CPHI Americas · マイアミビーチ

CPHI Americas 2027完全ガイド:日本企業のための出展・参加判断

最終更新:2026年8月23日

白いフィン状のルーバーが波打つように連なるガラス張りの会場正面と、「MIAMI BEACH CONVENTION CENTER」と記された銘板
会場のMiami Beach Convention Centerです。CPHI Americasがこの建物で開かれるのは2027年が初めてです。2018年に全面改修を終えたあとの外観です(2019年4月撮影、会期外)。写真:Alexf(CC BY-SA 4.0)

CPHI Americas 2027は、2027年5月25日〜26日にフロリダ州マイアミビーチで開催される、医薬品の原薬・受託開発製造・受託研究のサプライヤーが米国のバイヤーに会うための展示会です。結論から書きます。名前が想起させるのとは違い、これはCPHIブランドの北米版旗艦ではありません。2026年の実績は来場者2,650人、出展270社超。同じCPHIでもミラノは62,000人超、東京のCPHI Japanは35,000人見込みですから、ポートフォリオの中では最小のエディションです。しかも来場者は2025年の3,700人超から約28%減り、2027年は会期が3日間から2日間に縮み、長年のフィラデルフィアを離れて初のマイアミ開催になります。そして2025年の来場者上位10か国にも、出展社の上位国にも、日本は入っていません。この記事では、主催者Informaが公表した2025年・2026年の実績値、公式サイト上で3種類の規模が同時に生きている問題、出展費用として公開されている唯一の価格、そして日本の原薬・添加剤メーカーが取るべき判断を扱います。

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2,650人

来場者(2026年実績)

270社超

出展社(2026年実績)

約28%減

来場者の増減(2025年から2026年)

2日間

会期(2027年)

CPHI Americasとは何のカンファレンスか

医薬品の原薬(API)、中間体、受託開発製造(CDMO・CMO)、受託研究(CRO)、製剤・包装技術のサプライヤーが、米国の製薬企業やジェネリックメーカーの調達担当者に会うための展示会です。主催はInforma Markets、ロンドン上場のInforma PLCの展示会部門で、CPHIブランドの米国版にあたります。

CPHIは1990年にドイツ・フランクフルトで医薬品原料展として始まったブランドです。現在は11の国際イベントを持つポートフォリオになり、上海、ミラノ、東京、ムンバイ、リヤドなどで開催されています。米国版は長らくCPHI North Americaという名前でしたが、2025年版からCPHI Americasに改称されました。改称の理由は主催者自身が書いています。Informaのカスタムコンテンツ編集者Vivian Xie氏が2025年の現地ブログの冒頭に置いた一文です。

"Our From the Floor live blog is back in Philadelphia for this year's CPHI, this time under the new name CPHI Americas to embrace and represent the whole of the pharmaceutical supply chain from north to south."

北から南まで、つまり中南米を含めるための改称です。この改称と、2027年のマイアミ移転、そして2026年に設けられたLATAM専用トラックは、すべて同じ方向を向いています。

出展社の構成が、この展示会の性格そのものです

2026年のフロアプランでゾーンに割り当てられた141社のうち、29社が中国系でした。Asymchem、Porton USA、PharmaBlock、HYBIO、APELOA、そして杭州・江蘇・河北・四川・湖南などの地名を冠した原薬メーカーです。インド勢はAarti Pharmalabs、Shilpa Pharma Lifesciences、Syngene International、Biophoreほか。欧州勢はF.I.S.、Olon、EuroAPI、UQUIFA、Rottendorf、Aenova。米国側はAdare、Alcami、Curia、Cambrex、Recipharm、Pfizer CentreOne、Fresenius Kabi USAといったCDMOが並びます。

これは、中国とインドの原薬・CDMOメーカーが米国のバイヤーに直接届くために来る場であり、米欧のCDMOがその地盤を守る場です。 演題も同じ話をしています。2026年に最も聴かれた4セッションは、すべて米国の通商政策と製造回帰でした。

  • The New Dynamics of U.S. Pharma
  • Tariffs, Trade Wars & Packaging: Smart US Market Access for International CDMOs
  • From Globalization to Geoeconomics: U.S. Pharmaceutical Manufacturing in a New Reality
  • Fueling Biotech Breakthroughs

2番目のタイトルが端的です。国際CDMOのための、賢い米国市場アクセス。この展示会は、米国市場に入りたい非米国サプライヤーのために設計されています。

いつ・どこで開催されるのか

2027年5月25日(火)と26日(水)の2日間、Miami Beach Convention Center(1901 Convention Center Drive, Miami Beach, FL 33139)で開催されます。シリーズ史上初のマイアミ開催です。

エディション日程都市・会場会期来場者出展社
CPHI North America 20242024年5月7日〜9日Pennsylvania Convention Center(フィラデルフィア)3日間未公表未公表
CPHI Americas 20252025年5月20日〜22日同上3日間3,700人超295社超
CPHI Americas 20262026年6月2日〜4日同上3日間2,650人270社超
CPHI Americas 20272027年5月25日〜26日Miami Beach Convention Center(マイアミビーチ)2日間未発表未発表

このエディションを定義する変更は2つあり、どちらも主催者自身の言葉です。2026年のポストショーレポートの最終面は「CPHI Americas is coming to Miami!」と題され、そこに「A two-day premium event」、食事とエンターテインメント込み、コンテンツの拡充、ネットワーキング機会の増加が並びます。そして「We are continuing the changes we made in 2026」と続けます。3日から2日への短縮は、事故ではなく設計です。 ただし2026年に何をどう変えたのかは説明されていません。

マイアミ移転は、床が足りなくなったからではありません

2025年の展示面積は43,950平方フィートでした。移転先のMiami Beach Convention Centerの連続展示ホール(Exhibit Hall ABCD)は491,654平方フィートあります。2025年と同じ規模なら、ホール全体の9%弱しか埋まりません。旧会場のPennsylvania Convention Center(679,000平方フィート)に対しても6.5%程度でした。この展示会は一度もコンベンションセンターを埋めたことがなく、マイアミ移転は容量を求めた移転ではありません。

主催者が語る理由は別のところにあります。移転を報じた業界誌Contract Pharmaに、Informa MarketsのSherma Ellis-Daal氏がこう述べています。

"CPHI Americas has evolved significantly in recent years, with increasing demand for high-value content, executive networking and strategic business engagement. Miami offers the international accessibility, business environment and hospitality infrastructure needed to support the next phase of the event's growth while delivering an exceptional experience for attendees, exhibitors and partners."

同じ記事で、Contract Pharma自身が「アクセスの良さ」の中身を具体的に説明しています。

"Miami's strategic location makes it one of the most accessible destinations in North America for global business travelers. The city offers direct connections to major markets across Europe and beyond, helping reduce travel barriers for exhibitors, speakers and attendees."

ここで言われているアクセスは、中南米と欧州向けのものです。アジアには一言も触れていません。 実際、東京からマイアミへの直行便は存在しません。羽田・成田のいずれからも米国内ハブでの乗り継ぎ、あるいはトロントやモントリオール経由になり、片道で丸1日を見る必要があります。日本から見れば、マイアミはフィラデルフィアよりもシカゴよりも西海岸よりも遠い開催地です。

区間実務上の目安
羽田・成田からマイアミ(MIA)直行便なし。米国内ハブ、またはトロント・モントリオール経由。片道で丸1日
MIAから会場まで約12マイル(約19km)
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誰が主催しているのか

主催はInforma Markets、ロンドン上場のInforma PLC(登記上の本店は5 Howick Place, London SW1P 1WG)の展示会部門です。CPHIはその医薬品ポートフォリオのブランドで、包装展のPharmapackと並びます。

ポートフォリオの中で米国版がどこに位置するかを、各エディションの公表値のまま並べます。

エディション直近の公表規模
CPHI & PMEC China(上海)来場者110,000人超、出展3,600社超
CPHI Worldwide / Milan 2026来場者62,000人超、出展2,900社超、170か国超
CPHI Middle East 2024(リヤド、初回)来場者45,000人超、出展600社超
CPHI Japan 2027(東京)出展約900社、来場35,000人見込み
CPHI Americas 2026(フィラデルフィア)来場者2,650人、出展270社超

米国版は、CPHIの名前を冠した主要エディションの中で最小です。 来場者数でミラノの約23分の1、CPHI Japanの約13分の1にあたります。日本の医薬品業界で「CPHI」と言えばフランクフルトやミラノ、あるいは東京を指すことが多いので、この差は先に頭に入れておく価値があります。

収益構造も押さえておくと交渉の見通しが立ちます。小間代(単価非公開、問い合わせフォームのみ)、スタートアップ向けカウンターパッケージ、4段階のマーケティングパッケージ、各種の冠スポンサー(登録、ウェルカムレセプション、ガラ、トラック、ランチ、ラニヤード、ゴルフシミュレーター)、そして通年で動くCPHI Onlineのマーケットプレイスと企業ディレクトリです。主催者にとって、この2日間は年間商品群の一部です。

氏名立場
Sherma Ellis-DaalInforma Markets。マイアミ移転の公式コメントを出した人物
Sarah GriffinCPHI Americas ブランドディレクター。2025年の開場テープカットに登壇
Orhan CaglayanInforma Markets 医薬品ポートフォリオ EVP

公表されている規模がなぜ3種類あるのか

同じ日(2026年8月23日)に、Informaの自社サイト上で3種類の規模が並存しています。稟議書に書く数字を選ぶ前に、どれがどのエディションの数字なのかを確認してください。

掲載場所来場者出展社国数実際に指しているもの
cphi.com/americas トップの「2026 in numbers」2,650270社超記載なし2026年の実績。現行
2026年ポストショーレポート2,600人超270社超記載なし2026年の実績。現行
出展案内ページの「The numbers」3,700370社超108古い数値。同ページのレポートのリンク先は2025年版で、その2025年版は3,700人超・295社超・96か国超
小間申込フォーム4,000人超記載なし記載なし2027年に向けた見込み値

読み方は単純です。実績として引用できるのは、2026年の2,650人・270社超だけです。出展案内ページの370社超と108か国は、どのポストショーレポートの数字とも一致しません。小間申込フォームの「4,000+ decision-makers」は、前年に来場者が約28%減った展示会が掲げる将来値です。主催者を責める話ではなく、見積もりの根拠として使えるのはどれか、という話です。

どんな企業が参加・出展しているのか

買い手の数は少なく、職位は高い。これが2025年のポストショーレポートから読み取れる姿です。2025年は来場者プロファイルが公表されている唯一のエディションなので、以下はすべて2025年のラベルが付いた数字です。

  • 職位:73%が役員・上級管理職・管理職。30%がCスイートまたはディレクター。17%がCEO・COO・社長・会長
  • 購買権限:78%が購買に関与(21%が決定、27%が影響、24%が承認、6%が仕様指定)
  • 大陸別の来場者:南北アメリカ71%、アジア20%、欧州6%、アフリカ2%
  • 来場者の上位10か国:米国、インド、中国、カナダ、ドイツ、英国、イタリア、スペイン、メキシコ、UAE
  • 出展社の上位国:米国、中国、インド、カナダ、ドイツ、イタリア、英国、フランス、スイス、スペイン

上の2行に日本はありません。 来場国の上位10か国にも、出展国の上位にも入っていません。アジア20%という数字も、その中身はインドと中国がほぼ全部です。

2025年に来場した大手製薬として主催者が挙げた社名は、Merck、Novo Nordisk、Eli Lilly、Bayer、Bristol Myers Squibb、Otsuka Pharmaceutical Development and Commercialization Inc.、Sanofi、Fresenius Kabi USA、Gilead、AbbVieです。この10社のうち日本資本は、大塚製薬の米国開発法人1社だけです。

日本企業の出展は2社です

2026年のフロアプランで確認できた、日本に親会社を持つ出展社は2社でした。

企業ブース内容
AGC Pharma Chemicals917AGCグループ。ただし出展主体はスペイン法人のAGC Pharma Chemicals Europe S.L.U.で、来場対応の3名も同社欧州拠点の事業開発担当。低分子APIとHPAPIを展示
Fuji Silysia Chemical SA - USANew Zone富士シリシア化学(愛知県春日井市)の米国法人。合成非晶質シリカ(SYLYSIAほか)。米国拠点はノースカロライナ州グリーンビル

注目すべきは、2社とも日本法人ではなく海外子会社として出ていることです。 AGCはスペイン法人、富士シリシアは米国法人です。日本から人と物を送って出展した例ではありません。なお公式の出展社ディレクトリには日本の国フィルターが存在するので、日本所在地で登録した出展社は少なくとも1社以上います。実数は2社より多い可能性があります。

そして国別パビリオンは1つも存在しません。2026年のゾーン一覧は、Bio Production Zone、CRO Zone 1・2、Conference、Growth and Development Center、International New Business Zone、Packaging Zone、Partner & Association Hub、Play and Connect Hub、Sales Stand、Start-Up Marketで、どれも国単位ではありません。名前が紛らわしいInternational New Business Zoneも、スペイン、ベルギー、中国、中東、インド、イタリア、フランス、トルコの企業が9小間に混在する区画でした。小間申込フォームには「Joining a Country Pavilion」という関心項目があるので、需要があればInformaが組成はするのでしょうが、2026年には1つもありませんでした。

JETROもこの展示会を支援していません。 JETROが出展支援する展示会の年次リストに載る米国のライフサイエンス系イベントは、BIO International Convention 2026(サンディエゴ、2026年6月22日〜25日)の1件だけで、CPHIはいずれのエディションも入っていません。

会場では実際に何が起きるのか

2日間、フロアで名刺交換とアポイントの消化が続き、夜は各社が個別に開くレセプションに移ります。2026年までは3日目が半日で、フロアの営業時間は初日と2日目が9時から17時、3日目が9時から12時でした。2027年の時間割は未発表です。搬入はFreemanが担当し、トラックからの荷降ろしは組合員が行います。出展社バッジがあれば開場の1時間前からフロアに入れます。

ヤシの木が並ぶ19丁目側から見た会場の外観。白いフィンとガラス面が奥へ長く続く
会場の19丁目側です。連続する展示ホールは491,654平方フィートあり、2025年のCPHIの展示面積はその9%弱にあたります。この展示会がホールを埋めることはありません(2019年5月撮影、会期外)。写真:Alexf(CC BY-SA 4.0)

数字で見る商談の実態

2025年のマッチメイキング実績が公表されています。日本企業にとって、この記事で最も参考になる数字はここです。

項目2025年の実績
Connections Program(事前マッチメイキング)の設定件数245件
うち成立した面談161件
参加した出展社数72社
出展社1社あたりの成立面談数約2.2件
公式アプリの登録ユーザー4,519人
アプリ経由で設定された面談942件(うち595件が確定)

事前マッチメイキングに参加した出展社が主催者経由で持ち帰った面談は、平均で2.2件です。 フロアでの飛び込みや自社で組んだアポイントは含まないので、これが商談の全部ではありません。ただし、主催者の仕組みだけに頼った場合の期待値としては、この2.2件が実測値です。

来場者側の使い方については、2025年のポストショーレポートに載った利用者の声が具体的です。Iqvia Healthから来場したDeepak Mansukhani氏の言葉です。

"The entire experience, from the registration to the app, was easy to use for reaching out to people. We contacted more than 60 companies even before the event, making it easy to plan."

渡航前に60社へ連絡した来場者がいる、というのがこのイベントの正しい使い方です。 現地で待っていれば人が来る設計にはなっていません。

出展社側の体感

2026年に出展した企業の記録は、成果ではなく経験として語られる傾向があります。インドのAmi Polymer(プラチナ硬化シリコンチューブ、シングルユースシステム)でブースに立ったPratham Doshi氏の投稿が典型です。

"Wrapped up an incredible few days at CPhI Americas 2026 (June 2-4) in Philadelphia, Pennsylvania! ... Over these three days, I had the chance to meet professionals from so many different companies across the pharma and biopharma world, introducing them to our platinum-cured silicone tubing, hoses, gaskets, and single-use systems, understanding their needs, and learning about their organizations along the way. What made this experience truly special was the people."

リード件数も商談件数も成約も書かれていません。 語られているのは露出と学びです。初出展のサプライヤーが持ち帰るものの正直な水準として読んでください。

もう一つ、費用計画に直結する事実があります。米国のCDMOであるAscendia Pharmaceutical Solutionsの2026年の投稿は、フロアの話より夜の話のほうが長くなっています。

"We would also like to extend a special thank you to everyone who joined us for our exclusive Happy Hour event on the 33rd floor of Philadelphia's historic Loews Building. ... We look forward to continuing those conversations and reconnecting with many of you in just a few days at BIO International Convention 2026 in San Diego."

読み取れることが2つあります。第一に、実際の商談は各社が個別に開く夜のイベントで進みます。小間だけ押さえて他に何もしない出展は、半分しか買っていないことになります。 第二に、この層はCPHI AmericasとBIOを6月の1つの巡回として扱っています。そして日本から見ると、JETROが支援するのはBIOのほうです。

プログラムと登壇者

2026年は58セッション、82名の登壇者、5トラックでした。トラックはTrack 1 US Insights、Track 2 R&D Excellence(バイオ医薬)、Track 3 US Manufacturing Excellence、Track 4 Supply Chain・AI・新技術、Track 5 Market Strategyで、これにCDMOパネル、編集部ラウンドテーブル、LATAM Learn & Connect、サステナビリティ枠、Women in Bio共催のネットワーキングが加わります。

LATAMトラックの存在が、この展示会の向きを示しています。 North AmericaからAmericasへの改称、マイアミ移転、LATAM専用トラック。3つとも中南米を向いており、アジアを向いた施策は1つもありません。

2026年の基調登壇者を挙げます。Richard Pazdur氏(FDA腫瘍学センター・オブ・エクセレンス前ディレクター)、Sirsij Peshin氏(Pfizer 最高調達責任者)、Mike Martin氏(ISPE 社長兼CEO)、Mayank Nagar氏(Dr. Reddy's Laboratories)、Luiz Barberini氏(Bayer 中南米外部製造責任者)、Daniel Cohen氏(Morgan Stanley 医薬品サービス・グローバルヘッド)。買い手側の調達責任者が壇上にいる構成は、この規模のイベントとしては密度が高いほうです。

フロアには業界メディアも常駐しています。2026年はCDMO WorldがPartner & Association Hubに「Field Intelligence Studio」を構え、3日間、経営層への取材を続けました。同社の会期後の総括です。

"After three days of nonstop conversations, executive interviews, industry networking, and market intelligence gathering, one thing is clear: The pharmaceutical outsourcing industry is evolving faster than ever."

取材されたい企業にとっては、Contract PharmaとCDMO Worldの2ブースが最短の経路です。 どちらもPartner & Association Hubにいます。

出展・参加にいくらかかるのか

小間の単価は公開されていません。 出展ページのどこにも平方フィート単価も小間パッケージの価格もなく、唯一の窓口は「Book your booth」の問い合わせフォームです。2027年の見積もりを取るには、そのフォームからプロスペクタスを請求する以外に方法がありません。

公開されている価格は次のとおりです。

項目価格注意
スタートアップ向けパッケージUSD 2,1952026年版の価格です。応募資格に「CPHI Americas, June 2-4, 2026」への参加が条件と明記されています。1mカウンター、ロゴ、スツール2脚、バックパネル、出展社バッジ2枚、リードリトリーバル、CPHI Onlineの掲載を含む。従業員500名未満、創業10年未満、CPHI Americasへの本格出展歴なしが条件
小間付帯パッケージ追加費用なし100平方フィート(10フィート×10フィート)の場合、6フィートのテーブル1台、椅子2脚、ゴミ箱、背面・側面のドレープ、社名サイン。10×10と10×20の小間に付属
マーケティングパッケージ StarterUSD 3,366(定価3,740)小間代ではありません。出展社リスティング強化キット(USD 2,640相当)とデジタル広告の組み合わせ
同 EssentialUSD 6,733(定価7,240)同じくマーケティング商材
同 ProfessionalUSD 15,185(定価16,328)同じくマーケティング商材
同 EnterpriseUSD 19,400(定価22,765)同じくマーケティング商材

マーケティングパッケージの4段階を小間価格と読み違えないでください。 これらはリスティングとデジタル広告の販売であり、床の販売ではありません。2026年のフロアプラン上の標準小間は10フィート×10フィート(100平方フィート)と10フィート×20フィート(200平方フィート)でした。

来場者としての参加費も公表されていません

2027年も2026年も、来場パスの価格は公開されていません。2026年8月時点で2027年の登録は始まっておらず、公式サイトにあるのは「登録開始時に早期割引をご案内します」と書かれた意思表明フォームだけです。出展社が取引先を無料で招待できる仕組み("the free invitation tool for your network to attend free of charge")は案内されているので、出展する取引先があるなら、招待を依頼するのが最も確実です。報道関係者のパスは申請フォームから無料で取得できます。

桁の感覚のために、同じCPHIブランドで唯一パス価格を公開しているCPHI Milan 2026の価格表を置きます。これはAmericas版の価格ではありません。Standard EUR 329(早期247)、Explorer EUR 499(早期374)、Leader EUR 799(早期599)、Networking Leader EUR 3,999(100枚限定)です。

費用を試算する

日本企業にとって行く価値はあるか

大半の日本の原薬・添加剤メーカーには勧めません。 理由は展示会の質ではなく、目的と構造が噛み合っていないことです。判断を1文にすると、こうなります。米国内にすでに在庫拠点か現地法人を持ち、米国のサプライヤーとして低コストで露出をつくりたい企業だけが、検討に値します。

勧めない理由は3つです

第一に、名前が規模を誤認させます。 CPHIという名前は、日本の医薬品業界ではフランクフルトやミラノのCPHI Worldwide、あるいは東京のCPHI Japanを指す言葉として定着しています。米国版はその名前を共有していますが、来場者2,650人はミラノの23分の1、CPHI Japanの13分の1です。CPHIの米国版だから同じくらいの規模だろうという前提で予算を組むと、桁が2つ違います。

モダリティが決まっているなら、専門会議のほうが買い手は濃くなります。核酸・ペプチドなら4月ボストンのTIDES USA、バイオ医薬の生産工程なら3月サンディエゴのBioProcess International US West、添加剤なら5月のExcipient Worldです。

第二に、日本のサプライヤーがここにいません。 2025年の来場国上位10か国にも出展国上位にも日本は入らず、2026年のフロアで日本親会社の出展は2社、しかも両方とも海外子会社としての出展でした。ジャパンパビリオンも国別パビリオンもなく、JETROの支援対象でもありません。日本語で書かれた出展レポートも参加レポートも、調べた限り1本も存在しません。同業が誰も行っていない場所に初めて行く場合、社内で参照できる比較材料が何もないところから始まります。

第三に、同じ目的により合う場所が2つあります。 米国の製薬企業の調達担当に会うことが目的なら、3月にニューヨークで開かれるDCAT Weekのほうが構造的に有利です。あちらは展示会ではなく会員制の商談週間で、ミッドタウンのホテルに369社が商談室を構え、招待されていれば非会員でも参加費ゼロで商談に入れます。日本企業も9社が部屋を持っています。世界の原薬・添加剤の商流全体に触れることが目的なら、CPHI Worldwide(ミラノ、フランクフルト)が本来の旗艦です。日本の原薬メーカーが実際に出展を告知しているのもそちらで、協和ファーマケミカルの自社ニュースには「国際医薬品開発展 CPHI Frankfurt 2025 出展のご案内」と「国際医薬品開発展 CPHI Japan 2026 出展のご案内」が並び、Americas版の告知はありません。製造設備や充填機を売る企業であれば、ニューヨークのINTERPHEXが対象市場に合います。

では、どういう企業なら行く意味があるか

条件は狭いですが、存在します。米国内に倉庫か販売法人を持ち、米国のバイヤーに対して「米国から供給できるサプライヤー」としての認知をつくりたい企業です。 Fuji Silysia Chemical SA - USAの出展形態がまさにこれで、日本本社ではなくノースカロライナの米国法人として出ています。

この形が成立する理由は3つあります。

  1. 費用の桁が小さい。 会期は2日間、標準小間は10フィート×10フィートから、付帯設備は無償です。単価は非公開ですが、展示面積43,950平方フィート規模、来場者2,650人の展示会です。ミラノやサンディエゴの出展予算とは前提が違います。
  2. 来場者の質は本物です。 2025年実績で73%が管理職以上、78%が購買に関与しています。数は少なくても、名刺の中身が薄いわけではありません。
  3. 通商政策が主題です。 2026年に最も聴かれた4セッションはすべて関税、製造回帰、地経学でした。米国内に供給拠点を持つ非米国企業にとって、この会場は自社の立ち位置を説明する場として噛み合います。

逆に言えば、日本の工場から輸出する前提の原薬メーカーが、日本法人のまま初出展する場所としては勧めません。同じ予算をDCAT Weekの会費と渡航費、あるいはCPHI Worldwideの小間に振り分けたほうが、会える相手の数も質も上回ります。

判断の前に共有しておく3つの空白

一つ目は、2027年について公表されているのが日程と会場だけであることです。 小間単価、来場パスの価格、フロアプラン、プログラム、宿泊料金のいずれも2026年8月時点で未発表です。2027年のフロアプランは2026年のポストショーレポートが「View the 2027 floor plan」と告知していますが、リンク先はまだ有効なイベントIDを返しません。スタートアップ市場、事前マッチメイキング、ガラ晩餐会が2日間の構成でも残るかどうかも、どの2027年ページにも書かれていません。

二つ目は、2026年に来場者が約28%減った理由が説明されていないことです。 主催者は減少そのものに触れていません。2025年のレポートには「targeted registration strategy, refined from last years' badge qualification system」という記述があり、バッジ審査を厳しくした結果として数字が下がった可能性はありますが、確認できていません。衰退なのか、実数の適正化なのか、外からは判定できません。 どちらであっても、2,650人という数字が現在の実力であることは変わりません。

三つ目は、この展示会について日本語で書かれた記録が存在しないことです。 日本語で検索して出てくるのは、非日本企業が日本の顧客向けに用意した告知ページと、AGC Pharma Chemicalsが自社の出展を知らせた1本の案内だけです。費用がいくらかかり、商談が何件で、成果がどうだったかを書いた日本語の記事は、出展社側にも来場者側にも見つかりませんでした。貴社がCPHI Americasの費用対効果を日本語で調べて何も出てこないのは、調べ方の問題ではありません。

貴社の製品ラインと米国での供給体制を踏まえた出展・参加判断のご相談は、下記からどうぞ。

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よくある質問

CPHI Americas 2027はいつどこで開催されますか?
2027年5月25日(火)と26日(水)の2日間、フロリダ州のMiami Beach Convention Centerで開催されます。シリーズ史上初のマイアミ開催で、会期は2026年までの3日間から2日間に短縮されました。2026年8月時点で登録は始まっておらず、公式サイトにあるのは事前の意思表明フォームだけです。
CPHI Americasの来場者数と出展社数はどれくらいですか?
2026年の実績は来場者2,650人、出展270社超です。主催者Informaの2026年ポストショーレポートと公式サイトの数字です。2025年は来場者3,700人超、出展295社超だったため、来場者は約28%減りました。出展案内ページに残る3,700人・370社超・108か国は古い数値です。
CPHIのシリーズの中でどのくらいの規模ですか?
CPHIポートフォリオの主要エディションの中で最小です。2026年の来場者2,650人に対し、CPHI Milan 2026は62,000人超・出展2,900社超、CPHI Japan 2027は35,000人見込み・出展約900社です。来場者数でミラノの約23分の1、CPHI Japanの約13分の1にあたります。
日本企業は出展していますか?
2026年のフロアプランで確認できた日本親会社の出展は2社です。AGC Pharma Chemicals(ブース917、出展主体はスペイン法人)とFuji Silysia Chemical SA - USAで、いずれも海外子会社としての出展でした。ジャパンパビリオンはなく、国別パビリオン自体が1つも存在しません。
出展費用はいくらかかりますか?
小間単価は公表されていません。公開されている唯一の小間価格はスタートアップ向けパッケージのUSD 2,195で、これは2026年版です。マーケティング用のスポンサーパッケージがUSD 3,366から19,400まで4段階ありますが、小間代は含みません。2027年の見積もりは問い合わせフォーム経由になります。
出展費用の補助を受けられる制度はありますか?
CPHI Americas向けの公的な共同出展枠は確認できていません。ジェトロが出展支援する展示会の年間予定に、米国の医薬品系は1件も入っていません。都内中小企業であれば東京都中小企業振興公社の展示会出展助成事業が海外展示会にも使え、助成限度額150万円、助成対象経費の3分の2以内です。全国から使えるものとしては、経済産業省・中小企業庁・ジェトロ・中小機構による新規輸出1万者支援プログラムがあり、登録は無料です。
来場者としての参加費はいくらですか?
2027年も2026年も公表されていません。2026年8月時点で2027年の登録は始まっておらず、早期割引の案内を約束する意思表明フォームがあるだけです。出展社が取引先を無料で招待できる仕組みは案内されているため、出展する取引先があれば招待を依頼するのが確実です。
日本企業は行くべきですか?
米国内に在庫拠点か現地法人を持ち、低コストで米国向けの露出をつくりたいサプライヤーに限って検討に値します。米国の調達担当に会うことが目的ならDCAT Week、世界の商流に触れることが目的ならCPHI Worldwideのほうが構造的に有利です。日本は来場国上位10か国にも出展国上位にも入っていません。

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