Sensors Converge · サンタクララ

Sensors Converge 2027完全ガイド:日本企業が出展・参加する価値はあるか

Last updated: August 6, 2026

Sensors Converge 2027は、2027年6月8日〜10日にカリフォルニア州サンタクララのSanta Clara Convention Centerで開催される、設計エンジニア向けのセンサー展示会です。結論から言えば、他社の設計にセンサー、材料、プロセスを供給する日本の部品メーカーにとっては、すでに日本企業が定着している数少ない米国展示会であり、行く価値があります。2026年の出展163社のうち20社が日本関連で、約8社に1社という比率です。一方、完成品や計測器を売る企業には向きません。オムロン、キーエンス、ローム、アルプスアルパインは2025年も2026年も出展しておらず、それは偶然ではなく、この会場の性格を示しています。以下では、出展社数が2023年から4割近く減っているという不都合な事実も含めて、判断に必要な材料を並べます。

約5,000人

来場者(2026年実績)

163社

出展社(2026年実績)

20社

うち日本関連

$99

展示会パス

Sensors Convergeとは何の展示会か

Sensors Convergeは、センサー、組み込みシステム、エッジAIを扱う設計エンジニアのための年次展示会です。主催は米国のB2Bイベント企業Questex LLCで、1986年にSensors Expo & Conferenceとして始まり、2025年に40回目を迎えました。会場はイリノイ州ローズモント、カリフォルニア州サンノゼを経て、現在のサンタクララに落ち着いています。

この展示会の性格を最も正確に表しているのは、主催者の言葉ではなく、5年間アドバイザリーボードを務めたアナリスト、neXt CurveのLeonard Lee氏の総括です(2025年7月23日、自身のニュースレター)。

It was an honor to help Sensors Converge celebrate the event's 40th show. The show is legendary in the Silicon Valley and is one of the few conferences focused on embedded. Though it is dwarfed by Embedded World held in Nuremberg, it draws companies from around the world that want to converge at a venue that is central to the heart of tech globally.

ニュルンベルクのEmbedded Worldと比べれば規模ははるかに小さい、しかしシリコンバレーの中心という立地に世界中から企業が集まる、という評価です。この展示会の価値は面積ではなく立地です。 規模を求めて渡航すると期待を外します。

もう一つ、ここ2年で起きた構造変化があります。主催者は2025年4月にEDGE AI FOUNDATION(旧tinyML Foundation)との提携を開始し、2026年3月に2年目の提携を拡大して、専用パビリオンと基調講演枠を与えました。同時に、運営元Questexは2025年11月に業界メディアFierce ElectronicsをFierce Sensorsへ改称しています。センサー部品の展示会から、センサーから推論までの一連の流れを扱う展示会へ、意図的に軸足を移しています。

いつ・どこで開催されるのか(展示会場が開くのは2日間です)

2027年6月8日(火)〜10日(木)の3日間ですが、展示会場が開くのは9日と10日の2日間だけです。 展示時間は合計14時間です。フロアだけが目的なら、水曜と木曜の2日で足ります。

内容
6/8(火)事前ワークショップとネットワーキング円卓会議(午後、VIPパス限定)。夜にVIPレセプション。展示会場は開きません
6/9(水)展示会場 10:00〜17:30。基調講演、カンファレンスセッション、Best of Sensors授賞式、フロアパーティー
6/10(木)展示会場 10:00〜16:00。基調講演とセッション、半日で終了

会期の時期は3年で2回動いています。 2025年は6月24〜26日、2026年は5月5〜7日、2027年は6月8〜10日です。翌年も同じ時期だろうという前提で社内カレンダーを組まないでください。

会場のSanta Clara Convention Centerは、5001 Great America Pkwyにあります。総床面積は約302,000平方フィート、展示ホールは柱のない約100,000平方フィート(約9,300平方メートル)、31の分科会室と607席のシアターを備えています。1986年開館で、1987年には第1回のApple Worldwide Developers Conferenceを開いた建物です。

規模感を正確に伝えておきます。 約9,300平方メートルのホールに163社という密度は、米国の展示会としては小さく、歩いて回れる部類です。1日あれば全ブースをきちんと見られます。同じ地域で開かれるNVIDIA GTCがサンノゼ中心部の10会場に分散するのとは、まったく別の体験になります。

規模は拡大しているのか、縮小しているのか

出展社数は減っています。 これは主催者の資料には書かれていない事実なので、最初に数字で示します。公式の出展社ディレクトリから固有社名を直接数えた結果は次のとおりです。

出展社数出典
2023年約275社IEEE MEMS技術コミュニティおよび出展社DeepSea Developmentsが独立に記載
2025年193社公式ディレクトリの実数(主催者発表は「200社近く」)
2026年163社公式ディレクトリの実数(主催者発表は「160社超」)

3年でおよそ4割減です。一方、来場者数は5,000人弱でほぼ横ばいです(2023年「5,000人超」、2025年「5,000人超の登録」、2026年「5,000人近い登録者」)。参加国数はむしろ増えており、以前の「40か国超」から2026年は50か国になっています。

つまり、買い手の数は保たれていて、売り手の数が減っているという状態です。出展を検討する企業にとっては競合が減っているとも読めますし、業界がこの場に置く価値が下がっているとも読めます。どちらの解釈を取るにせよ、数字は把握したうえで判断してください。

2027年の公式ページに掲げられている「200+ Exhibitors」は、2026年の実績ではなく過去のマーケティング数値です。主催者が2026年の開催6週間前に「フロアの90%が売れた」と発表し、開催後に「ほぼ完売」と表現した点も、縮小するフロアを完売させるほうが容易だという前提で読んでください。

主催者自身の語調の変化も参考になります。ショーディレクターのDavid Drain氏は2025年に「ここ数年で最もダイナミックな開催だった」と述べましたが、2026年の総括は「今年の開催がまとまったことを大変うれしく思います」という抑制された表現に変わっています。

誰が主催しているのか

主催はニューヨークに本社を置くB2Bイベント企業Questex LLCで、Sensors Convergeは同社のExperiential Technology Group部門に属します。ショーディレクターはDavid Drain氏、スポンサーと出展の窓口はブランド責任者のMarian Sandberg氏です。日本企業が実際にやり取りする相手はこの2人になります。

2027年は、経営権が変わったあとの最初の開催になります。 2026年6月、Apolloの運用ファンドが組成した持株会社が、上場企業Emerald Holding(NYSE: EEX)とQuestexを統合し、Questexの最高経営責任者Paul Miller氏が統合後の新会社を率いると発表しました。Emeraldの最高経営責任者Hervé Sedky氏は上級顧問に移ります。取引は2026年後半の完了が見込まれています。

Sensors Convergeについて変更は何も発表されておらず、2027年の日程はすでに公表され、第三者による販売も始まっています。ただし、統合されたイベント事業のポートフォリオの中で、小規模な専門展示会は成長させられることも、大きな兄弟イベントに統合されることも、時期を動かされることもあります。18か月先の出展予算を確定させる立場なら、親会社が変わる事実は知っておくべきです。

収益構造には、日本の展示会と比べて特徴的な点が一つあります。買い手側の入場を意図的に安くしています。 展示会パスは99ドル、部品を評価する側のOEMとエンドユーザーには無料のVIP相当パスが用意されています。出展社に売っている商品が「質の高いエンジニアの来場」である以上、来場のハードルを下げるのは合理的な設計です。

どんな企業が出展しているのか(日本企業は8社に1社)

2026年の出展163社のうち20社が日本関連で、比率は12.3%です。 2025年は193社中22社で11.4%でした。米国の専門展示会としては非常に高い比率であり、この展示会がすでに日本の産業の場になっていることを示す最も強い根拠です。

2026年に出展した日本関連企業は次の20社です。

DOWAエレクトロニクス · フェローテック · Figaro USA(フィガロ技研、大阪) · 浜松ホトニクス · 日立アメリカ · InvenSense(TDKグループ) · 協同インターナショナル · Kyowa Americas(共和電業) · MegaChips LSI USA · ミネベアミツミ · 村田製作所 · NAKAGAWA Electronics · ネモト · 日本ガイシ · 日本電気硝子 · SCIVAX · Semitec USA · 信越MicroSi · Silicon Designs(横河) · 横河電機

2025年にはこれに加えて、Japan Display(ブース#1333)、三菱電機US、Niterra、日東電工、ルネサス エレクトロニクス アメリカ、テクニスコ(ブース#609)、東京応化工業が出展していました。

最上位スポンサー10社のうち2社が日本企業です。 2026年のトップスポンサーはSTMicroelectronics、Microchip、ams OSRAM、Analog Devices、Edge Impulse、Smart Microsystems、WinSource Electronics、Mouser Electronics、村田製作所TDK InvenSenseでした。同規模の米国展示会で、スポンサー最上位に日本企業が2社入る例はほとんどありません。

出展していない日本企業が、判断材料になります

2025年・2026年の両方のディレクトリを確認した結果、オムロン、ローム、アルプスアルパイン、キーエンス、セイコーエプソン、京セラ、ソニー、パナソニック、デンソーはいずれも出展していません。 パナソニックとトヨタは公式サイトの「来場企業ロゴ」には掲載されていますが、これは出展ではなく来場の主張です。

この不在は、貴社が出展すべきかどうかを判断する材料になります。出展しているのは、他社の設計に部品・材料・プロセスを組み込んでもらう企業です。 計測器メーカーや完成品メーカーは来ていません。貴社の製品が誰かの設計図の中に入るものなら、この展示会は正しい場所です。単体で完結する製品なら、来場者層が合いません。

日本の大手が来ていないことには、もう一つの読み方もあります。中堅の日本サプライヤーが、国内の巨大企業と注目を奪い合わずに済むフロアであるということです。

日本政府の支援はありません

JETROのジャパンパビリオンはありません。 JETROが支援する展示会の公表リスト(2026年8月6日確認)には、ミュンヘンのelectronica、electronica India、CES 2027、BIOなどが含まれますが、Sensors Convergeは入っていません。県のパビリオンも公的な補助ルートもなく、日本企業はQuestexと直接契約し、定価を支払います

日本語で用意されている選択肢は、旅行会社のパッケージです。はるかぜトラベル(JATA会員、東京都知事登録旅行業3-6744)が「Sensors Converge 2027 視察モデルプラン」を販売しており、火曜から土曜の4泊の日程に、専用車での空港・会場送迎、通訳、初日朝のホテルから会場までの日本語ガイド、そして「見本市の代理登録、入場チケットの代理購入」を組み合わせています。日本語の受け皿は存在しますが、それは移動と通訳の手配であって、商談の準備ではありません。

会場では実際に何が起きるのか

製品を並べる展示だけではなく、エッジAIの技術セッションが中心軸になっています。 2026年の基調講演の顔ぶれが、その方向をそのまま示しています。

  • Omar Abed氏(TDKグループInvenSense、最高技術責任者)が、次世代スマートデバイスと量産可能なスマートグラスについて基調講演
  • Pete Bernard氏(EDGE AI FOUNDATION 最高経営責任者)が、現在を「AIの蒸気機関時代」と表現し、クラウドに依存しないノード単位の学習を主張
  • Pankaj Kedia氏(2468 Ventures 創業者)の一文、"AI cannot work if it can't read and write. Sensors are doing both."(AIは読み書きができなければ機能しない。センサーはその両方をやっている)

登壇者には、日本企業にとって重要な名前が並びます。日産自動車の北米法人からDavid Nishijima氏(シニアマネージャー)、Honda Xcelerator VenturesからRaymond Zheng氏(シニアマネージングディレクター)、そしてFordの先進運転支援システム担当ハードウェアエンジニアが2026年に登壇しました。日本の自動車メーカーの北米エンジニアリング部門とベンチャー投資部門が、この会場にいます。 日本の部品メーカーが日産の米国ADAS担当者に会うという行為は、日本国内では同じ容易さで実現できません。

フロアの常設企画は、Converge Main Stage、Live Theater、Startup Zone、EDGE AI FOUNDATIONパビリオン、Converge Park、招待バイヤー制度のSensors Converge Connect、女性技術者の集まりWISE、Best of Sensors授賞式、そして2027年に新設されるDev Kit Zoneです。

この展示会は、日本企業が発表の舞台として実際に使っています。 TDKは2026年、開幕日の5月5日にセンサー学習データを生成するAIシステム「SensorGPT」とIMU評価環境「InvenSense SensorStage」を発表しました。日本のテックメディアinnovatopiaはこれを、受動部品メーカーから「AI時代のセンシング統合プラットフォーマー」への転換だと分析しています。売上166億ドル、従業員約107,000人の日本の電子部品大手が、CESでもEmbedded Worldでもなくこの展示会を選んで事業転換を発表しました。 村田製作所も2026年にブース#716でモビリティ・医療・産業向けのセンシングとWi-Fi HaLowを展示し、Hexagonと組んで自社MEMS慣性計測装置による自動運転の測位デモを実演しています。

表彰制度も日本企業に開かれています。2026年の Best of Sensors では、旭化成エレクトロニクスがAizipと共同で筋電位アナログフロントエンドICによるAIジェスチャー認識で「Healthcare & Wearable」部門を受賞しました。日本ガイシの蓄電デバイス「EnerCera」は2024年のファイナリストです。2026年の応募は2月上旬に開始して4月上旬に締め切られ、ファイナリストは4月2日に発表されました。2027年も同程度の時期を想定してください。

なお、2027年の登壇者と講演プログラムは、2026年8月6日時点で一切公表されていません。 公式サイトは2027年の見出しの下に2026年の登録情報を掲載したままで、FAQには「May 5-7, 2026」という記述も残っています。プログラムを見てから判断したい場合は、2026年11月前後に再確認してください。

日本からどう行き、現地でどう動くか

成田からサンノゼ(SJC)への直行便があります。 ZIPAIRが運航する成田〜サンノゼ線は、日本とSJCを結ぶ唯一の直行便で、2022年12月12日に就航しました。2026年半ば時点で週3往復程度、所要は成田発が約9時間40分、サンノゼ発が約10時間45分です。SJCから会場までは車で約10分で、これは米国の展示会としては例外的な近さです。

ただし2点、注意があります。ZIPAIRは日本航空グループの格安航空会社であり、フルサービス便を前提とした出張規程には合わない場合があります。また、この路線は過去に運休が報じられたことがあり(結果として運休していません)、便数と運航スケジュールは渡航計画時に必ず再確認してください

現実的な代替はサンフランシスコ(SFO)経由です。東京・大阪からフルサービス航空会社の直行便でSFOに入り、車で移動します。主催者が公表している所要時間は、SJCから10分、SFOから40分、オークランド(OAK)から45分です。

経路所要
成田〜サンノゼ(ZIPAIR、直行)往路 約9時間40分、復路 約10時間45分
SJCから会場車で約10分
SFOから会場車で約40分
OAKから会場車で約45分

現地の移動は簡単です。会場はVTAライトレールのSanta Clara-Great America駅に隣接しており、SJCからは無料のVTA Route 60 Airport Flyerで鉄道駅まで出られます。ただし公共交通での実所要は約1時間14分で、車なら10分の距離です。素直にタクシーか配車サービスを使ってください。

宿泊で決定的に有利な点が一つあります。Hyatt Regency Santa Claraが会場と物理的に接続しています。 建物の中に泊まれるという条件は、サンノゼ中心部に分散する他のイベントとの最大の違いです。

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参加・出展にいくらかかるのか

2027年の価格は未発表です。 以下は2026年の料金表で、これが最良の目安になります。2026年の登録は前年11月に開始されたため、2027年の価格は2026年11月前後に確認してください。

パス価格内容
VIP Conference$995火曜の事前ワークショップ、全会期のセッション、展示、VIPレセプション、VIPラウンジ
Conference$795水・木のセッション、展示、フロアパーティー
Expo Hall$99水・木の展示のみ、フロアパーティー
OEM・エンドユーザー無料条件を満たす購入側企業向け、VIP相当。2026年の申請期限は4月24日
Young Professionals$169学生と若手、セッション、キャリアデー、ポスターセッション
事前ワークショップ追加$399カンファレンスまたは展示パス保有者向け

99ドルという展示会パスの価格が、この展示会の実務上の要点です。 北米で唯一のセンサー専門展示会のフロアに、東京〜大阪の新幹線片道より安く入れます。有料なのはカンファレンスの内容のほうです。

購入側の企業なら、無料パスの対象になり得ます。 主催者は条件を満たすOEMとエンドユーザーにVIP相当のパスを無償提供しています。部品を売りに行くのではなく、評価するために技術者を派遣する日本のメーカーは、この枠に該当する可能性があります。2026年の申請は開催のおよそ10日前に締め切られました。

早期割引は段階制で、2026年はスーパーアーリーバードが12月31日、アーリーバードが3月6日、事前登録が4月10日、それ以降が通常価格でした。2027年も同じ形を想定してください。

ブース出展の費用は公開されていません。 出展申込サイトは認証で保護されており、料金表は入手できませんでした。公表されているのは仕様だけです。標準の10フィート×10フィート区画には、背面ドレープ(8フィート)、側面レール(3フィート)、社名サイン、そして出展者バッジ10枚が含まれます。金額を知るには主催者に直接問い合わせる必要があります。

費用を抑えてフロアに立つ方法が一つあります。IEEEサンタクララバレー支部との提携枠です。 IEEE MEMS技術コミュニティは、この提携により、キャリアゾーン内の5フィート×5フィート区画、全参加パス2枚、無償の会議室、パスの100ドル割引を得ています。日本の技術学会や大学研究室が、商業ブースを買わずにこの会場に出る経路として使えます。

宿泊費は、公式ブロック以外では見通しが立てにくい状態です。会場周辺の宿泊料金は、集計サイトで114ドルから、接続しているHyatt Regencyで181ドルから331ドルという幅で確認できますが、いずれも2027年6月の会期週の料金ではありません。接続ホテルで1泊200〜350ドル程度を見込み、あくまで推定として扱ってください。参考までに、同じ地域でもサンノゼ中心部でNVIDIA GTCが開かれる週には1泊1,800ドル、日本人参加者の報告で「1泊10万円超」という水準になります。Sensors Convergeの記録には、それに近い数字は一切ありません。

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日本企業にとって行く価値はあるか(率直な評価)

判断の分かれ目は一つです。貴社の製品が、他社の設計の中に入るものかどうかです。

行くべき企業。 センサー、半導体、光学部品、材料、実装プロセスを他社の設計に供給する企業です。すでに20社の日本企業がこのフロアにおり、そのうち村田製作所とTDK InvenSenseは最上位スポンサーです。加えて、日本の自動車メーカーの北米部門が来場側にいます。日産自動車の北米法人とHonda Xcelerator Venturesは2026年のプログラムに登壇者を出しました。この2つの条件が重なる米国の展示会は多くありません。

証拠として最も重いのは、Japan Displayの事例です。同社は2025年にブース#1333で出展し、上場企業として正式なIR開示まで行いました(2025年6月13日)。ZINNSIA高感度タッチセンサーをはじめ5つの製品を持ち込み、石川工場でのガラス基板ファウンドリーサービス(730mm×920mm、低温ポリシリコンと酸化物半導体)の開始をこの展示会で打ち出しています。開示文書の一文が、この場の使い方を最も端的に示しています。

また、当社はガラス基板センサー、光デバイス等の設計及び製造に関するファウンドリーサービスを開始しており、本展示会においても具体的な商談を進めてまいります。

視察ではなく、具体的な商談の場として位置づけられているということです。

行かなくてよい企業。 完成品や計測器を売る企業です。オムロン、キーエンス、ローム、アルプスアルパイン、セイコーエプソン、京セラ、ソニー、パナソニック、デンソーが2年連続で出展していないのは、この展示会の来場者が「部品を選ぶ設計者」であって「装置を買う購買部門」ではないからです。規模を目的にする企業にも向きません。出展社163社は、Embedded Worldと比べれば小さな展示会です。日本語の支援やパビリオンを前提にする企業にも向きません。JETROの支援対象外であり、公的な補助ルートはありません。

判断を保留すべき企業。 18か月先の出展予算を確定させようとしている企業です。理由は2つあります。出展社数が2023年の約275社から2026年の163社へ減っていること。そして2027年が、Apolloによる統合後の新体制での初開催になることです。1年様子を見て、まず99ドルの展示会パスで技術者を1人送り、フロアの実物を確認してから出展を決めるという進め方が、この展示会では現実的に取れます。

最後に、この評価の限界を書いておきます。20社の日本企業が出展しているにもかかわらず、日本語の参加報告は1本も存在しません。 日本語で見つかるのは事前の「出展のお知らせ」と掲載サイトの情報だけで、開催後に成果を書いた記事は日本企業からも旅行会社からも出ていません。英語でも、独立した参加レポートはアナリスト1名分しかなく、来場者数や購買権限の比率はすべて主催者の自己申告です(同じページの中で「76%が購買権限を持つ」と「78%が購買判断に影響する」が併記されており、方法論の記載もありません)。10年通う参加者が「センサーのコミュニティは家族のようだ」と語る場は、入りやすい場であると同時に、外から一度で食い込むのが難しい場でもあります

貴社の製品と米国での目標を踏まえた出展・参加の判断は、下記からご相談ください。

Talk to us

FAQ

Sensors Converge 2027の開催日と会場はどこですか?
2027年6月8日(火)〜10日(木)、カリフォルニア州サンタクララのSanta Clara Convention Centerです。ただし展示会場が開くのは9日と10日の2日間のみで、8日はVIPパス限定のワークショップ日です。展示会だけが目的なら水曜と木曜の2日で足ります。
参加費はいくらですか?
2027年の価格は未発表です。2026年は展示会のみのExpo Hallパスが99ドル、Conferenceパスが795ドル、VIPパスが995ドルでした。部品を評価する側のOEM・エンドユーザーには無料のVIP相当パスがあり、日本のメーカーも対象になり得ます。
日本からの直行便はありますか?
ZIPAIRが成田〜サンノゼ(SJC)を約9時間40分の直行便で運航しており、日本とSJCを結ぶ唯一の直行便です。ただし週3往復程度のLCCのため、便数と時期によってはサンフランシスコ(SFO)経由が現実的です。SJCから会場までは車で約10分です。
日本企業も出展していますか?
しています。2026年は出展163社のうち20社が日本関連で、約8社に1社です。村田製作所とTDK InvenSenseは10社の最上位スポンサーにも入っています。一方でオムロン、ローム、アルプスアルパイン、キーエンスは2025年・2026年とも出展していません。
ブース出展の費用はいくらですか?
公開されていません。出展申込サイトが認証で保護されており、料金表は入手できませんでした。標準の10フィート×10フィート区画には出展者バッジ10枚が含まれます。金額はQuestexの担当者に直接問い合わせる必要があります。
Embedded Worldとどちらに行くべきですか?
規模ならEmbedded World、商談相手ならSensors Convergeです。5年間アドバイザリーボードを務めたアナリストのLeonard Lee氏自身が、規模ではニュルンベルクに及ばないと明言しています。この展示会の価値は、シリコンバレーの設計現場に会場が置かれていることです。
Sensors Converge 2027完全ガイド:日本企業が出展・参加する価値はあるか