロジー解説者のAmber Mac(水曜8:30)、テレビ番組『Vegas Rat Rods』で知られる職人Steve Darnell(金曜10:00)。中身のある業界の議論は、毎日12:30のLeadership Exchangeパネルと12の教育トラックの側にあります。
  3. 有料カンファレンス。 180セッション以上、12トラック。自動化・ロボット、仕上げ、成形・加工、ジョブショップ運営、ジョブショップ生産、レーザー、経営、マーケティング・営業ツール、スマートファブリケーション、プレス、人材育成、溶接に分かれます。
  4. 特設プログラム。 FINISHING Pavilion(150社超)、Weld Art World Championshipのラウンド16(3日間通し)、Women of FABTECH(木曜7:30、N237)、35歳未満向けのEmerging Leaders Program(木曜12:00〜15:30、$125)。
  5. FABTECH BistroとBiergarten。 Bistroは11:00〜14:00の有料ランチで、事前券は$56です。Biergartenは10月開催に合わせたオクトーバーフェスト仕様の飲食・音楽スペースで、非公式な接触はここで起きます。

現地を見た日本人の記録

FABTECHについて日本語で書かれた一次情報は多くありませんが、残っているものの質は高いです。

なかでも具体的なのが、株式会社ファブエースによる2025年シカゴの視察記です。25年前から米国の製造現場を見てきた筆者は、当時の印象をこう書いています。

25年前にアメリカの製造現場を訪れた際、私はホワイトカラーとブルーカラーの間に大きな隔たりがあることを目の当たりにしました。当時は、現場の作業者が生産技術者の指示通りに動くことが求められ、作業者自ら考える余地を排除している印象をもち今まで違和感をひきずっていました。

その上で、2025年のパネル「Navigating Automation: Practical Strategies for Success」で語られた米国の自動化の考え方が「まったく異なる発想に転換されていました」と記録しています。持ち帰った言葉は2つです。

「自動化は、現場の“つらさ”を聞くことから始まる」Will Healy III(Universal Robots)

「自動化は、若手に意味ある仕事を届けるためにある」Kate Brown(Wipfli LLP)

有料のカンファレンスに払う価値があるのかという問いに、これが一つの答えになります。日本から来た見学者が、パネルの中身を登壇者の名前つきで持ち帰っています。

同じ報告の第2部はフロアの記録です。ダイレクトティーチング方式の協働ロボット溶接をTHG Automation(Universal Robotsブース内)、Vectis Automation、Hirebotics(スマートフォンから溶接・切断・塗装を操作)が展示していたこと、筆者自身がUR機を操作したこと、そして「会場内では、プラズマ切断の展示が多いのも印象的でした」という観察が並びます。初期投資が要らない月額・年額のRaaS(Robot as a Service)が中小企業の導入障壁を下げている、という指摘もあります。

JETROの2023年シカゴ報告は、フロアの区分と当時の注目テーマを記録しています。

会場は、仕上げ、3D/積層造形、成形および加工、金属フォーム、仕上げ、チューブおよびパイプ、溶接、溶接自動化、ロボットと産業オートメーションに分かれ、小規模な企業から大手メーカーまでが参加し、多様な技術が紹介されていた。その中でも、近年拡大しつつある人協働ロボットを活用した溶接の自動化や、EV(電気自動車)に対応する素材の軽量化に関する溶接技術の紹介などが目を引いた。

留保も一つ書いておきます。設備金融のManufacturers Capitalは2025年のフロアを歩いた記録で、実材料を加工して動いている機械が多数あった一方、機械を動かさず動画でデモしているだけのブースも目立ち、コスト削減の手段と思われるがこの回は特に多かったと述べています。渡航して見に行く価値があるのは動いている機械です。動画を見るだけなら日本からでもできます。

名刺については、主催者自身が多めの持参を案内しています。まだ紙の名刺が動く展示会で、その点は日本の実務と相性がいい一方、両手で差し出して押し頂くような作法は通用しません。

参加・出展にいくらかかるのか

来場は、2026年10月16日までに事前登録すれば無料です。それ以降と当日登録は$50かかります。基調講演もLeadership Exchangeパネルも無料バッジで聴けるので、有料なのはカンファレンスと一部の特設プログラムだけです。

区分価格備考
展示会場入場(10月16日まで)無料事前登録
展示会場入場(以降・当日)$50当日登録も同額
FAB Pass$1,2009月11日までの早期価格、200枚限定
Emerging Leaders Program$125木曜12:00〜15:30、35歳未満
FABTECH Bistro(昼食)$56事前券

FAB Passに含まれるのは、カンファレンスと基調講演のフルアクセス、毎日のBistroランチ、Biergartenのドリンク券、VIPラウンジ、登録の優先レーン、Tシャツと$40のグッズクレジット、$75のUberクレジットです。主催者はこれを「$1,800以上相当」と説明しています。200枚限定なので、収益源というより見せ方のための商品です。

カンファレンスの価格は次のとおりで、早期割引は9月11日までです。

項目通常早期
個別セッション$220$175
ワークショップ$600$480
フルカンファレンス(5〜10セッション)$900$720
Weld-Ed Conference$75$50
1時間セッション(AWS溶接トラック)無料無料

出展費用

出展スペースは平方フィート単価で、面積が大きいほど単価が下がります。

ブース面積1平方フィートあたり
299平方フィートまで$41.00
300〜999平方フィート$40.00
1,000〜1,999平方フィート$38.00
2,000〜4,999平方フィート$37.00
5,000〜9,999平方フィート$35.00
10,000〜14,999平方フィート$32.00
15,000平方フィート以上$29.00

最小の10フィート×10フィート(100平方フィート、約9.3平方メートル)で$4,100です。1,500平方フィート以上のブースには、1平方フィートあたり$2.00で回数無制限のマテリアルハンドリングが付きます。

この単価に含まれるものは、驚くほど少ないです。背面と側面のドレープ、社名と番号のブースサイン、オンラインの出展者マニュアルとマーケティングキット、出展者向けニュースレターと事前教育、事前告知、会期中のサポート、ホテル割引と会期中の無料シャトルまでです。カーペット、什器、電気、リギング、リード獲得端末、設営の労務はすべて別料金になります。米国のコンベンション会場ではリギングや電気工事の作業者が組合の管轄で決まるのが一般的で、初出展の見積もりが最も外れるのがこの部分です。ラスベガス会場の具体的な労務規定は本記事では確認していないため、見積もりを取る段階で必ず個別に確認してください。

主催者が出展検討者に示すリード実績は、2024年オーランドで全体149,015件、1社平均98件です。2025年シカゴは202,191件を1,702社で割って約119件になります。ただしこれは全社平均で、大型ブースが数字を押し上げます。最小ブースでこの水準を前提に投資判断をするのは危険です。

ホテルと、表に出ない費用

公式の宿泊手配はonPeakの一社だけです。交渉レート、予約・変更・取消の手数料なし、公式ホテルと会場を結ぶ無料シャトル(主催者は$30相当と説明)が付きます。

ラスベガスの10月はコンベンションの繁忙期です。ストリップのホテル価格指数では10月がピークで1泊$220前後、通年平均は$262前後とされています。FABTECH週に限った数字ではないので、目安として扱ってください。

日本の読者に一番効く注意はリゾートフィーです。ラスベガスのホテルの多くは、表示された室料とは別に「リゾートフィー」を1泊単位で強制的に加算します。2026年の平均は1泊$42.36で、前年の$39.90から約6%上がりました。ストリップの相場は1泊$30〜$50超に税が乗ります。第三者の予約サイトでは決済画面か最終請求書にしか出ないことが多く、4泊なら約$170が予算の外側から出てきます。

もう一つ、主催者自身が異例の強さで警告している詐欺があります。公式サイトは、onPeakを装って出展者と来場者に営業をかける宿泊手配業者9社を実名で挙げています。英語で届く公式風のメールは、日本の担当者にとって最も見分けにくい種類のものです。宿泊はonPeak経由に統一するのが安全です。

渡航費、宿泊費、リゾートフィー、出展費用を合わせた総額は、人数と為替で大きく変わります。貴社の条件での概算は、下のツールで試算できます。

Calculate your costs

日本企業にとって行く価値はあるか

判断の分かれ目は一つです。貴社の買い手が、従業員100人未満の北米の加工工場にいるかどうか。いるなら行く価値があります。いないなら、3万人という規模の数字に惑わされないでください。

行くべき企業。 板金・溶接・切断・成形・仕上げの機械、治具、消耗品、ロボット周辺機器を北米に売りたいメーカーです。来場者の83%が設備購入を決裁または左右し、54%が12ヶ月以内の購入を予定しています。買い手と決裁者が同一人物であることが多く、他の展示会では二段階かかる話が一度で進みます。北米の代理店やディストリビューターを探している企業にも合います。来場者の8%がディーラー・ディストリビューターで、業界の主要5団体が同じ会場に集まります。

見学だけでも成立する企業。 現地の自動化事例を自分の目で確かめたい製造業には、出展しない参加にも意味があります。ファブエースの2025年の記録がその実例で、パネルの議論と協働ロボットの実機、そしてRaaSのように日本ではまだ薄い提供モデルを持ち帰っています。入場が無料である以上、費用は渡航費と時間だけです。

出展を検討すべき中小企業。 JETROは2023年のシカゴ開催で、出展した日本の中堅・中小企業6社を対象に、現地でのバイヤーとの商談アレンジを支援しました。参加企業の声として記録されているのは「これまでアピールすることが不可能だった企業に自社を紹介することができた」「今回のような商談アレンジの支援は非常にありがたい」です。沖縄の株式会社スタッフは2023年にブースA1046で単独出展しています。地方の中小企業が自力でブースを構えられる規模感の展示会だという証明です。ただし2024年以降のFABTECHで同様のJETRO支援が実施された記録は見つかっていません。2026年に支援があるかどうかは、JETROに直接確認してください。

行かなくてよい企業。 ソフトウェアやSaaSを大企業に売る企業には向きません。来場者の69%は従業員100人未満の会社から来ます。エンタープライズITの商談は、このフロアには薄いです。切削加工が主戦場で、2026年に米国出張を1回しか組めない企業も慎重に。IMTSが9月14日〜19日にシカゴで開催され、FABTECHの5週間前にあたります。買い手層は重なりますが同じではありません。FABTECHは板金・溶接・成形・仕上げ、IMTSは工作機械と切削です。1回分の予算なら、貴社の製品がどちらの工程に入るかで選んでください。

規模そのものが目的の企業も、2026年は見送りが合理的です。偶数年のFABTECHは奇数年より小さくなります。2025年シカゴは41,795人、2026年ラスベガスの予測は31,000人です。最大規模を見たいだけなら、2027年9月13日〜16日のシカゴ開催を待つ方が理にかないます。日本国内向けの製品しか持たない企業も同様です。北米の金属加工市場はAWSが策定するD1.1のような米国規格と、CWIなどの資格の上に成り立っています。規格対応の道筋を先に立てないと、引き合いを受けても次に進みません。

出展を決めた企業へ。 最小ブースは$4,100(スペースのみ)ですが、装飾、電気、労務、輸送、渡航と人件費を足すと総額は数倍になります。窓口は製品セグメントごとに5団体に分かれ、契約の相手方はSMEです。期待値は現実に合わせてください。2025年シカゴの出展者調査では、得られた価値に満足した出展者が66%、同僚に薦めると答えた出展者が61%でした。主催者がラスベガス版プロファイルで示す93%と83%は2016年の調査で、設問の文言も異なります。低い方の数字を前提に投資判断をする方が安全です。

最後に、日本語の情報は当てにしないでください。FABTECHについて日本語で書かれた編集記事は事実上存在しません。日本語検索で上位に出るのは外国ベンダーのブース告知と視察ツアーの販売ページで、そのうちの一つは2026年ラスベガス開催を「40,000人以上」「出展社数1,700社」と告知しています。これは2025年シカゴの数字です。主催者自身のラスベガス2026予測は31,000人・1,400社で、来場者数で29%の開きがあります。貴社の状況を踏まえた参加・出展判断の相談は、下記からどうぞ。

Talk to us

FAQ

FABTECH 2026の入場料はいくらですか?
2026年10月16日までに事前登録すれば、展示会場への入場は無料です。それ以降と当日登録は$50かかります。基調講演とLeadership Exchangeパネルも無料バッジで聴けます。有料なのはカンファレンス(個別セッション$220、フルカンファレンス$900)と一部の特設プログラムだけです。
日本からラスベガスへの直行便はありますか?
ありません。10月に日本とラスベガスを結ぶノンストップ便は運航していません。ロサンゼルスなど米国内での乗り継ぎか、大韓航空の仁川〜ラスベガス線(通年・毎日運航)を使います。ドアツードアで13〜17時間を見込んでください。
どんな企業が来場しますか?
北米の中小の金属加工事業者が中心です。ジョブショップ(受託加工業)が47%、従業員100人未満の企業が69%、オーナーや経営層が32%を占めます(主催者の2016年ラスベガス調査)。83%が設備購入を決裁または左右し、54%が12ヶ月以内の購入を予定しています。
日本企業も出展していますか?
しています。2026年の出展者名簿には日本親会社の企業が19社・21ブース掲載されています。Mitsubishi Laser(MC Machinery)はプラチナスポンサーで、FANUC AmericaとYaskawa Motomanは各2ブース、Kobelco Welding of America、OTC DAIHEN、Panasonic Connectなども出展します。
出展にはいくらかかりますか?
スペースのみで1平方フィートあたり$41.00からです。最小の10フィート×10フィート(約9.3平方メートル)で$4,100になります。この金額に含まれるのはドレープ、社名サイン、出展者マニュアルなどで、カーペット、什器、電気、リギング、リード獲得端末、労務はすべて別料金です。
IMTSとFABTECH、どちらに行くべきですか?
貴社の製品がどの工程に入るかで決めてください。FABTECHは板金・溶接・成形・仕上げ、IMTSは工作機械と切削加工です。2026年はIMTSが9月14日〜19日シカゴ、FABTECHが10月21日〜23日ラスベガスで、5週間しか離れていません。買い手層は重なりますが同じではありません。
FABTECH 2026完全ガイド:日本企業のための出展・参加判断