SLAS International Conference & Exhibition · サンディエゴ

SLAS2027完全ガイド:日本のラボ自動化企業のための出展・参加判断

最終更新:2026年9月6日

SLAS2027は、2027年1月30日から2月3日までサンディエゴで開かれる、ラボオートメーションとスクリーニングの世界最大級の学会兼展示会です。結論から申し上げます。分注、搬送、細胞培養、検査の自動化装置を作っている日本企業にとって、北米で買い手と競合を一度に見られる場所はここ以外にありません。ただし出展の申込は、9月9日を境に条件が変わります。この記事では、公開されている小間料(1平方フィート47ドル)、すでに全額負担に切り替わっている解約規定、4段階で上がる登録料、そして2026年に日本企業2社を送り込んだ商社主導の出展の組み方を、出典付きで整理します。

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7,600人超

登録者(2026年実績)

419社

出展社(2026年実績)

$47/平方フィート

小間料

$1,055〜

登録料(産業界・会員)

SLASとは何のカンファレンスか

実験室の自動化とスクリーニングを扱う国際学会が、年に一度開く学術集会と展示会を一体で運営しているイベントです。学会(SLAS)と展示会が別主体ではなく、同じ団体が両方を持っている点が、この後の費用構造をほぼすべて説明します。

主催団体の成り立ちは、日本の読者には説明不要かもしれません。日本語で読める最も的確な要約は、SLAS2026に参加した実験自動化の実務者による記述です。

SLAS(The Society for Laboratory Automation and Screening)は、ラボ自動化とスクリーニングに関する世界最大規模の学会です。2010年にALA(Association for Laboratory Automation)とSBS(Society for Biomolecular Sciences)が合併して誕生しました。

同じ筆者が続けて、日本の研究者が毎日使っているものとの接点を指摘しています。

日本でもプレート寸法の規格としておなじみの「SBS規格」(ANSI/SBS 4-2004)は、このSBSの名前に由来しています。

つまり、貴社のラボにあるマイクロプレートの寸法規格を作った団体の後継が、この学会です。SLASは現在もANSI/SLASマイクロプレート規格を維持し、査読誌『SLAS Discovery』『SLAS Technology』を発行し、5月には欧州版のSLAS Europeを開いています。

2027年のテーマは「Momentum: Accelerating Discovery through Automation, Innovation and Collaboration」です。主催者は本展を「北米最大のラボオートメーション技術・サービス提供者の集まり」と説明しています。

規模の実績は、2026年2月12日の主催者発表が最も確かな数字です。

数字内容
419社SLAS2026の出展社数。過去最高
7,600人超SLAS2026の登録者数。47カ国から
428演題ポスター発表(企業演題を含む、参加者による計数)
86社・152製品超会期中にプレスリリースが出た新製品(参加者による計数)

7,600という数字は登録者であって、会場にいた人数ではありません。SLASは実来場者数を別に公表していません。この違いは出展判断で効いてくるので、後述します。

サンディエゴ湾に面したSan Diego Convention Centerを南西方向に見下ろした空撮。ガラスのかまぼこ屋根が連なり、左奥にヒルトン・サンディエゴ・ベイフロントの高層棟が建つ
SLAS2027の会場、San Diego Convention Center(2025年5月、会期外の空撮)。左奥の高層棟が公式ホテルの1つHilton San Diego Bayfrontで、公式ホテルはこのように会場に隣接しています。写真:Redideo(CC BY 4.0)

2027年はいつ・どこで開催されるのか

会期は2027年1月30日(土)から2月3日(水)まで、会場はカリフォルニア州サンディエゴのSan Diego Convention Centerです。土曜開幕・水曜閉幕という変則的な曜日構成で、前半の土日は有料の短期講習会(Short Course)に充てられます。

オンライン参加の枠はありません。主催者は登録ページで「there is no live-streaming registration option for this event」と明記しており、一部のコンテンツが会期後にSLAS APPLIEDで視聴できるだけです。現地に行かない選択肢は用意されていません。

渡航条件は、同じ会場で開かれるTechAdvantage 2027を当社が取材した際に確認した内容が、そのまま使えます。

項目内容
直行便あります。日本航空が成田とサンディエゴ(SAN)を結び、2026年8月1日から週4便が毎日運航に増便されました。路線は2012年就航です
空港から会場SANはダウンタウンのすぐ北西、San Diego Convention Centerはダウンタウンのウォーターフロントにあります
時差会期中のサンディエゴは太平洋標準時(UTC-8)です。2027年の夏時間開始は3月14日で会期より後なので、日本との時差は17時間です
渡航手続商用の短期渡航にはESTA(電子渡航認証)が必要で、申請料は40.27ドルです

宿泊はSLASが5つの公式ホテルと料金を交渉しています。いずれも1泊あたりの室料で、州税・市税は別途です。

ホテル1泊駐車場(1泊)団体料金の締切
Marriott Marquis San Diego Marina(本部ホテル)$349自走$55/バレー$752027年1月4日
Manchester Grand Hyatt San Diego$359自走$55/バレー$752026年12月31日
Hilton San Diego Bayfront$359自走$55/バレー$752026年12月31日
Hilton San Diego Gaslamp Quarter$313バレー$602026年12月31日
Omni San Diego Hotel$337バレー$42(本記事作成時点で未確認)

SLASは、この室料にSLASへのリベートが含まれており、それが会場使用料を相殺して登録料を抑えていると自ら開示しています。団体枠は先着順で必ず売り切れると主催者自身が書いており、最初の締切は2026年12月28日です。4泊すれば税抜でも1,300ドル前後になるので、登録料と同じ桁の支出として最初から予算に入れてください。

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誰が主催しているのか

SLASという非営利学会が単独で主催しています。本部はイリノイ州オークブルック、CEOはVicki Loise氏です。

この単独主催という点が、他の展示会との違いを生みます。商業主催者が運営する展示会では、学術プログラムは集客のための添え物です。SLASでは学術集会が本体で、展示会はその中に置かれています。2027年の共同議長2名の顔ぶれが、その性格を端的に示しています。

  • Joe de Rutte博士(Partillion Bioscience 共同創業者兼CEO)。2020年のSLAS Innovation Award受賞技術Nanovialを学術成果から商用ツールへ育て、現在100を超える研究プログラムで使われています。特許12件の発明者、査読論文21報の共著者。
  • Julea Vlassakis博士(ライス大学 小児腫瘍マイクロテクノロジー研究室 ディレクター)。ユーイング肉腫を対象とする精密治療の研究者で、NIH Director's New Innovator Award受賞者です。

経営者ではなく、研究から装置を立ち上げた技術者2名が議長を務めます。買い手の意思決定者が経営層ではなく研究現場側にいる展示会だと考えたほうが、準備の設計を誤りません。

2026年9月時点で、2027年のスポンサー欄に名前があるのはHamilton1社のみです(PREMIER)。同社は月曜夜のガスランプ地区でのパーティーもスポンサードしています。協賛団体、政府機関、併催イベントは1つも掲載されていません。

会場では実際に何が起きるのか

学術プログラムと展示フロアが物理的に離れており、参加者はその間を往復します。主催者の公表するプログラム規模は、20を超える事前短期講習会、150の口頭発表、2つの基調講演、400以上のポスター、9つの教育トラックです。

San Diego Convention Centerの上層コンコース。かまぼこ型のガラス天井の下に「Exhibit Halls A & B」と光る案内サインが下がり、下階へのエスカレーターが伸びる
別団体の年次学術集会の会期中に撮影されたSan Diego Convention Centerの上層コンコース(2014年、SLASの会期外)。展示ホールへの案内が下がる位置と、そこから下階へ降りるエスカレーターの関係が分かります。写真:Fastily(CC BY-SA 3.0)

会場の実像は、参加者の記述のほうが正確です。SLAS2026の来場者構成について、実験自動化の実務者はこう書いています。

参加者の半数以上は、展示を行わない製薬企業やアカデミアの人々。一方で残り半数は一階の展示フロアに張り付く展示関係者で、講演会場と展示会場の行き来にはそれなりに時間がかかります。

バッジ数の約半分は出展社側の人間です。7,600人という数字を見込み客の母数と読むと、実勢の倍を見積もることになります。同じ筆者が、会場の最も濃い時間帯も記録しています。

一番みんなが一堂に会するのは、夜のパーティーでした。

前半の土日は、出展社が展示フロアで自動化システムの組み立てと調整に時間を使うため、来場者は有料講習会に流れます。何が売り切れたかが、聴衆の関心をそのまま示しています。

興味深いのは、売り切れていた講座が軒並み「自律実験」「AIインテグレーション」系だったこと。"Introduction to Autonomous Science" や "From Modular Design to AI Agents" などがSOLD OUT

そして、この展示会が業界の中で果たしている機能。

SLASは世界中の関連企業にとって、年に一度の新製品お披露目の場でもあります。今回プレスリリースが出ただけでも86社・152製品以上。

出展社の内訳も、主催者の32分類より参加者の要約のほうが実務的です。

①自動分注機、②ソリューション・AI系、③搬送・連結、④特化型機械、⑤ソフトウェア、⑥自動化対応の試薬・消耗品、⑦モーター・部品

そして重要なのは、そこにないものです。

工業用ロボット屋や大型機械屋、単なる測定機器屋は意外と少なく、自動化を軸にしたラインナップが中心です。

汎用の産業用ロボットや単体の測定機器を持ち込んでも、この床では文脈が合いません。求められているのは工程の自動化です。

2026年に会場で語られていた話題

株式会社QueeenBの根本氏によるSLAS2026の参加報告が、技術の潮目を最も具体的に記録しています。持ち込む展示物を決めるときに効く指摘です。

会場で語られていた自律化は、無人化やロボット化の言い換えではありませんでした。むしろ焦点は、実験の回転数を上げるために、意思決定まで含めて閉ループを回すことに移っています。ロボットが動くこと自体は前提になりつつあり、その先の、何を次に試すか、どの条件を捨てるか、異常をどう扱うかが主戦場になっていました。

統合の議論の水準についても同様です。

統合の話が、接続できます、対応しています、のレベルから一段上がり、どの抽象度で渡すかに移っていました。

そして、AIより先に問われているもの。

会場ではAIの話も多いのですが、同じくらい、あるいはそれ以上に、運用が止まらないことが前提として語られていました。

同氏の結論は、展示の設計方針そのものです。

SLAS2026で見えた未来像は、装置が賢くなることではなく、実験の循環が止まらずに回ることでした。

「動きます」というデモは2026年時点ですでに前提条件で、差がつくのは止まったときにどう戻すかの説明です。異常系の設計とログの見せ方を持たない展示は、この床では弱く見えます。

出展にいくらかかるのか

小間料は公開されています。ここは、料金を隠す米国の展示会が多いなかで例外的に扱いやすい部分です。

項目金額
小間料1平方フィートあたり47ドル
角小間1角につき375ドル
10フィート四方(100平方フィート)の目安4,700ドル+角料金

この金額に含まれるのは床面積と、8フィートの背面ドレープ・3フィートの側面ドレープだけです。什器、カーペット、電源、AVは別注文・別料金と明記されています。

小間に付く人員枠は手厚い部類です。10フィート四方あたり、学術セッションを含む全会期パスが1名分、展示ホールのみのブース要員パスが5名分付きます。前者は産業界会員の早期登録料1,155ドル相当なので、小間料4,700ドルのうち4分の1近くは、実質的に登録料の前払いだと考えられます。

申込前に必ず確認すべき2つの日付

ここが本記事で最も金額に直結する部分です。SLASの出展規約には、支払期限とは別に解約責任の期限が定められています。

期限内容
2026年3月2日まで解約時の負担は小間料の50%
2026年3月2日以降解約時の負担は小間料の100%。デポジット50%しか払っていなくても残額の支払い義務が残る
2026年9月9日小間料全額の支払期限
2026年9月9日以降申込時に全額前払い。デポジット分割は使えない

2027年大会について言えば、2つの解約猶予はいずれも本記事の公開時点で終了しています。いま申し込む企業は、申込のその瞬間から小間料の全額を負担する立場に立ちます。SLASは規約で「The September 9, 2026, final payment deadline does not reduce or delay this liability」と、支払期限が責任を先送りしないことまで書いています。

支払方法にも制約があります。クレジットカードまたはACH・電信送金のみで、小切手は受け付けません。送金手数料は出展者負担、電信送金は請求書発行から30日以内の着金が条件です。日本の経理部門が海外送金の稟議に2週間かかる会社は、申込前に社内の手順を確認しておいてください。

島型小間(4面が通路に面する形式)は最小20フィート四方、最大高さは天井とリギングが許せば20フィート、上げ床は不可です。小間の境界外への看板・照明の張り出しも禁止されています。

費用を試算する

参加登録はいくらかかるのか

登録料は4段階で上がります。単位はドルです。

区分会員限定枠
2026年11月2日まで
早期
12月7日まで
事前
12月8日〜1月28日
会期中
1月29日以降
産業界(会員/非会員)1,055/1,4551,155/1,4551,355/1,6551,555/1,855
アカデミア・行政(会員/非会員)945/1,3451,045/1,3451,145/1,4451,245/1,545
学生(会員/非会員)135/175135/175135/175155/205
展示会のみ(会員/非会員)385/455425/455465/495525/555
1日券(会員/非会員)835/935835/935835/935835/935

産業界区分で1名を送るなら、登録の前に入会したほうが安くなります。SLASのPremier会員は年間170ドルで、会員価格と非会員価格の差は最も安い枠で400ドルあります。差引230ドルの節約になり、しかも会員資格は翌年も使えます。3名派遣すれば差は1,200ドルです。この計算は本記事が公開料金表から行ったもので、SLASが宣伝しているものではありません。

短期講習会は登録料に含まれません。1月30日と31日に開催され、終日講座が725〜975ドル、半日講座が455〜725ドル、Liquid Handling Essentialsの半日講座が575〜875ドルです。

そのほかの追加プログラム。

プログラム日程料金
Technology Provider Showcase1月30日(土)14:00〜17:00155〜275ドル
Thrive in Science(女性のリーダーシップ・フォーラム)1月31日(日)8:30〜16:30会員500〜600ドル、非会員700〜800ドル

スタートアップ向けの枠

展示フロアにInnovation AveNEWというスタートアップ専用区画があり、2027年大会の応募が始まっています。Labmate Onlineの報道によると、採択されると小間料、2名分の渡航・宿泊、全会期登録が支援されます。この区画の最優秀企業にはSLAS Ignite Awardが贈られ、2026年はXDemics Corporation(カリフォルニア州ノバト)が受賞しました。

演題を出す道もあります。口頭発表とInnovation Award、SLAS Travel Awardの口頭発表の締切は9月14日、Travel Awardのポスターと学生ポスターは9月21日、優先ポスターが11月16日、最終ポスター締切が2027年1月11日です。SLAS Innovation Awardの賞金は10,000ドル、学生ポスター賞は500ドルです。

日本企業はどう関わっているのか

JETROのジャパン・パビリオンはありません。日本の公的機関による視察団も確認できませんでした。JETROが2027年の北米向けに公表しているジャパン・パビリオンはSeafood Expo North America 2027、CES 2027、Natural Products Expo West 2027などで、SLASはどの年にも掲載されていません。

自治体の支援制度も見当たりません。これは調べる価値のある論点でした。医療機器分野ではMD&M Westに福島県、茨城県、山梨県が出展支援の枠を持っており、公的な共同出展という道が実在するからです。SLASについては、同種の枠を1つも確認できませんでした。

個社で使える助成金は成立するか

SLASは平方フィート単価を公開しており、出展小間料という費目が明確に発生します。この点は重要です。都内の中小企業が使える東京都中小企業振興公社の展示会出展助成事業は、海外展示会も対象で、助成限度額150万円、助成対象経費の3分の2以内という条件ですが、主催者が発行する出展要項で小間料が確認できることを前提としているためです。SLASの場合、その要件は満たせます。

ただし1点、構造上の注意があります。同事業は共同出展と代理出展を対象外としています。後述する第一実業のような商社が小間を押さえ、メーカーが機械を持ち込む形は、この除外規定に触れる可能性が高い形です。助成を前提に予算を組むなら、自社名義での出展契約が条件になります。

実際に出展している日本企業

2026年のボストン大会に、日本の細胞培養自動化の企業が2社出展しました。2026年1月27日の第一実業株式会社のプレスリリースが、日本語で唯一の一次情報です。

第一実業株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員:船渡雄司)の米国現地法人DAIICHI JITSUGYO (AMERICA), INC.は、(中略)「SLAS 2026 International Conference & Exhibition」に出展する、パナソニック プロダクションエンジニアリング株式会社(以下、PPE)および四国計測工業株式会社(以下、四国計測工業)に協賛いたします。

企業所在小間番号展示物
パナソニック プロダクションエンジニアリング大阪府門真市2227全自動培養装置NPi-11。京都大学との10年以上の共同研究により誕生し、自動培養、細胞継代、培養後の分化誘導工程まで全自動で対応
四国計測工業香川県仲多度郡多度津町2529卓上型Manipulator。国内・アジアで高いシェアを持つワクチン製造用マニピュレーター技術を応用し、安全キャビネット内で使用可能

第一実業自身が、この出展の狙いを書いています。

今回協賛する両社の技術は、日本で開発された先進的な細胞培養ソリューションであり、巨大な市場を形成する欧米の細胞医療分野のお客様に、新たな可能性を提案いたします。

注目すべきは費用の負担構造です。第一実業は自社の小間を出さず、米国現地法人を通じて2社の出展に協賛しています。日本のメーカーが単独では踏み切りにくい米国展示会に、商社が米国側の費用と関係を持って同行する形です。米国に現地法人を持たない装置メーカーが最初の1回をどう設計するかを考えるとき、実在する参考例はこれです。

スタートアップの前例もあります。合同会社embrio(代表社員 石川玲氏)はSLAS2025に出展し、2025年3月のウェビナーでその出展レポートを共有しています。告知ページは「SLAS出展を検討している企業・研究者」を対象者に挙げており、日本側に同じ問いを持つ層がいることが分かります。

ただし、正直に書いておくべきことがあります。この学会について、日本企業が公開した出展レポートは1件も見つかりませんでした。日本語で読める第三者の記録は、研究者向けに書かれた参加報告2本だけです。会期前の「出展します」という告知と、会期後の沈黙。この間にあるはずの情報が、日本語では存在していません。

日本企業にとって行く価値はあるか

判断は、貴社が売っているものが工程なのか装置なのかで分かれます。

出展を検討すべき企業。分注、搬送、細胞培養、サンプル管理、検査の工程を自動化する装置とソフトウェアを持ち、欧米の製薬企業やCROに売りたい企業です。理由は単純で、419社が集まる北米のラボ自動化の床がここしかなく、しかも小間料が公開されているため予算が立てられるからです。PPEと四国計測工業の2社が2026年に持ち込んだのは、まさにこの種類の装置でした。iPS細胞由来の技術で日本が持っている工程の蓄積は、この床では説明可能な差別化になります。

まず視察に行くべき企業。米国での販売体制も現地法人もまだない企業です。小間料4,700ドルは安く見えますが、装飾・電源・搬入・渡航・人件費を積むと1回の出展は数百万円になります。そして解約猶予はすでに終わっています。展示会のみの登録は会員385ドル、非会員455ドルです。1名を送って419社の床を歩き、来場者の半分が出展社側だという事実を自分の目で確かめてから、翌年の判断をするほうが確実です。同じ1月にサンディエゴまで来るなら、この視察費は最も安い調査費用です。

別のイベントを選ぶべき企業。汎用の産業用ロボット、大型機械、単体の測定機器を売る企業です。参加者の観察どおり、その層はこの床では薄く、文脈が合いません。医療機器の部品・素材・受託加工なら2月9日からアナハイムで開かれるMD&M West、バイオプロセスとCDMO選定なら3月に同じSan Diego Convention Centerで開かれるBioProcess International US West、分析機器そのものなら4月のPittconのほうが、聴衆が近くなります。

1月の西海岸をどう組むか

見落とされやすい論点があります。2027年1月の米国西海岸には、隣接する聴衆のイベントが3つ並びます。

イベント会期都市
Biotech Showcase 20271月11日〜13日サンフランシスコ
PMWC 20271月27日〜29日サンタクララ
SLAS20271月30日〜2月3日サンディエゴ

PMWCが金曜に閉幕し、SLASが翌土曜に開幕します。サンタクララからサンディエゴは国内線1本で、この2つは1回の渡航でつなげられます。精密医療の臨床側と、その裏側の実験自動化を、同じ出張で見ることになります。

Biotech Showcaseは事情が違います。JPモルガン・ヘルスケア・カンファレンスの週に開かれる投資家向けのパートナリング会議で、相手は資金の出し手と事業開発担当者です。同じ1月の西海岸でも、SLASとは別の出張として設計してください。2週間以上空いており、都市も違い、会う相手も違います。1回の渡航に押し込もうとすると、宿泊費が1泊1,000ドルを超えるJPMウィークの日程に引きずられます。

行くと決めたなら、順番があります。先に登録の会員価格を確認し、次にホテルの団体枠を押さえ、それから出展の可否を決めてください。会員限定枠は11月2日、ホテルの最初の締切は12月28日、そして出展の申込は9月9日以降は全額前払いです。3つとも、後から取り返せません。貴社の状況を踏まえたご相談は、下記から承ります。

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よくある質問

SLAS2027はいつ・どこで開催されますか?
2027年1月30日(土)から2月3日(水)まで、米国カリフォルニア州サンディエゴのSan Diego Convention Centerで開催されます。オンライン参加の枠はありません。一部のセッションは会期後にSLAS APPLIEDで配信されます。
ブース出展の費用はいくらですか?
小間料は1平方フィートあたり47ドルです。10フィート四方(100平方フィート)で4,700ドル、角小間は1角につき375ドルが加算されます。この金額は床面積とドレープのみで、装飾、カーペット、電源、AV、搬入費はすべて別途手配・別途費用です。
いま出展を申し込むと、解約したときにいくら戻りますか?
戻りません。SLASの解約規定では2026年3月2日を過ぎた申込は小間料の100%が請求対象で、デポジットしか払っていない場合も残額の支払い義務が残ります。2026年9月9日以降の申込は、申込時に全額前払いです。
参加登録料はいくらですか?
産業界区分の場合、会員は2026年11月2日までが1,055ドル、12月7日までが1,155ドル、1月28日までが1,355ドル、会期中は1,555ドルです。非会員はそれぞれ1,455ドル、1,455ドル、1,655ドル、1,855ドルとなります。
SLASに入会したほうが安くなりますか?
産業界区分で1名を派遣するなら安くなります。Premier会員は年間170ドルで、会員と非会員の登録料差は最も安い時期で400ドルです。差引230ドル得になり、翌年以降も会員価格が使えます。学会誌と会員向け資料も付きます。
JETROのジャパン・パビリオンや公的な出展支援はありますか?
ありません。JETROの出展支援対象にSLASは掲載されておらず、日本の公的機関による視察団も確認できませんでした。医療機器分野で自治体の出展支援があるMD&M Westのような事例も、この学会には見当たりません。
日本企業は出展していますか?
しています。2026年のボストン大会では、パナソニック プロダクションエンジニアリングが小間2227で全自動培養装置NPi-11を、四国計測工業が小間2529で卓上型Manipulatorを展示しました。両社の出展には第一実業の米国現地法人が協賛しています。
日本からサンディエゴへの直行便はありますか?
あります。日本航空が成田とサンディエゴ(SAN)を結んでおり、2026年8月1日から毎日運航になりました。SANはダウンタウンのすぐ北西で、会場はダウンタウンのウォーターフロントにあります。会期中の時差は17時間です。

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