Plastec West · アナハイム

Plastec West 2027完全ガイド:日本のプラスチック企業のための出展・参加判断

Last updated: August 6, 2026

Plastec West 2027は、2027年2月9日〜11日にカリフォルニア州アナハイムのAnaheim Convention Centerで開催されます。ただし単独の展示会としてではなく、MD&M Westの「プラスチックセクター」としてです。結論から言えば、射出成形機、金型部品、取出ロボット、成形材料を扱う日本企業にとっては、渡航費だけで自社の直接競合が並ぶ通路を歩ける、費用対効果の高い米国展示会です。逆に、医療機器という文脈をまったく持たない汎用プラスチック企業には、規模の割に噛み合う相手が少ないフロアでもあります。この記事では、2027年の出展が確定している日系18社、どこにも公表されていない成形機ゾーンのブース番号、そして同じ2027年に開催されるNPE2027との使い分けまで提示します。

13,800人超

来場者(2026年実績・全5セクター合計)

1,876社

出展社(2026年実績・全5セクター合計)

18社

プラスチックセクターの日系出展社(2027年)

無料〜$199

展示会場パス

Plastec Westは2027年も開催されるのか

開催されます。ただし名前が変わりました。Plastec Westは2025年からMD&M Westの「プラスチックセクター」となり、単独のウェブサイト、単独のバッジ、単独の出展社リスト、単独の登録手続きのすべてがなくなりました。会場も会期も以前と同じで、2027年2月9日〜11日、Anaheim Convention Centerです。

2026年8月6日時点で確認した状態は次のとおりです。plastecwest.com はHTTP 301で mdmwest.com へ転送されます。旧ブランドページ imengineeringwest.com のPlastec West URLは、MD&M Westのプラスチックセクターページに着地します。かつてのIME Westという傘の下に5ブランドが並ぶ構成をInformaがたたみ、MD&M Westという1ブランドに統合した結果です。

日本側からもこの統合は確認されています。2025年に出展した株式会社RICOSの代表取締役、井原遊氏は出展レポートにこう書いています。

本イベントは、かつては MD&M、ATX、D&M、Plastec West として開催されていた展示会の垣根を取り払い、1 つの MD&M Westというイベントで開催されました。

実務上の意味は単純です。Plastec Westだけを見に行くことも、Plastec Westだけに出展することもできません。登録は「MD&M West」で行い、バッジ1枚で医療機器、自動化、設計・製造、プラスチック、パッケージングの5セクターすべてを歩きます。プラスチック目当ての来場者にとっては、実質的に対象範囲が広がったと考えて差し支えありません。イベント全体の構造、医療機器セクターの中身、県や大学の共同ブース出展ルートについては、MD&M West 2027の完全ガイドで扱っています。

Plastec Westとは何の展示会か

Plastec Westは、医療機器製造展MD&M Westの中に置かれた、プラスチック加工の展示ゾーンです。射出成形機と金型、材料と表面処理、そして成形プロセスと品質管理の3本柱で構成されます。医療機器メーカーの調達・開発・品質担当者が歩くフロアの中に、その部材と設備を供給する側として並んでいる構造です。

Informa自身によるセクターの位置づけが、この構造を最もよく表しています。

Materials, parts, molding, and extrusion that are housed within Plastec West and are through lines that tie together the entire venue.

素材と成形は会場全体を貫く縦糸である、という説明です。プラスチックが医療機器展の中にある理由がここにあります。

取り扱い分野は8カテゴリーです。3Dプリンティング・アディティブマニュファクチャリング、金型・ダイス、添加剤、プラスチック・ポリマー、接着剤、熱成形、筐体、バルブ。対象産業は航空宇宙・防衛、自動車、建築、化学、民生用電子機器、玩具・スポーツ用品、産業機械、パッケージング、医療機器、消費財の10分野とされています。

日本のプラスチック専門メディアPlaBaseの松本編集長は、2024年に現地を取材してこの展示会をこう紹介しています。

同展示会は、世界のプラスチックメーカーが出展する大型国際展示会です。国内ではなかなかお目にかかれない企業や技術の出展が多数ありました。

来場者側の顔ぶれは、主催者が公表しているだけでも運用・工場管理者、製造・技術部門長、調達責任者、品質・コンプライアンス管理者、そしてプロセスエンジニアとバリデーションエンジニアです。品質保証と規制対応の担当者が名指しで入っている点が、このフロアの性格を決めています。書類、トレーサビリティ、生体適合性データで差別化する日本のサプライヤーには有利な相手が並び、価格だけで勝負する企業には不利です。

いつ・どこで開催されるのか

2027年2月9日(火)〜11日(木)の3日間、カリフォルニア州アナハイムのAnaheim Convention Centerで開催されます。展示時間は9日と10日が10:00〜17:00、最終日の11日が10:00〜16:00です。Hall Eのみ9:30に開場します。

日本からの渡航は空港を2つから選びます。距離と直行便が逆になっている点が判断の分かれ目です。

空港会場までの距離所要時間日本からの直行便
LAX(ロサンゼルス)34〜40マイル車で45〜90分あり。羽田・成田からANA、JAL、ユナイテッド航空、デルタ航空、アメリカン航空
SNA(ジョン・ウェイン)14マイル車で20〜30分なし

推奨はLAXです。 羽田からの直行便に60分の陸路を足すほうが、LAXやSFOでの乗り継ぎにSNAからの25分を足すより、荷物とサンプルを抱えた移動としては速く済みます。SNAが有利なのは、米国内の別都市から乗り継いで入る場合です。

2月のアナハイムは平均最高気温68〜69°F(20°C)、平均最低気温47〜50°F(9〜10°C)です。日本の3月上旬に近い体感ですが、午後と夜で20°F近く動くため上着は必要です。

See itineraries

誰が主催しているのか

主催はInforma PLC傘下のInforma Markets、その中のInforma Markets Engineeringポートフォリオです。Plastec Westは独立して企画される展示会ではなく、MD&M Westの1セクターとして運営されています。

この体制に至る系譜は40年あります。1985年、Canon Communications LLCがディズニーランド・ホテルでMD&M Westを創設しました。Plastec Westも2020年時点の見本市アーカイブに「Organized by Canon Communications Llc」と記録されており、出自は同じ会社です。2000年代前半にUnited Business MediaがCanon Communicationsを買収してUBM Canonとなり、2014年のプレスリリースではアナハイムのフロアに7ブランドが同時開催されていました。2018年にInformaがUBMを買収し、5ブランドのIME Westを経て、2025年からMD&M West1本になりました。

時期主催
1985年Canon Communications LLCがMD&M Westを創設
2000年代前半United Business Mediaが買収、UBM Canonに
2014年アナハイムで7ブランド同時開催、PLASTEC Westもその1つ
2018年InformaがUBMを買収
2019年頃〜2024年IME West、5ブランド体制
2025年〜MD&M West、1ブランド5セクター体制

主催側の組織図には、統合がブランド名に反映される何年も前から答えが出ていました。旧IME Westの運営チーム表では、Nick Phelps氏が「Sales Director for ATX, D&M, Plastec, and Pack」を1人で兼務し、医療機器だけがDiana Coulter氏という専任のセールスディレクターを持っていました。この展示会の本業は医療機器であり、プラスチックはそれを支えるフロアとして販売されています。 日本の出展検討企業は、この前提を理解した上で医療機器向けの提案を用意したほうが成果が出ます。

主催者以外で最も実質的な関与をしているのはSPE(Society of Plastics Engineers、米国プラスチック技術者協会)です。SPEはパートナーとして名を連ねるだけでなく、その医療プラスチック部会が技術会議「SPE MiniTec」を自ら運営しています。学会が商業展示会の中で技術会議を持つことは、内容の質に対する現実的な保証です。他にAMBA(米国金型工業会)、AMGTA、そしてNPEを主催するPlastics Industry Association(PLASTICS)もパートナーロゴに並びます。

どんな企業が出展しているのか

日本企業が主役級で並ぶ数少ない米国展示会です。 主催者が公表する「Top Plastics Exhibitors」16社のうち4社が日系資本です。Canon Virginia、Maruka USA、Sumitomo (SHI) Demag、Yushin America。比較として、同じ会場の自動化セクターの同等リストに日系は16社中1社しかありません。

2027年のプラスチックセクターには、日本に親会社を持つ企業が18社出展します。機械・金型・周辺機器のグループは、ほぼ全社が成形機ゾーンに固まっています。

企業ブース出展内容日本の親会社
Canon Virginia4201受託成形・受託製造キヤノン
Hirate America4321成形関連機器・資材未確認(後述)
Shibaura Machine Company, America4339射出成形機芝浦機械
Sumitomo (SHI) Demag4345射出成形機住友重機械工業
Idemitsu4389樹脂・潤滑油出光興産
Yushin America4401射出成形用取出ロボットユーシン精機
Maruka USA4431工作機械・射出成形機の販売マルカ(現ユニソル、米国法人は1991年設立)
PUNCH INDUSTRY USA4448精密金型部品パンチ工業(米国法人は2016年11月設立)
Star Automation4461取出ロボット、スプルーピッカー、コンベヤスター精機(100%出資、1991年設立)
Sodick by Plustech3945放電加工機・射出成形機ソディック

材料・コンパウンド系は会場に分散して出展します。信越シリコーン(1247)、信越ポリマー(1271)、ポリプラスチックス(1477)、積水化成品のSekisui Voltek(1963)とSEKISUI Kasei(2194)、日星電気(2425)、中興化成工業(2898)、SEKISUI KYDEX(3633)です。

注目すべきは、この顔ぶれが業界の一断面ではなく供給網そのものだという点です。 ユーシン精機とスター精機は取出ロボットの日本最大手2社で、どちらも出展します。パンチ工業は金型内部の部品を供給し、同社は特注金型部品で世界シェア首位を自認しています。マルカが成形機を販売し、芝浦機械、住友重機械、ソディックが成形機そのものを作ります。2026年にはさらに、成形材料の乾燥・搬送で日本最大手の松井製作所(4570)とカワタ(4477)、油圧クランプのコスメック(4467)も出展しており、日本の成形周辺機器産業がほぼ丸ごと1つのフロアに乗っていました。

ここには正直な注意が要ります。松井製作所、カワタ、コスメック、日精樹脂工業(Nissei America)、日精エー・エス・ビー、クレハの6社は、2026年に出展しながら2027年のリストにまだ載っていません。ただし2027年のリストは2026年8月5日時点で1,345社、目標1,800社に対して約75%の埋まり具合で、会期まで6カ月あります。「撤退した」ではなく「まだ確定していない」と読むのが正確です。

Hirate Americaについては、成形機ゾーンの4321に位置し主催者の上位出展社リストにも載っていますが、日本の親会社を一次情報で確認できませんでした。日系である可能性は高いものの、この記事では断定しません。

社名の検索には落とし穴が1つあります。「Nissei」を名乗る日本企業がこのフロアに3社あり、それぞれ別会社です。Nissei Electric America(日星電気、電線・ケーブル)、Nissei America(日精樹脂工業、射出成形機)、Nissei ASB(日精エー・エス・ビー、ブロー成形)。出展社検索の結果を読むときは注意してください。

会場では実際に何が起きるのか

成形機を見に行くなら、まず4200番台〜4600番台の通路へ向かってください。 この情報はどこにも公表されていません。公式のMapYourShow出展社データを解析し、企業とブース番号を突き合わせて割り出した結果です。

この6通りほどの範囲に、世界の射出成形機産業が並びます。オーストリアのEngel(4221)、ドイツのBoy Machines(4325)、北米のHusky Technologies(4211)とMilacron(4405)、中国のAbsolute Haitian(4523)とYIZUMI(4544)、そして日本の芝浦機械(4339)、住友重機械(SHI)Demag(4345)です。周辺機器はConair(4311)、Maguire Products(4434)、Wittmann(4529)、取出ロボットはユーシン精機(4401)、スター精機(4461)、Sepro(4405)、金型部品はパンチ工業(4448)とProgressive Components(4515)、成形シミュレーションはCoreTech(4354)とBeaumont Technologies(4538)が入ります。材料メーカーを見に来た場合は、1200番台〜2900番台の通路が目的地です。

ブースの中身の水準は、芝浦機械の2024年出展が具体的に示しています。同社はブース3961で、医療業界向けにカスタマイズした射出成形機「EC110SXlllV70-2A」を出展し、ピペット成形の実演を3日間続けました。カスタマイズの内容は同社の発表そのままに引くと次のとおりです。

メッキプラテン、NSF認証H1グリス、ステンレスカバー等を搭載した医療業界向けカスタマイズ機の紹介

汎用機に医療向けと札を付けたものではなく、クリーンルーム仕様の実機を太平洋を越えて運び込んでいます。同社は2027年もブース4339で出展します。

フロア全体の混ざり方は、PlaBaseの松本編集長が2024年に取材した4ブースの構成がよく表しています。温度やUVで変色する反応性マスターバッチのSegan Industries、1920年創業で米国12拠点、4,000トン級の大型部品まで扱う受託成形のMack Molding、パレタイジングと成形機向けの6軸アームを展示したUniversal Robots、そして医療グレードのシクロオレフィンコポリマー「トパス® COC」とポリアセタール「ジュラコン® POM」を出展したポリプラスチックスUSAです。材料、受託成形、ロボットが隣り合って立っている光景が、このセクターの実態です。

ここは商談の場であると同時に新製品の発表の場です。 Informa傘下のPlasticsTodayが材料の通路を歩いた記事では、Dow Corningが長時間皮膚接触向けのシリコーン粘着剤ファミリーと医療グレードの液状シリコーンゴム3種を発表し、Foster Corp.は5製品を同時に、この展示会に合わせて出しています。新しい医療グレードを持つ日本の材料メーカーにとっては、米国のコンパウンダーが発表タイミングを合わせてくる週だという事実が判断材料になります。

なぜ検索ではなくフロアなのかについては、買い手側の証言が最も明快です。医療機器大手Baxter Internationalのシニアプリンシパルエンジニア、Joshua Cruz氏の言葉です(主催者サイト掲載のコメント)。

The biggest reason to come is meeting all of the different companies and seeing ones you may not have thought of. We all sit there for hours and do Google searches but it's really hard to replicate the ability of walking the line of the show and seeing physical products and go "That looks really similar to what I need, let me go talk to them."

何時間Google検索をしても、通路を歩いて現物を見て「これは自分の必要なものに近い、話を聞こう」となる体験は再現できない、という指摘です。英語のウェブ上での存在感が薄く、米国に営業拠点を持たない日本のサプライヤーにとって、これがブースを出す理由そのものです。 買い手自身がそう言っています。

なお、時期についてひとこと。MoldMaking Technologyのシニアエディターは、アナハイムでの参加記をこう書き出しています。

Last week I attended Plastec West in Anaheim, California (what a nice break from frigid temps in Chicago!).

シカゴの厳寒からの解放だ、という一文です。2月に暖かい場所で開かれる展示会という条件は、中西部の競合展示会と比べたときの地味ですが実質的な利点です。

参加・出展にいくらかかるのか

展示フロアを歩くだけなら、早期登録で無料です。 2027年の価格は2026年8月6日時点で未発表のため、以下は2026年の実績です。価格改定はあり得ますが、構造は例年変わっていません。

パス超早期早期事前当日
Expo Pass(展示会場)無料無料$50$199
SPE MiniTec$604$714$714$879
Sustainable Manufacturing Conference$329$379$379$449

Expo Passは資格審査付きで、登録時に社名と職務の申告を求められます。1,800社規模のフロアが実質ゼロ円で歩けるという点で、これは米国製造業の展示会の中でも最も安い視察になります。費用は航空券とホテルだけです。

プラスチック関連で唯一お金を使う価値があるのはSPE MiniTecです。 チケット全体で最も高額な項目ですが、SPEの医療プラスチック部会が運営する技術会議であり、通路を歩いて得られない唯一の内容です。日本の樹脂メーカーやコンパウンダーは、営業だけでなく技術者を送り、この予算を確保してください。逆に営業チームだけで行くのであれば、無料のExpo Passで大半の価値は取れます。

出展費用については公表情報がありません。公式の出展案内は、フロアプランの確認、ブースサイズと希望位置の決定、営業窓口(1-844-826-9378)への連絡という3ステップを示すのみで、平米単価も最小区画も締切も掲載していません。当社データベースにもブース価格帯の記録はありません。見積りは直接問い合わせるしかない状態です。

もう1つ、日本の中小企業にとって重要な事実があります。プラスチック分野に、日本の共同ブース出展ルートは見つかりませんでした。 この展示会には茨城県パビリオン、福島県ブース、信州メディカル産業振興会が運営する信州大学ブース、東京都の東京パビリオンといった団体出展の枠がありますが、いずれも医療機器の産業振興プログラムです。唯一見つかった非医療系の枠である東京都中小企業振興公社のブースは、自動化セクターにありました。医療機器の切り口を持たないプラスチック中小企業には、確認できた共同出展ルートが存在しません。単独出展か、視察に徹するかの二択になります。

渡航費、宿泊費、参加費を合わせた出張総額は人数と為替で大きく変わります。貴社の条件での概算は、下のツールで試算できます。

Calculate your costs

NPE2027とどちらに行くべきか

2027年は、日本のプラスチック企業にとって米国の主要展示会が2つ重なる年です。両者は代替関係にありません。NPE2027の単独ガイドはこちらにあります。

Plastec West 2027NPE2027
会期2月9日〜11日(3日間)5月3日〜7日(5日間)
都市アナハイム(カリフォルニア)オーランド(フロリダ)
開催頻度毎年3年に1度
主催Informa Markets(商業主催)Plastics Industry Association(業界団体)
規模来場13,800人・出展1,876社(2026年実績、全5セクター合計)登録51,396人・出展2,202社(2024年実績、プラスチック単独)
展示面積334,000平方フィートの複合フロアの一部有料展示面積1,106,767平方フィート
海外来場43カ国(イベント全体)133カ国から15,156人、全体の約30%
入場早期登録なら無料2026年9月14日に登録開始
性格地域展示会、医療機器寄り、材料と周辺機器全国規模、3年に1度、成形機主導の業界自身の展示会

米国展示会を1つしか選べないならNPE2027です。 部屋が大きく、国際性が高く、しかも2027年は10年に3回しかない開催年にあたります。プラスチック単独の展示面積で110万平方フィートという規模は、Plastec Westの複合フロア全体(334,000平方フィート)の3倍以上です。

Plastec Westの価値は別のところにあります。 安く、短く、西海岸で、医療機器の色が付いていて、展示フロアの入場料がかかりません。そして両者は4カ月と1大陸離れているため、両方行く選択は現実的です。2月のアナハイムで買い手の顔ぶれと競合のブースを確認し、5月のオーランドにブース予算を投じるかどうかを決める。この順番は理にかなっています。

なお、NPEを主催する業界団体PLASTICSは、Informaのこの地域展示会にパートナーとして名を連ねています。競合として扱っていないこと自体が、2つの展示会が別の役割を果たしているという業界側の判断を示しています。

日本企業にとって行く価値はあるか

判断基準は1つです。貴社の製品が、医療機器メーカーの購買・品質・プロセス担当者に売れるものかどうか。 数字ではなく、この一点で決まります。

行くべき企業。 医療グレードの樹脂・コンパウンド・シリコーンを持つ材料メーカー、精密金型部品メーカー、取出ロボットや乾燥機など成形周辺機器のメーカー、そして受託成形で米国顧客を探している企業です。理由は来場者数ではありません。貴社の直接競合がすでにこのフロアにいるからです。 ユーシン精機とスター精機が同じセクターに、パンチ工業が同じ通路に、芝浦機械と住友重機械が実機を持ち込んでいます。日本の成形周辺機器産業が6通りの中に収まっている展示会は、世界に多くありません。加えて品質・規制対応の担当者が来場者層に明示されているため、文書と生体適合性データで差別化する企業には話が通ります。

行かなくてよい企業。 医療機器の切り口をまったく持たない汎用プラスチック企業、そして価格だけで勝負するコモディティ樹脂の供給者です。13,800人という数字は魅力的に見えますが、これは全5セクター合計であり、その大半は医療機器の関係者です。プラスチックセクター単独の来場者数をInformaは公表していません。汎用市場を狙うなら、同じ予算をNPE2027に振り向けたほうが成果は出ます。

出展を検討すべき企業への率直な注意。 ブース価格の情報が一切公開されておらず、見積りは営業窓口への問い合わせからしか出ません。医療機器分野以外に日本の共同ブースルートが確認できないため、中小企業にとっては初期費用の読みにくい出展になります。まず2027年2月に無料のExpo Passで歩き、買い手の顔ぶれと競合のブース規模を自分の目で確認してから、翌年の出展を判断する。 入場が無料である以上、この順番を飛ばす理由がありません。

もう1つ、この展示会の空気を伝える証言があります。Consilienのエリック・コンCEOは2026年の会場をこう総括しました。「Everyone is talking about AI. Very few manufacturers are producing more units because of it.」(誰もがAIの話をしているが、それで生産量が増えている製造業者はほとんどいない)。展示会の熱に流されず、実際に生産に効く技術を選ぶという姿勢は、このフロアの歩き方としても正しいと考えます。

貴社の製品構成と米国での立ち位置を踏まえた参加・出展の判断は、下記からご相談ください。

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FAQ

Plastec West 2027は単独の展示会として開催されますか?
しません。MD&M Westの「プラスチックセクター」として、2027年2月9日〜11日にアナハイムで開催されます。plastecwest.comはmdmwest.comへリダイレクトされ、独自の登録も出展社リストもありません。バッジ1枚で全5セクターを回れます。
Plastec West 2027の参加費はいくらですか?
展示フロアを歩くExpo Passは、早期登録期間中は無料です。2026年は直前登録$50、当日$199でした。2027年価格は2026年8月6日時点で未発表です。技術会議のSPE MiniTecは2026年で$604〜$879と、チケット全体で最も高額です。
日本企業も出展していますか?
しています。2027年のプラスチックセクターには日系18社が出展します。芝浦機械、住友重機械(Sumitomo (SHI) Demag)、ユーシン精機、スター精機、パンチ工業、ポリプラスチックス、信越シリコーンなどで、主催者の「Top Plastics Exhibitors」16社のうち4社が日系です。
射出成形機のブースは会場のどこにありますか?
ブース番号4200番台〜4600番台が成形機・周辺機器のゾーンです。芝浦機械4339、住友重機械(SHI)Demag 4345、ユーシン精機4401、パンチ工業4448、スター精機4461が並びます。材料メーカーは1200番台〜2900番台に分散しています。
来場者は何人ですか?
2026年実績で13,800人超ですが、これは全5セクター合計の数字です。Informaはプラスチックセクター単独の来場者数も出展社数も公表していません。単独展示会時代の「13,000人」もフロア全体の数字で、セクターの規模を示すものではありません。
NPE2027とどちらに行くべきですか?
米国展示会を1つだけ選ぶならNPE2027です。3年に1度、来場5万人規模、海外来場が約30%と国際性で上回ります。Plastec Westは2月・3日間・西海岸・医療機器寄りで、展示フロアの入場が無料です。4カ月離れているため両方行く選択も現実的です。
Plastec West 2027完全ガイド:日本のプラスチック企業のための出展・参加判断