Data Center Anti-Conference (DCAC) · オースティン
DCAC 2026完全ガイド:日本企業がテキサスのデータセンター会議に行く価値はあるか
Last updated: August 6, 2026
Data Center Anti-Conference(DCAC)2026は、2026年8月24日〜26日にテキサス州オースティンのACL Live at The Moody Theaterで開催される、データセンターの電力・建設・労働力・資金を扱うカンファレンスです。結論から言えば、米国、とりわけテキサスにデータセンター資産を持つ企業と、これから持とうとしている企業には行く価値があります。製品デモの相手を探すベンダーには、規模の割に得るものがありません。そして2021年から2026年までの登壇者名簿とパートナー一覧を直接確認した限り、日本企業がこのイベントに登壇・協賛した記録は一件もありません。日本語の参加レポートも存在しません。以下では、公式サイトと過去の実績から確認できた事実だけを使って、渡航16時間の価値があるかを判断できる材料を並べます。
1,700人超
来場者(2025年実績)
約1,000社
参加企業(2025年)
約9.5時間
登壇時間(2日間合計)
2,750席
会場定員
DCAC(Data Center Anti-Conference)とは何のカンファレンスか
DCACは、データセンター業界の運営事業者・開発事業者・建設会社・電力事業者・投資家が集まる、2日間の招待型に近い規模のカンファレンスです。2015年にオースティンで創設され、2026年で11年目を迎えます。名前のとおり「アンチカンファレンス」を標榜し、展示会でもベンダーの製品発表会でもありません。
まず名前の確認から入る必要があります。このイベントは現在「Data Center Austin Conference」ではありません。 正式には Data Center Anti-Conference、通称DCACまたはDCAC Liveで、公式サイトはdcac-live.comです。旧称はイベント情報サイトや古い業界記事に残っており、DCAC自身のLinkedInページも旧称のままです。どちらの名前で検索しても同じイベントに辿り着きますが、掲載されている日程や登壇者が古い可能性があります。
創設者のKirk Offel氏は、2015年当時のデータセンター業界のカンファレンスをこう振り返っています(LinkedIn、2025年8月4日)。
In 2015, we launched DCAC Live. The Data Center Anti-Conference. The goal was simple. We wanted to challenge the status quo. We wanted to be disruptive. At the time, there were truly only 4 leaders in data center conferences. We all know who they are, and we have the hangovers to prove it.
And if we're being honest, they all looked the same. Same sponsors. Same speakers. Same topics. Every time. Just another award show dressed up as a conference. There was no platform for the little guy.
同じ顔ぶれ、同じ協賛社、同じ議題の繰り返しへの反発が出発点だったという説明です。ここから、DCACが掲げる2つの原則が出てきます。登壇枠は一切販売しない(ZERO pay-to-play speakers)、そして協賛社は全社を個別面談で選ぶ(100% hand-selected partners)。協賛の料金表もブースの単価表も公開されていないのは、この方針の帰結です。
2026年のテーマは「Full Throttle」、5月の公式発表では「Operation: Forging the 5th Utility」(第5のインフラを鍛える)とされています。電力・水道・ガス・通信に続く第5の社会基盤としてデータセンターを位置づける、という主張です。
いつ・どこで開催されるのか(日程は一度変更されています)
2026年8月24日(月)〜26日(水)の3日間、オースティン中心部のACL Live at The Moody Theaterで開催されます。ただし「3日間のカンファレンス」という理解で渡航計画を立てると、実態と大きくずれます。
日程は途中で変更されており、古い情報が今も流通しています。 2025年12月の最初の告知は「8月25〜27日」でした。2026年5月の告知で「本編は8月25〜26日、24日はチャリティゴルフで開幕」と改められ、現在の公式サイトは「August 24-26」と表示しています。日本から検索した場合、最初の告知を転載したページに当たる可能性があるため、公式サイトの日付を基準にしてください。
| 日 | 時間帯 | 内容 |
|---|---|---|
| 8/24(月) | 07:00〜15:00 | 任意参加のチャリティゴルフ(The Hills、Flintrock、シャトル運行あり) |
| 8/24(月) | 17:00〜22:00 | オフサイトの歓迎イベント、Deena Carter氏のコンサート |
| 8/25(火) | 10:00〜13:00 | オフサイトのネットワーキング(パターゴルフ、コーンホール) |
| 8/25(火) | 15:00〜18:00 | 講演・パネル(本編1日目) |
| 8/25(火) | 18:00〜24:00 | ハッピーアワー、ディナー、深夜のオフサイト交流 |
| 8/26(水) | 08:00〜11:00、12:30〜16:00 | 講演・パネル(本編2日目) |
| 8/26(水) | 16:00〜24:00 | ネットワーキング、ディナー、深夜のオフサイト交流 |
ステージ上のプログラムは2日間で合計約9.5時間です。 残りはゴルフ、食事、パーティー、会場外の交流に充てられています。主催者はこれを隠しておらず、公式FAQの「ネットワーキング重視か、コンテンツ重視か」という問いへの回答は「Both, intentionally.(意図的に両方です)」です。運営元のOverwatch自身もDCACを「2日間のサミット」と説明しています。
会場のACL Live at The Moody Theaterは、住所が310 West Willie Nelson Boulevard、オースティン中心部にあります。コンベンションセンターではなく、テレビ番組『Austin City Limits』の収録会場として建てられた定員2,750席のライブハウスで、年間100〜150本のコンサートが開かれます。主催者はこの選択を明言しています。
We don't do ballrooms. We never have. A standard conference room doesn't fit the spirit of DCAC Live, and it never will.
(公式の会場・ホテル案内ページより。「宴会場は使わない。これまでも一度も使っていない」という意味です)
この会場選択が、DCACの性格をほぼすべて決めています。2,750席の劇場に1,700人が入れば実質的にほぼ満席であり、実際に2025年は開催前に完売しました。そしてコンサートホールに展示フロアは作れないため、DCACは構造的に見本市になれません。2024年の出展ベンダーが45社にとどまっているのも同じ理由です。
誰が主催しているのか
主催はオースティンのデータセンター専門コンサルティング会社 Overwatch Mission Critical で、DCACは同社の旗艦イベントと位置づけられています。業界団体でもメディア企業でも展示会運営会社でもありません。米国連邦調達におけるSDVOSB(傷病退役軍人所有の中小企業)の認定を受けた会社です。
創設者のKirk Offel氏の経歴が、このイベントの性格を説明します。1995年から5年間、米海軍の原子力攻撃型潜水艦SSN-691に乗艦。その後、Medtronic、Active Power、Eaton、ヒューレット・パッカードの技術コンサルティング部門、CyrusOne、Aligned Data Centersなどでミッションクリティカル分野の要職を歴任し、2026年1月には米下院委員会で証人として証言しています。ポッドキャスト「Data Center Revolution」のホストでもあります。
社長のDavid Isaac氏の経歴も、この組織の文化を示しています。テキサス州エディンバーグ、メキシコ国境から約20マイルの農業地帯の出身で、幼少期はスイカ畑で家計を支えていました。奨学金を得てオースティンの大学に進学し、DCAC初年度に21歳の学生アルバイトとして裏方の設営を担当したのが最初の接点です。その後見習いとして参加を志願し、現在は社長を務めています。同氏はDCACの商品性をこう説明しています。
DCAC isn't a conference, it's where the people building the digital world come to think, challenge, and connect. No fluff, no pay-to-play, just real insight, real conversations, and real impact.
運営の中核はIsaac氏を含めて4名です。1,700人規模のイベントをこの人数で運営している事実は、後述する「開催18日前でも2026年の登壇者が未発表」という状況の背景でもあります。
退役軍人の文脈が全体を貫いています。 参加登録には一般枠とは別に「Veteran(退役軍人)」枠があり、チャリティゴルフの寄付先は退役軍人とその家族を支援する団体(SS American Memorial Foundation、Big Country Veterans)です。基調講演者には元米海軍特殊部隊将校のMike Sarraille氏が2024年・2025年と続けて登壇しています。会社の事業部名もOverwatch、Reaction Force、Construction Battalion、Talent Warと軍事用語で統一されています。日本企業が文化的な相性を判断するうえで、この点は事前に把握しておくべき要素です。
なぜオースティンで開催されるのか
中央テキサスが、北バージニアに次ぐ全米第2位のデータセンター市場だからです。 これがこのイベントの立地に関する実質的な根拠であり、日本企業にとっての意味もここにあります。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| サンアントニオ〜オースティン回廊のコロケーション容量 | 646MWが稼働中(5年間で4倍) |
| 建設中 | 664MW |
| 計画中 | 1,229MW |
| 中央テキサスの全米順位 | 第2位(北バージニアに次ぐ) |
(出典はサンアントニオ・エクスプレス・ニュース紙、およびテキサスA&M大学のTexas Real Estate Research Center。2025年の協賛社Doxelのブログ経由で確認)
そして、この州は日本企業にとって無関係な土地ではありません。NTTの北米本社はテキサス州プレイノにあり、米国内で7つのデータセンターキャンパスを運営しています。
| 拠点・指標 | 内容 |
|---|---|
| NTT DATAの世界規模 | 20か国以上に160拠点超、世界第3位のデータセンター事業者 |
| ダラスキャンパスの計画容量 | 124MW |
| TX1(テキサス州ガーランド) | 約23万平方フィート、IT負荷16MW |
| TX1/TX2/TX3キャンパス | 42エーカー、90万平方フィート超を想定した設計 |
| TX4 | 31万7,800平方フィート、21MW、LEEDシルバー認証 |
| TX2 | Digital Realtyとの共同投資、約1億1,000万ドル、2022年11月着工 |
ソフトバンクグループも、OpenAI・Oracleと進めるStargateプロジェクトの共同出資者であり、その最初の米国拠点はテキサス州アビリーンです。
ガーランドもプレイノもダラス・フォートワース都市圏にあり、オースティンから車で北に約3時間です。同じ州、同じERCOT(テキサス州の独立系統運用機関)の電力市場であり、これはDCACの電力・立地選定セッションが扱っている当のテーマそのものです。日本企業がこのイベントに縁がないのではなく、日本企業が関わっている市場のイベントに、日本企業だけが来ていないという構図です。
どんな企業が参加・出展しているのか
2026年のパートナー構成を見ると、来場者層がそのまま読み取れます。タイトルスポンサーは建設会社、ダイヤモンド階層は全社が電力・電気設備の企業です。
| 階層 | 企業 |
|---|---|
| タイトル | TSL Projects(EMEA・南北アメリカ・APACで展開する技術系建設会社) |
| ダイヤモンド | Cat Electric Power(キャタピラーの発電事業)、Avtron Power Solutions(負荷試験装置)、Legrand(電気・デジタル建築設備) |
| プラチナ | Vertiv、MCIS、ONEnergy |
| ゴールド | Tate、Castrol ON、dVolt、Aggreko、Doxel、Veyor、nVent |
(タイトルとダイヤモンドの2階層は公式パートナーページに説明文つきで掲載されており確実です。プラチナ以下は画像ファイル名から読み取ったもので、参考値として扱ってください)
これはIT系のイベントではなく、建設と電力のイベントです。 2025年の登壇者名簿も同じ構成を示しています。Oracle(データセンターインフラ担当SVP)、Crusoe(最高データセンター責任者)、Compass Datacenters(CEO)、Core Scientific(COO)、CyrusOne(エンジニアリング部長)、Prologis(グローバル設計・建設担当SVP)、Yondr(グローバル調達VP)といった運営・開発側の役職者に、Rosendin、JE Dunn Constructionなどの建設会社、Global Infrastructure Partnersなどの資本側が並びます。2024年・2025年の基調講演はいずれもNVIDIAのChief Data Center Distinguished Engineer、Wade Vinson氏でした。
日本企業については、確認できた事実をそのまま書きます。2021年から2025年までの登壇者名簿(60名超)と2026年の全パートナー一覧を取得し、japan、NTT、ダイキン、三菱、富士、住友、日立、東芝、ソフトバンク、KDDI、丸紅、伊藤忠の各名称で検索した結果、該当は0件でした。 日本語のイベント紹介ページも、参加レポートも、代理店の告知も、一件も存在しません。日本関連の名前でDCACの資料に現れるのは日立エナジー1社のみで、それも欧州版の来場企業リストに掲載されているものです。
もう一点、公式サイトを読む際の注意があります。トップページの協賛ロゴ画像にはNvidia logo、Microsoft、Intelという古い代替テキストが残っていますが、表示されている実際のロゴはChekhub、Rosendin、CleanArcです。これらの企業名を2026年のパートナーとして社内資料に転記しないでください。NVIDIAとの関係は協賛ではなく、Vinson氏の基調講演によるものです。
会場では実際に何が起きるのか
製品紹介はほぼありません。 2025年に実際に行われたセッションの題名を並べると、このイベントが何を議論する場なのかが最も正確に伝わります。
- The Grid vs. the Gospel:エネルギー教条主義の時代に電力のルールを書き換える
- The Nuclear Renaissance:データセンターの電力を支える原子力復興
- Labor Demands of Large Scale:大規模建設の労働力需要
- The Manhattan Project of the 5th Industrial Revolution:第5次産業革命のマンハッタン計画
- Every Radical Headache:誰も引き受けたがらないリスクを解剖する
- The Last Industrial Revolution:AIと国家安全保障
- State of the Industry Address:JLLによる市場レポート
- Open Systems for AI:Open Compute Projectによる標準化の展望
電力、原子力、労働力、資本市場、リスク、国家安全保障、そして建設の実行力です。ベンダーの製品セッションは事実上ありません。2026年の公式FAQも同じ範囲を予告しています。製品を売り込む相手を探しているなら会場を間違えており、米国のハイパースケール建設がどう意思決定されているかを理解したいなら会場は合っています。
ただし、2026年の登壇者は本記事の公開時点(開催18日前)でまだ発表されていません。 公式の登壇者ページは「2026 USA Speakers: To be announced soon!」と表示され、掲載されているのは2025年以前の名簿です。確定している2026年の名前は、司会を務めるKirk Offel氏のみです。日本から往復16時間以上かけて渡航する判断を、登壇者を見てから下すことは現時点ではできません。これは小規模運営体制の帰結であり、渡航計画上の実務的な制約として認識しておく必要があります。
夜の部も評価に含めるべき要素です。2025年はマジシャンとコメディアンの公演に続いてレイニー・ストリートを貸し切ったパーティーが行われ、最終日はレイクトラビス湖上での交流イベント「Connect on Deck」でした。商談は昼のホールではなく、この時間帯に発生します。 英語での関係構築ができない体制で参加すると、費用の大半を占める部分を活用できません。
日本からどう行き、現地でどう動くか
日本のどの空港からもオースティン(AUS)への直行便はありません。 推奨ルートはダラス・フォートワース(DFW)乗り継ぎです。日本航空が成田〜ダラス線を約13〜13時間30分で運航しており、アメリカン航空との共同事業のため、オースティンまでの国内線を含めて一枚の航空券で手配できます。
| 区間 | 所要時間 |
|---|---|
| 成田〜ダラス(日本航空、直行) | 約13〜13時間30分 |
| ダラス〜オースティン | 短距離の国内線 |
| 合計(乗継1回) | 約16時間20分〜17時間15分 |
ロサンゼルス、シアトル、ヒューストン、シカゴ経由も選択肢になります。いずれの経路でも、入国審査と預け荷物の受け取りは最初の到着地である米国内の空港で行います。オースティンではありません。乗継時間はこれを吸収できる長さを確保してください。出発地から現地ホテルまでの実移動時間は、16〜18時間を見込んでください。
オースティンの長距離国際線は、ブリティッシュ・エアウェイズのロンドン線と、5月から10月のみ運航するコンドルのフランクフルト線の2路線だけです。アジア路線は一本もありません。オースティン空港は新規国際路線の優先都市12か所を公表しており、その中に東京とソウルが入っていますが、就航の発表はまだありません。
現地の移動は単純です。空港から中心部・ACL Liveまでは約12〜17キロメートル、通常の交通量で15〜30分、混雑時で45分です。公式ホテル4軒はすべて中心部の徒歩圏にあります。中心部で完結する日程ならレンタカーは不要です。
一方、会場外のプログラムは中心部にありません。 24日のゴルフ場(The Hills、Flintrock)も、2025年の最終日のレイクトラビスも、中心部からかなり離れています。公式にシャトルが案内されているのはゴルフ日のみです。ゴルフ以外の会場外イベントに参加するなら、移動手段は自分で手配する前提で計画してください。
See itineraries参加にいくらかかるのか
まず確認すべきは金額ではなく、席が残っているかどうかです。 本記事の公開時点で開催まで18日、2025年は開催前に完売しています。会場定員2,750席に対して2025年の来場者が1,700人超であり、ステージ、制作スペース、協賛社スペースを差し引けば、DCACはすでに会場の物理的な上限近くで運営されています。主催者が「意図的に構成した体験を維持するため」にチケット数を絞ると明言しているのは、この制約が実在するためです。渡航手配より先に、登録可否を確認してください。
参加費については、正直に書きます。2026年の価格はどこにも公開されていません。 登録はCventのフォームで行われ、氏名、メールアドレス、会社名、携帯電話番号、役職を入力するまで金額が表示されません。確認できる価格は以下だけです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 2025年の一般参加費 | 900ドル |
| 2026年の早期割引 | 存在したが2026年6月22日に終了 |
| 2026年の通常価格 | 非公開(Cvent登録フォーム内でのみ提示) |
| 登録区分 | General Attendee、Veteran(退役軍人)の2種類 |
ホテルはさらに難しい状況です。主催者が確保した4軒の割引枠は、締切がすべて経過しています。
| ホテル | 会議レート | 締切 |
|---|---|---|
| Tommie Austin(Hyatt) | 141ドル/泊 | 2026年7月27日(終了) |
| Thompson Austin(Hyatt) | 192ドル/泊 | 2026年7月27日(終了) |
| The Stephen F. Austin, Royal Sonesta | 169ドル/泊 | 2026年8月2日(終了) |
| W Austin | 259ドル/泊 | 2026年7月27日(終了) |
現在の予約は市場価格になります。前述のとおり会期は大学の入寮週と重なるため、この4軒の会議レートを予算の前提に置かないでください。主催者自身の警告は「Spots are limited and deadlines are firm.(枠には限りがあり、締切は動きません)」でした。
出展・協賛の費用は公開されていません。 ブースの料金表もスポンサーシップの価格表も存在せず、申込はHubSpotのフォームからの応募制で、主催者は全応募に個別に電話すると説明しています。日本の展示会のように小間単価から予算を組み立てる方式は、このイベントでは使えません。金額を知るには先方と話す必要があり、それは意図された設計です。
参加費、航空券、宿泊費を合わせた出張総額は、人数と為替で大きく変わります。貴社の条件での概算は下のツールで試算できます。
Calculate your costs日本企業にとって行く価値はあるか(率直な評価)
判断の分かれ目は、貴社が米国、とりわけテキサスのデータセンター市場に、すでに意思決定の対象となる事業を持っているかどうかです。情報収集目的の視察としては、費用対効果が成立しません。
行くべき企業。 米国にデータセンター資産を保有または計画している事業者、データセンター向けの電源設備・冷却設備・電気工事・光ケーブルなどを米国で販売している、あるいは販売しようとしている設備メーカー、そしてテキサスのデータセンター案件に出資検討中の商社・投資部門です。この会場にいるのは、運営事業者、開発事業者、建設会社、電力事業者、そして資金の出し手です。ベンダーの営業担当ではありません。主催者は公式FAQで「運営事業者とエンドユーザーが確実に会場にいる構成にしている」と明言しており、2025年の登壇者名簿はその主張を裏づけています。北に車で3時間のダラスに124MWを計画しているNTTのような立場の企業にとって、この部屋は直接的に関係があります。
行かなくてよい企業。 製品デモの来場者を期待するITベンダーとソフトウェア企業です。展示フロアが存在せず、セッションに製品コンテンツがなく、来場者は建設と電力の実務者です。また、米国市場での方針がまだ定まっていない段階の企業にも向きません。9.5時間の登壇プログラムのために往復16〜18時間を投じる判断は、現地で会うべき相手が具体的に決まっている場合にしか正当化できません。そして、日本語のサポートを必要とする体制では参加を推奨できません。通訳サービス、日本語セッション、日本企業向けの受け皿は一切ありません。 価値の大半が夜のパーティーと湖上イベントでの会話に集中しているイベントで、その会話は英語です。
「日本企業として初」をどう評価するか。 貴社が参加すれば、おそらく会場で唯一の日本企業になります。これは両面あります。1,700人の中で確実に記憶される立場である一方、案内してくれる同胞も、前例のノウハウも、失敗談の共有相手もいません。米国の退役軍人文化が濃い場であり、その前提での関係構築になります。先行者利益を取りにいく判断としては合理的で、様子見の視察としては割に合いません。
現実的な結論として、DCAC単体では渡航を正当化できません。 実質2日、うち1日は午後のみのプログラムです。テキサス出張全体の一つの起点として組み立てるなら成立します。オースティンでDCACに参加し、そのままダラス・フォートワース都市圏(車で北へ約3時間、NTTのガーランドおよびプレイノ拠点がある地域)で個別訪問を重ねる、という日程であれば、渡航時間に対して十分な密度になります。
最後に、この評価を読むうえでの留保を書いておきます。DCACに関する公開情報は、ほぼすべて主催者自身が発信したものです。 来場者数も満足度も、すべて主催者の発表で、第三者による監査はありません。参加者による独立した参加レポートは、英語でも日本語でも一件も見つかりませんでした。批判的な記事も同様に存在しません。小規模で結束の強いコミュニティのイベントであれば自然な状態ですが、全会一致の賞賛を検証済みの評価として扱うべきではありません。2026年7月28日にData Center Frontierが11年目にして初の公式メディアパートナーとなり、外部の目が入り始めた段階です。
貴社の事業内容と米国での目標を踏まえた参加・出展の判断は、下記からご相談ください。
Talk to usFAQ
- DCAC 2026の開催日はいつですか?
- 2026年8月24日(月)〜26日(水)です。24日は任意参加のチャリティゴルフ、本編は25日午後と26日終日です。2025年12月の告知にあった「8月25〜27日」は主催者が後に変更した古い日程で、DCAC自身のLinkedInにも残っているため注意してください。
- 参加費はいくらですか?
- 2026年の価格は公開されていません。登録はCventで行い、氏名・会社名・電話番号を入力するまで金額が表示されません。2025年の一般参加費は900ドルでした。早期割引は2026年6月22日に終了しています。
- 日本からの直行便はありますか?
- ありません。オースティン(AUS)にはアジア路線が一本もなく、推奨はダラス乗り継ぎです。日本航空が成田〜ダラス線を約13時間で運航し、アメリカン航空との共同事業のため国内線まで一枚の航空券で手配できます。所要は合計16〜17時間です。
- 日本企業も参加・協賛していますか?
- 記録はありません。2021年から2026年までの登壇者名簿と2026年のパートナー一覧を確認しましたが、日本企業の名前は登壇者・協賛者のいずれにもありません。日本語の参加レポートも一件も存在しません。参加すれば日本企業として初となります。
- ホテルは今から予約できますか?
- 公式レートでは予約できません。主催者が確保した4ホテルの割引枠は締切が2026年7月27日と8月2日で、すべて経過しています。会期はテキサス大学オースティン校の秋学期入寮週と重なるため、市場価格での早めの確保をおすすめします。
- 展示ブースは出せますか?
- 一般的な意味での展示ブースはありません。会場が2,750席のコンサートホールで、展示フロアを設営できない構造です。協賛は申込フォーム経由の個別交渉で、料金表は公開されていません。2024年の出展ベンダーは45社でした。