FABTECH · ラスベガス

FABTECH・IMTS・METALCONの違い:北米の金属加工展示会をどう選ぶか

最終更新:2026年9月15日

北米の金属関連展示会は、規模ではなく買い手で分かれます。FABTECHは板金の切断・曲げ、溶接、プレス、仕上げの加工業者、IMTSは切削加工と工作機械のユーザー、METALCONは屋根材と壁材を扱う建築の施工業者です。3つは競合していません。2026年は9月にIMTS、10月初旬にMETALCON、10月下旬にFABTECHと5週間の間に並びますので、予算が1回分しかない企業ほど工程で選ぶ必要があります。

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3つの規模と会期

2026年の実数です。出展社数は主催者の公称ではなく、公式名簿から数えた実数を優先して並べます。FABTECHは2026年8月6日、METALCONは同年8月5日の名簿から数えたものです。

項目FABTECH 2026IMTS 2026METALCON 2026
会期10月21日〜23日(3日)9月14日〜19日(6日)10月7日〜9日(3日)
会場ラスベガス/LVCCシカゴ/McCormick Placeオーランド/Orange County CC
来場者31,000人(2026年予測)約90,000人(2026年予測)4,000人超(主催者公称)
出展社1,373社(名簿実数)1,800〜2,000社(主催者公称)252社(名簿実数)
展示面積725,000平方フィート(予測)120万平方フィート超Hall South Aのみ
開催頻度毎年(偶数年は小さい)偶数年のみの隔年毎年
主催FMA・SME・AWS・PMA・IFCAの5団体AMTPSMJ ResourcesとMCA

来場者数の3つはいずれも予測か公称で、実績ではありません。数字ごとに留保が違いますので、そこを潰しておきます。

IMTSの約90,000人は主催者の見通しです。直近の実績は2024年が89,020人、2022年が86,307人で、いずれも2018年の129,415人には遠く及びません。出展社数はAMT自身が2つの数字を出しており、公式Aboutページが2,000社超、2026年4月の記事が1,800社超です。2024年の実績は1,737社ですので、低いほうの数字で見るのが安全です。

FABTECHの31,000人も主催者の2026年予測です。2025年シカゴの実績は41,795人でしたので、ラスベガス開催で29%下がる見通しになります。METALCONの4,000人超は主催者の公称で、第三者の検証はありません。ただし出展社数のほうは名簿実数252社に対して公称250社超で、この展示会の自己申告は誠実です。

誰が買いに来ているのか

規模より、こちらが判断材料です。

観点FABTECHIMTSMETALCON
中心にいる買い手ジョブショップ(受託加工業)47%、従業員100人未満の企業69%機械工場と受託製造、航空宇宙、自動車米国の施工業者、屋根工事業者、建築家、仕様決定者
決裁の位置オーナー・経営層32%最終決裁22%、共同決裁24%、購買に関与81%58%が来場後12ヶ月以内に購入または購入予定
数字の出どころ主催者の2016年ラスベガス調査2024年ポストショーレポート主催者公称

FABTECHの行だけ注意が要ります。主催者が2026年の販促に使っているプロファイルは、統計のすべてが2016年ラスベガス開催時の調査データです。直近の2025年シカゴ実績では、オーナー・経営層は25%、従業員20人未満の企業は27%まで下がります。10年前の数字だと知った上で読んでください。

IMTSの2024年レポートで最も使える1行は構成比ではありません。関心の高い製品カテゴリの1位が「自動化」で、工作機械そのものより上に来ていることです。切削の展示会に自動化を見に来ている、という読み方ができます。

METALCONの買い手は、上の2つとは業界が違います。建材としての金属、つまり屋根と壁の外装が主戦場で、加工機械を買いに来る人はいません。

貴社の製品はどこに入るか

工程で引くのが確実です。

貴社が売っているもの行くべき展示会
板金の切断・曲げ、レーザー加工機、プレス、金型FABTECH
アーク溶接・抵抗溶接の機械、溶接消耗品、溶接自動化FABTECH
塗装、粉体塗装、めっき、表面処理FABTECH
工作機械、切削工具、ツーリング、ワークホールディングIMTS
計測・検査、CAD/CAM、生産管理ソフトIMTS
金属屋根材、壁材、建築外装のパネルと部材METALCON
産業用ロボット、協働ロボットFABTECHとIMTSの両方に枠があります

ロボットだけ両方に出ます。FABTECHでは溶接ロボットとして、IMTSでは工作機械のローディング自動化として扱われますので、同じ製品でも見せ方と持ち込む実演内容を変える必要があります。

2026年の日程はどう並ぶか

9月14日〜19日にIMTS、10月7日〜9日にMETALCON、10月21日〜23日にFABTECHです。IMTSとFABTECHの間は5週間しかありません。

この5週間が、FABTECH 2026が小さくなる理由です。米国の設備投資予算と出張予算を、AMTとFABTECH主催5団体という別々の団体の展示会が取り合います。設備金融のManufacturers Capitalは2025年のフロアを歩いた記録で、FABTECHはIMTSのない奇数年のほうが来場者数・出展社数・展示面積のすべてで大きくなると述べ、出展者からは2024年のオーランド開催より明らかに人の入りが良いという声を聞いたと報告しています。

渡航を1回に絞るなら、選択肢は3つです。

  • 切削が主戦場なら、2026年9月のIMTSです。隔年開催で、次は2028年まで来ません。
  • 板金・溶接が主戦場なら、2027年9月13日〜16日のFABTECH 2027シカゴ開催まで待つ選択に合理性があります。奇数年でIMTSがなく、会場も巡回都市で最大です。
  • 建築外装が主戦場なら、METALCON一択です。ただし日本企業の出展実績はほぼありません。

出展費用の内訳は、FABTECH 2026の出展総額とIMTS 2026の出展費用でそれぞれ分解しています。公的支援を検討する場合は海外展示会の出展補助金をご覧ください。

率直な判断

板金・溶接・成形・仕上げの機械を売るなら、FABTECHです。北米でこの工程の買い手が最も濃く集まる展示会はほかにありません。3万1,000人という数字はIMTSの3分の1ですが、来場者の69%が従業員100人未満の加工業者で、買い手と決裁者が同一人物であることが多い構成です。

切削と工作機械なら、IMTSです。規模が3倍あることより、購買に関与する来場者が81%いることのほうが効きます。ただし隔年開催ですので、2026年を逃すと次は2028年です。

METALCONは、建材として金属を売る企業だけです。252社という規模を小さいと読むか、競合の薄いフロアと読むかは製品次第ですが、加工機械メーカーが行く理由はありません。

3つとも見送ってよい企業。買い手が日本国内で仕様を決めている企業です。渡航先の比較より先に、北米拠点の誰が仕様を決めているのかを確認してください。名前が出てこないうちは、どの展示会に出ても同じ結果になります。

貴社の製品と顧客に照らした出展先の絞り込みは、下記からご相談ください。

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よくある質問

FABTECHとIMTSはどう違いますか?
工程が違います。FABTECHは板金の切断・曲げ、溶接、プレス、仕上げ、IMTSは切削加工と工作機械です。2026年はIMTSが9月14日〜19日シカゴで約9万人、FABTECHが10月21日〜23日ラスベガスで3万1,000人の予測です。買い手層は重なりますが同じではありません。
METALCONはFABTECHの代わりになりますか?
なりません。METALCONは建築外装の金属、つまり屋根材と壁材の展示会で、買い手は米国の施工業者、屋根工事業者、建築家、仕様決定者です。2026年10月7日〜9日オーランド開催、出展社は名簿実数で252社です。加工機械の商談の場ではありません。
3つのうち1つだけ選ぶならどれですか?
貴社の製品が入る工程で決まります。板金・溶接・成形・仕上げならFABTECH、切削・工作機械・ツーリングならIMTS、建築外装の金属材ならMETALCONです。規模で選ぶとIMTSが最大ですが、板金機械の買い手がそこに多いわけではありません。
IMTSは毎年開催されますか?
されません。偶数年のみの隔年開催です。2026年は9月14日〜19日、次は2028年になります。FABTECHとMETALCONは毎年開催で、FABTECHはIMTSのない奇数年のほうが来場者数も出展社数も大きくなります。
出展料の単価はどれが一番安いですか?
最小の10フィート×10フィートで比べると、IMTSがAMT会員2,900ドル、非会員3,700ドル、FABTECHが4,100ドルです。METALCONの公式単価は公表されておらず、MCA会員に1平方フィートあたり5ドルの割引がある点だけが確認できています。

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FABTECH 2026完全ガイド:日本企業のための出展・参加判断

北米最大の金属加工展FABTECH 2026(10月21日〜23日、ラスベガス)を日本企業の視点で解説します。来場者3万1,000人予測、ブース単価、直行便がない渡航ルート、日本企業19社の出展実績まで。

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