AutoTech: Detroit · ノバイ(ミシガン州)

AutoTech: Detroit 2027完全ガイド:日本の自動車サプライヤーは行くべきか

最終更新:2026年8月23日

曇天の下、雪の残る広い平面駐車場の奥に建つ、灰色とベージュの外壁にレンガ壁を組み合わせた低層のコンベンション施設の外観写真
会場のVibe Credit Union Showplace。写真は2021年11月、会期外の撮影です。当時の名称はSuburban Collection Showplaceで、正面の看板にも旧称が写っています(改称は2026年1月1日)。広大な平面駐車場のとおり、車での来場が前提の郊外立地です。写真:Viiticus(CC BY-SA 4.0)

AutoTech: Detroit(オートテック・デトロイト)は、ミシガン州ノバイで開かれる来場1,300〜1,800人規模の自動車テック会議です。2027年の会期は6月22日〜23日、会場はVibe Credit Union Showplaceです。テーマはソフトウェア定義車両(SDV)、コネクテッド、UI/UX、ADASで、完成車メーカーの社員は無料、指定された大手ティア1の10社も無料、それ以外のサプライヤーは$1,495からという価格設計になっています。この一行がこのイベントの性格をほぼ説明しています。OEMの技術者に会える場所を、サプライヤーに売っているイベントです。

結論を先に書きます。米国に拠点も既存のOEM接点も持たない日本の部品・センサーメーカーが、このイベントで新規開拓するのは現実的ではありません。 一方で、すでにミシガンに法人と技術担当を置き、SDV向けのソフトウェアやエンジニアリングサービスを売っている日本企業にとっては、2日間で400人以上のOEM関係者に近づける安価な場です。判断の分かれ目は業種ではなく、貴社がすでにデトロイトに人を置いているかどうかです。

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6月22日〜23日

2027年会期

1,300〜1,800人

来場規模

1,495ドル

有償パス最低額

0社

確認できた日本企業の出展

AutoTech: Detroitとは何のイベントか

自動車のソフトウェアとコネクテッド領域に絞った、2日間の会議と小規模展示の組み合わせです。展示会ではなくカンファレンスだと理解してください。

主催者が掲げる4つのトラックはConnected Mobility(コネクテッド)、Software(ソフトウェア)、UI & UX、ADAS & Autonomyで、これらを横断するテーマとしてAI、電動化、データ・テレマティクスが置かれています。会期中の中身は基調講演、トラックセッション、ワークショップ、Q&A形式のAutoTech Forums、そして2日間の展示です。夜はCOVESA(Connected Vehicle Systems Alliance)との共催レセプション、朝はInforma傘下の調査会社Omdiaによるブリーフィングがあります。

規模は小さく、主催者自身の数字も揺れています。 公式サイトのトップページとスポンサー募集ページで、次のように食い違います。

項目トップページスポンサー募集ページ
来場者1,800人1,300人以上
登壇者100人118人
スポンサー・出展社60社118社
完成車メーカー・ティア1450人400人

会期後の実績公表は、どの回についても見つかりませんでした。本ガイドでは1,300〜1,800人という主催者自身の幅をそのまま使います。第三者のイベント名鑑サイトには「3,000人以上」と書いているものがありますが、裏付けとなる一次情報はありません。

比較すると位置づけがはっきりします。SEMA Showは15.3万人、CESはおよそ14万人です。AutoTechはその100分の1の規模です。競合イベントを運営するJ.D. Powerは、自社の告知の中でAutoTechを「a unique blend of size and intimacy(規模と親密さの独特な組み合わせ)」と表現しています。

小さいこと自体は欠点ではありません。1,500人の部屋に400人のOEM関係者がいる密度は、14万人のCESに400人がいる状態よりはるかに濃いはずです。問題は、会う相手がいない人にとって密度は意味を持たないということです。

費用構造がこのイベントの本質です

パスの価格表は、このイベントが誰から金を取り、誰を商品として並べているかをそのまま示しています。以下は2026年開催分の価格で、2027年分は未公表です。

対象価格含まれるもの
フル会議パス2,495ドル基調講演、4トラック全て、ワークショップ、展示、プレミアムラウンジ、アワード、レセプション
展示・ネットワーキングパス1,495ドル2日間の展示、AutoTech Forums、ラウンジ、アワード、レセプション。基調講演とトラックセッションは含みません
完成車メーカー社員無料フル会議パスと同等
完成車メーカーの部長級以上無料上記に加えVIPラウンジ、非公開セッション、1対1ミーティング手配
メディア無料完成車メーカー社員と同等
Women Automotive Summit(併催)849ドル上記への追加オプション。別日程の1日イベント

無料パスには「現在の会社のメールアドレスが必要で、すべて審査があり、承認は保証されない」という条件が付いています。

無料になるティア1は10社の名指しリストです

ここが本ガイドで最も重要な事実です。主催者はティア1向け無料VIPパスの対象を、次の10社に限定して社名で列挙しています。

Limited Tier 1 VIP passes available. Open to current (non-Sales / Marketing) employees from Bosch Group, Denso Corp, Magna International Inc. , ZF Friedrichshafen, CATL, Hyundai Mobis, Aisin Corp, Forvia, Continental, and Lear Corp at a seniority of Director or above.

ボッシュ、デンソー、マグナ、ZF、CATL、現代モービス、アイシン、フォルヴィア、コンチネンタル、リア。世界最大手のティア1が10社並び、うち2社が日本企業です。しかも対象は営業・マーケティング以外の部長級以上に限られています。

この設計の意味は明快です。無料で入れる10社は、割引を最も必要としない10社です。 彼らがそこにいることが、有料の参加者に売られている商品だからです。日本のティア2やコンポーネントメーカーは、テーブルの支払う側に座ることになります。そして営業職を無料枠から外していることは、この部屋が商談の場ではなく技術と戦略の議論の場だという主催者自身の宣言です。

ブース出展費用は非公開です

料金表もプロスペクタスのPDFもありません。サイト上の「Sponsor or Exhibit」ボタンはすべてInformaの問い合わせフォームに飛び、スポンサー募集ページの行動喚起は「SPEAK TO THE TEAM」です。当社のデータベースにもブース価格の行はなく、外部にも公表例は見つかりませんでした。見積もりを取るところから始まります。

スポンサーの区分は、ダイヤモンド、ゴールド、ミーティングルーム、ランヤード、登録、アワードレセプション、アワード部門別、カプチーノ、スタートアップ、出展社です。ブース番号は3桁で(L&T Technology Servicesが606番)、造作ブースが並ぶ展示ホールではなく、テーブルトップ規模の展示だと考えるのが妥当です。

なお登壇枠も商品です。スポンサー募集ページには、単独講演、ユースケース講演、パネル、マスタークラスがリード獲得商品として明記されています。アジェンダに社名があることは、主催者が内容で選んだ証拠にはなりません。

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いつ・どこで開催されるのか

2027年6月22日(火)〜23日(水)の2日間です。会場はVibe Credit Union Showplace、住所は46100 Grand River Ave, Novi, MI 48374です。

開催時期と日数が変わっている点にご注意ください。 2025年は6月3日〜5日の3日間、2026年は6月2日〜4日の3日間でした。2027年は6月下旬の2日間です。ただし主催者のスポンサー募集ページには「3 Full Days of Event Features」というカウンターが残っており、前日プログラムが復活するのかどうかは2027年のアジェンダが出るまで分かりません。

会場は2005年開業、2026年1月1日にSuburban Collection ShowplaceからVibe Credit Union Showplaceへ改称されました(25年間の命名権契約)。展示・コンベンションスペースは約3.2万平方メートルです。

渡航条件はこの種の米国イベントとしては良好です

デルタ航空が羽田〜デトロイト(HND〜DTW)の直行便を運航しています。 デトロイトはデルタのハブ空港で、飛行時間はおよそ12〜13時間30分、乗り継ぎは不要です。ラスベガス開催のSEMA Showが片道17〜20時間かかることを考えると、ここは明確な利点です。

項目内容
直行便デルタ航空 羽田〜デトロイト、毎日運航、およそ12〜13時間30分
空港から会場約42km、車で30分前後。配車サービスで$55前後
公共交通実質ありません。バス乗り継ぎで2時間24分かかります
入国ESTAで渡航できます。2026年1月1日時点で40.27ドル、有効期間2年

ESTAの金額には注意してください。2025年9月30日に$21から$40へ引き上げられ、2026年1月1日の物価調整で$40.27になりました。$21と書いてある解説記事は古い情報です。

レンタカーか配車サービスが前提になります。 ノバイは郊外の自動車依存型の街で、会場、ホテル、レストランはそれぞれ別の車移動です。日本から鉄道の感覚で行くと動けません。

気候は穏やかです。米国気象局デトロイト・ポンティアック支所の平年値(1991〜2020年)で6月は最高26.5°C、最低15.7°C、月間降水量は約83mmです。湿度はありますが、米国の展示会シーズンとしては過ごしやすい部類です。

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誰が主催しているのか

英インフォーマ(Informa)です。編集ブランドとして冠されているのはWardsAutoで、1924年に「Cram's Report」として創刊され、2024年に創刊100年を迎えたデトロイトの自動車業界紙です。現在のWardsAutoはInforma TechTarget傘下にあり、イベントの登録はautomotive.informaconnect.com、担当者の連絡先は@informa.comです。

「デトロイトの業界報道100年」という看板と、B2Bイベント事業者という実体の両方を見てください。

看板の側には実利があります。併催されるWards 10 Best Interiors & UX Awardsはデトロイトで実際に重みのある賞で、受賞車両が展示フロアに並びます。実体の側には注意が要ります。前述のとおり登壇枠が販売商品である以上、アジェンダは編集判断だけで組まれていません。

主催者の性格による違いは、本連載の他のイベントと比べると分かりやすいです。SEMICON Westの主催者SEMIは業界団体、SEMA Showの主催者SEMAは会員制の非営利団体で、どちらも収益の中心は会員サービスです。Informaの収益はスポンサー料と参加費です。

誰が登壇し、誰が来ているのか

登壇者はほぼ完成車メーカーです。 当社が2026年の登壇者名簿から取得した27人の内訳は、完成車メーカーおよびモビリティ事業者が22人、ティア1が3人(ZF North America、Bosch Mobility Americas)、半導体が1人(NVIDIA)、モビリティサービスが1人(Free2move)です。中小サプライヤーの登壇者は1人もいません。

社名で見ると、フォード4人、ステランティス4人、GM3人、日産2人、リビアン2人、ボルボ2人、そしてスバル、ホンダ、ヒョンデ、カルマ、ルーシッド、ポラリスが各1人です。肩書きはソフトウェア、インフォテインメント、コネクティビティ、サイバーセキュリティ、UXのエグゼクティブディレクター、VP、ディレクター級に集中しています。

日本に関係する登壇者は4人いますが、全員が米国法人の米国側ポジションです。

登壇者肩書き所属
John SchnoesVP of Connected Services EngineeringNissan Motor Corporation
Luke BlaszczynskiDirector of Infotainment & Connected EngineeringNissan Motor Corporation
Amy SgrignoliVP Connected Vehicle BusinessSubaru of America
David KirschHead of CX Technology StrategyAmerican Honda Motor Company

日本の本社から来ている人はいません。AutoTechにおける日本の存在感とは、日本の完成車メーカーの米国側であり、米国人が運営し、米国のサプライヤーから買っている組織です。

来場企業として主催者が掲げるロゴの壁には、完成車メーカー30社(ホンダ、マツダ、日産、スバル、トヨタ、矢崎を含む)と、ティア1の10社(デンソー、アイシンを含む)が並びます。これは出展社ロゴではなく来場企業ロゴである点に注意してください。

2027年の確定スポンサーは、2026年8月時点で10社です。

区分社名
ゴールドAeris、PTC、Sonatus、Toptal
その他AT&T、Verizon、Mobile Defender、RadioDNS、AutoMobility Advisors、HAAS Alert

社名ではなく顔ぶれの形を見てください。米国の通信キャリア2社、IoT接続プラットフォーム、PLMベンダー、SDVソフトウェア、開発者マーケットプレイス、標準化団体、コンサルティング、安全通知スタートアップ。ソフトウェアと通信とサービスの名簿であり、ハードウェアの名簿ではありません。 センサーも鋳造品もハーネスも筐体も、ここには売り手がいません。

日本企業の姿がない、という事実

AutoTechに出展した日本企業を、当社は1社も確認できませんでした。 2027年のスポンサー10社に日本企業はなく、過去のどの回についても記録が見つかりません。

見つからなかったものを列挙します。ジャパンパビリオン、都道府県の共同出展、ジェトロの関与、日本語の公式ページ、日本の代理店、日本語での参加募集。いずれも存在しません。フィンランドは2022年にフィンランドパビリオンを出しています(フィンランドのEpec社が自社サイトで告知)。国別パビリオンという枠組み自体はこのイベントに存在してきたのに、日本が組んだことは一度もありません。

日本語の情報も同じです。AutoTech Detroit とは、AutoTech Detroit 出展 日本、オートテック デトロイト 展示会の3つで日本語検索をかけたところ、このイベントについて書かれた日本語ページは1件だけでした。インドのエンジニアリングサービス企業L&T Technology Servicesが、自社のブース606番を告知したページです。

L&Tテクノロジーサービス(LTTS)は、今年もブース番号606に出展し、モビリティの未来に備えるための最先端ソリューションをご紹介します。

同じ検索で、デトロイト・オートショー、AutoSens USA、The Battery Show Detroit、人とくるまのテクノロジー展については日本語の記事、出展告知、視察ツアーが大量に出てきます。デクセリアルズはAutoSens USA 2026への出展を日本語で告知しています。日本企業がデトロイト圏の技術イベントに出ていないのではなく、このイベントに出ていないということです。

ノバイは日系サプライヤーの本拠地です

ここに矛盾があるように見えるので、事実を並べます。

ジェトロのミシガン州資料によれば、同州には526の日系企業拠点があり、500社を超える日本企業が進出しています。そしてデトロイト日本商工会(JBSD)の事務局は42400 Grand River Ave, Noviにあります。会場の住所は46100 Grand River Ave, Noviです。同じ通り、同じ市内です。

答えは単純です。ミシガンの日系サプライヤーは、AutoTechが売っているものをすでに持っています。 デンソーとアイシンは無料VIPリストに載っていて、必要なら歩いて入れます。ノバイに事務所と駐在の営業担当を置いている企業は、フォードに会うために$1,495のパスを買う必要がありません。すでにバッジを持っています。

レンガ造りの建物の一階にある日本食品店の入口。「Japanese Grocery & Sushi ONE WORLD MARKET」と書かれた赤い看板と、緑色の庇、自動ドアが写っている外観写真
ノバイ市内の日本食品店One World Market(2017年5月撮影)。ミシガン州には526の日系企業拠点があり、デトロイト日本商工会の事務局も会場と同じGrand River Ave沿いにあります。日系駐在員の生活基盤がすでに整っている街です。写真:Takuro Fukuda(CC0)

AutoTechが発見の場になりうる企業とは、まさにこのイベントが最も想定していない企業です。

OEMの調達部門に届く経路は別にあります

部品や素材の提案が目的なら、日本語で記録が残っている実例があります。

2026年3月30日、ミシガン州ノバイで、米国自動車部品工業会(MEMA)が完成車メーカーの調達担当者・品質管理担当者とサプライヤーを引き合わせるタウンホールミーティングを開催しました。ジェトロはこれに日系企業10社を取りまとめて参加しています。

米国ミシガン州ノバイで3月30日、米国自動車部品工業会(MEMA)が開催する、完成車メーカー(OEM)の調達担当者や品質管理担当者などとサプライヤーが交流する「タウンホールミーティング」が開催された。ジェトロは、自動車部品・素材・ソフトウエアなどを扱う企業、金融機関など10社の日系企業を取りまとめ参加した。(ジェトロ ビジネス短信、2026年4月)

参加したOEMはフォードで、パワートレイン・サーマルシステム、外装・構造システム、デジタルテクノロジー・電動化システム、内装システム・原材料などの部門から担当者が出席し、ピッチミーティングが行われました。参加企業の声も同記事に載っています。

今回のイベントに参加した日系自動車部品メーカーの担当者は「ハイブリッド向けは燃料配管がより多く採用されるため販路拡大のチャンスであり、ハイレベルな購買責任者とのコネクションを得る良い機会となった」「フォードの戦略やサプライヤーへの向き合い方を知ることができた」と述べた。

同じ街の、同じ月の、同じ目的の集まりで、構造が違います。

AutoTech: DetroitMEMAタウンホール(ジェトロ経由)
買っているもの部屋に入るパス設定済みのピッチミーティング
正面に座る相手技術部門のディレクター、自己選択部門別の調達・品質担当者
日本側の支援ありませんジェトロが取りまとめ
費用$1,495から、加えて渡航費ジェトロの事業
持ち帰るもの接点、作れれば製品領域ごとの担当者名

デトロイトのOEM調達に用があるなら、そのために作られた経路が公開されていて、しかも日本語で運用されています。 AutoTechはその経路ではありませんし、そう名乗ってもいません。

なお同じジェトロ記事は、フォードがバッテリーEV偏重からガソリン車、ハイブリッド(HEV)、拡張レンジEV(EREV)へ軸足を戻しつつあると記しています。2027年にデトロイトで提案を組むなら、この揺り戻しは前提として押さえておく価値があります。

同じ会場のIEEE ITECと組み合わせられるか

組み合わせられますが、間が空きます。

IEEE ITEC 2027(Transportation Electrification Conference & Expo)は、2027年6月16日〜18日、AutoTechと同じVibe Credit Union Showplaceで開催されます。前日15日の夕方にウェルカムレセプションがあります。

イベント会期会場
IEEE ITEC 20272027年6月16日〜18日Vibe Credit Union Showplace(ノバイ)
AutoTech: Detroit 20272027年6月22日〜23日Vibe Credit Union Showplace(ノバイ)

ITECの最終日が木曜18日、AutoTechの初日が火曜22日ですから、金曜と週末を挟んで4日空きます。 両方に出るなら現地8〜10日の出張です。

判断材料としてはこうなります。パワーエレクトロニクス、モーター、電池、熱マネジメントなど電動化のハードウェアを扱う企業にとっては、ITECのほうが客層が近いはずです。 IEEEの技術会議なので聴衆は設計・研究側で、AutoTechのソフトウェアとサービス中心の部屋とは別の顔ぶれです。空いた4日をデトロイト圏の顧客訪問に充てられるなら、1回の渡航で2つの目的を果たせます。逆に、その4日を埋める予定が立たないのであれば、どちらか一方に絞るほうが費用対効果は上がります。

日本企業にとって行く価値はあるか

業種ではなく、貴社が米国に人を置いているかどうかで答えが変わります。

勧めるのは、米国法人と技術担当者をすでに持ち、SDV向けのソフトウェア、サイバーセキュリティ、UI/UX、コネクテッドサービス、エンジニアリングサービスを売っている日本企業です。 この場合、$1,495から$2,495は2日間で400人以上のOEM関係者に近づく費用としては安いです。実際にここで成果を語っているのは、AT&T、Verizon、Sonatus、L&T Technology Services、FPT Softwareといったソフトウェア・通信・サービスの売り手ばかりで、物理的な部品を売って良かったと述べている企業は1社も見つかりませんでした。ただし主催者サイトに載っている推薦の声はスポンサー企業のものです。差し引いて読んでください。

勧めないのは、米国拠点を持たない部品・センサー・材料メーカーの新規開拓です。 理由は3つあります。第一に、無料で入る10社のティア1と無料で入るOEMが同じ部屋にいる構造は、貴社を紹介するためではなく彼らに会わせるために作られています。第二に、OEMの部品採用は複数年のRFQとサプライヤー登録から始まる手続きであり、2日間の会議で始まる話ではありません。第三に、ここに来ているOEM側の人間は調達ではなく技術部門です。買う権限を持つ人が来ていないイベントで、買ってもらう話は始まりません。

明確に勧めないのは、視察だけを目的とする渡航です。 展示は60〜118社のテーブルトップ規模で、来場者の大半が米国内から来ています。北米の自動車技術の動向を見たいだけであれば、CESか人とくるまのテクノロジー展のほうが、費やす時間に対して見られるものが多いはずです。

すでにデンソーやアイシンの立場にある企業、つまり無料VIPリストに載っている日本企業については、そもそも判断の必要がありません。行くかどうかは米国法人が決めることで、日本本社が旅費を検討する話ではありません。

情報の少なさも織り込んでください。2027年の参加費、アジェンダ、登壇者、そして本当に2日間なのかどうかも、2026年8月時点では未公表です。 出展を検討するなら、まず2027年前半に主催者へ見積もりを依頼し、同時にITS AmericaやAutoSens USAといった近い時期の代替と並べて比較することをお勧めします。

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よくある質問

AutoTech: Detroit 2027はいつ、どこで開催されますか?
2027年6月22日〜23日の2日間、ミシガン州ノバイのVibe Credit Union Showplaceです。デトロイト市街から北西へ約40km、デトロイト空港からは車で30分ほどの郊外です。2025年は6月3日〜5日、2026年は6月2日〜4日でしたので、2027年は開催時期が3週間ほど後ろにずれています。
参加費はいくらですか?
2026年の価格で、フル会議パスが$2,495、展示とネットワーキングのみのパスが$1,495です。完成車メーカーの社員とメディアは無料で、指定された大手ティア1の10社も部長級以上なら無料です。2027年の価格は未公表です。
日本企業は出展していますか?
確認できていません。2027年の公表スポンサー10社に日本企業はなく、過去のどの回についても日本企業の出展記録は見つかりませんでした。フィンランドは2022年にパビリオンを出していますが、ジャパンパビリオンは存在しません。
出展費用の補助を受けられる制度はありますか?
この展示会向けの公的な枠は確認できていません。ジェトロが出展支援する展示会の年間予定に、米国の自動車系展示会は1件も入っていません。都内中小企業であれば東京都中小企業振興公社の展示会出展助成事業が海外展示会にも使え、助成限度額は150万円、助成率は対象経費の3分の2以内です。全国どこからでも使えるものとしては、経済産業省・中小企業庁・ジェトロ・中小機構による新規輸出1万者支援プログラムがあり、登録は無料で展示会出展支援がメニューに入っています。
デンソーやアイシンは参加していますか?
しています。主催者はティア1向け無料VIPパスの対象を10社に限定して名指ししており、デンソーとアイシンが含まれます。ただし対象は営業・マーケティング以外の部長級以上に限られ、この10社以外のサプライヤーは有料です。
日本からの行き方は?
デルタ航空が羽田〜デトロイト(HND〜DTW)の直行便を運航しており、飛行時間はおよそ12〜13時間30分です。デトロイトはデルタのハブ空港で、乗り継ぎは不要です。空港からノバイまでは約42km、車で30分前後、配車サービスで$55前後が目安です。
同じ会場のIEEE ITECと1回の出張でまとめられますか?
まとめられますが、間が空きます。ITEC 2027は6月16日〜18日、AutoTechは6月22日〜23日で、同じ会場ながら4日空きます。週末を挟んで現地8〜10日の出張になりますので、2つ回る価値があるかは滞在費と合わせて判断してください。
OEMへの部品提案が目的なら、他に手段はありますか?
あります。ジェトロは2026年3月30日、同じノバイで開かれたMEMA(米国自動車部品工業会)のタウンホールミーティングに日系企業10社を取りまとめて参加し、フォードの調達・品質担当者とピッチミーティングを行っています。調達部門に直接届く経路はこちらです。

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