Work Truck Week · インディアナポリス
米国の商用車展示会4つを比較:買い手が誰かで行き先が決まります
最終更新:2026年9月15日
米国の商用車展示会を分けているのは規模ではなく、会場にいる買い手が誰かです。補修部品を仕入れて売る流通業者に当たるなら1月のHDAW、架装業者とボディメーカーに当たるなら3月のWork Truck Week、トラックを使っているドライバーと運送事業者に直接当たるなら3月のMATS、フリート運用の購買に当たるなら5月のACT Expoです。来場者数がいちばん多いMATSが、仕入れ側の人数ではいちばん小さい部類に入ります。
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Work Truck Week 2027 Exhibitor Rules and Regulations
出展規則 · 2027年版 · 1.0 MB
4つの展示会は数字でどう並ぶのか
すべて主催者の公表値です。数え方と年が違うものを並べるので、各行に年を付けています。
| 展示会 | 2027年の会期・開催地 | 来場者 | 出展社 | 入場(最安区分) |
|---|---|---|---|---|
| Work Truck Week | 3月9〜12日/インディアナポリス | 15,646人(2026年) | 547社(2026年) | 74ドル(2026年) |
| HDAW | 1月18〜21日/グレープバイン | 2,900人超(2025年) | 330社超(2025年) | 725ドル(2027年) |
| MATS | 3月18〜20日/ルイビル | 53,507人(2026年) | 830社(2026年) | 無料(2027年) |
| ACT Expo | 5月17〜20日/ラスベガス | 12,000人超(2025年) | 400社超(2026年) | 75ドル(2026年) |
同じ「来場者」でも数え方が4通りです。Work Truck Weekの15,646人は「検証済み」と明記された実来場者数で、他の3つより厳しい数え方です。ACT Expoの12,000人超は開催前の見込みが広報文に残ったもので、同じ物差しではありません。HDAWの2,900人超は流通業者、出展社スタッフ、代理店、メディア、学生をすべて含む全区分の合計です。MATSの53,507人だけが、単純な閉幕後の実数です。
出展社数にも注記が要ります。Work Truck Weekの547社は展示ホールが満床になった状態での社数で、2025年も549社で満床でした。空き枠を売り切れていないのではなく、枠自体がありません。
入場の列では、HDAWだけが買い手からも取ります。他の3つは買い手を安く入れて売り手に課金しますが、HDAWは最も安い流通業者・会員枠でも725ドルです。1対1商談の枠を配る仕組みだからです。
買い手の実数はどれくらいか
母数ではなく、貴社に発注しうる立場の人が何人いるかで並べ替えます。
| 展示会 | 仕入れ側の区分 | 実数 | 出典と計算 |
|---|---|---|---|
| ACT Expo | フリート関係者 | 2,400人超 | 主催者公表(2025年9月24日) |
| MATS | ディーラー・卸 | 約1,407人 | 53,507人×2.63%(2026年の来場者調査) |
| HDAW | 流通業者 | 800人超 | 主催者公表 |
| Work Truck Week | 未公表 | 算出不能 | NTEAは職種別の内訳を公表していません |
53,507人のMATSと800人のHDAWで、仕入れ側の人数は2倍も違いません。MATSの来場者はオーナーオペレーターが27.43%、運送事業者の経営・管理職が23.05%、雇用ドライバーが20.41%で、合わせて7割が使用者側です。
Work Truck Weekの行が空欄なのは、NTEAが職種別の内訳をどこにも公表していないからです。出展社向け資料にはふつう載る数字ですが、その資料自体が非公開です。推定値を入れることはできませんので、ここは空けておきます。判断材料は、2026年の547社中536社(98%)が北米企業だという当社の集計だけです。
貴社の商材はどこに当たるのか
| 貴社が売るもの | 行くべき展示会 | 会える相手 |
|---|---|---|
| 車両に組み付ける架装部品、ボディ部材 | Work Truck Week | 架装業者、ボディメーカー、シャシーOEM |
| 大型トラックの補修部品 | HDAW | 独立系の流通業者、ディストリビューター |
| ドライバーが自分で買う部品、外装、車載機器 | MATS | オーナーオペレーター、運送事業者、雇用ドライバー |
| パワートレイン、燃料、充電、テレマティクス | ACT Expo | フリート運用の購買と技術 |
ACT Expo側もこの区分を自ら説明しています。自社はパワートレインと燃料、AIや自動運転を含むフリート運用全般であり、Work Truck Weekは架装、ボディ、特装車の側だとしています。比較が一方通行ではないという意味で、この線引きは信頼できます。
同じ「トラック部品」でも行き先は3つに割れます。貴社の製品が完成車に組み込まれるのか、後から交換されるのかで、会うべき相手が変わります。
出展の費用はどれだけ違うのか
公開されている料金だけを並べます。
| 展示会 | 最小ブース | 単価 | 備考 |
|---|---|---|---|
| MATS | 1,450ドル | 屋内1平方フィートあたり14.50ドル | 2026年11月15日までの契約で0.50ドル引き。屋外は6.50ドル、最小20フィート角 |
| HDAW | 4,190ドル(会員)/7,390ドル(非会員) | 10フィート角=100平方フィート | 商談ルームの賃借が別途必須。モジュラー3,450ドル、プレミアム4,725ドルから |
| Work Truck Week | 非公開 | 非公開 | 料金表なし。NTEA担当者への個別問い合わせ。2025年・2026年とも満床 |
| ACT Expo | 非公開 | 非公開 | 料率表もプロスペクタスPDFも存在せず、出展ページは404 |
この金額差は、単純な高い安いではありません。HDAWの4,190ドルには登録2名分が含まれ、その先に事前予約制の1対1商談があります。2026年には2,200件超の商談が実施され、展示会場が開いていたのは2日間で合計9.5時間だけでした。HDAWで買っているのはブースではなく商談枠です。
一方、Work Truck WeekとACT Expoは、そもそも見積もりを取らなければ判断できません。どちらも料金表を公開しておらず、Work Truck Weekは満床の状態で非公開の単価を交渉することになります。出展助成の申請には主催者発行の出展要項で小間料を確認できることが条件になりますので、これは実務上の障害です。制度の詳細は海外展示会の出展補助金にまとめています。
1回の渡航でまとめられるのはどれか
Work Truck WeekとMATSは、閉幕から開幕まで6日しか空きません。3月12日に終わり、18日に始まります。日本からはどちらも直行便がなく、乗り継ぎが1回必要です。架装業者と使用者の両方を1回の渡航で見る計画は、4つのうちこの2つでしか成立しません。
HDAWは1月、ACT Expoは5月で、この2つはどれとも組めません。またACT Expoは2027年から展示フロアが2日間に縮みます。会期は5月17日から20日の4日間ですが、フロアが開くのは18日と19日だけで、2026年の3日間から1日減りました。視察日程を組むときは会期ではなく展示日で数えてください。
率直な判断
まずMATSとWork Truck Weekを3月に続けて見る。これが最も費用対効果の高い初手です。入場はMATSが無料、Work Truck Weekが74ドルで、合計74ドルです。使用者が何に困っているかと、架装業者が何を組み付けているかを、同じ渡航で両方確認できます。
HDAWは実績ができてから行く場所です。商談スケジュールは流通業者側の選択で決まるため、米国で知られていない社名は選ばれる側のリストに載りません。ブースと商談ルームで最低7,640ドルを払って枠が埋まらない、という結果は現実に起こります。
ACT Expoは商材で決まります。パワートレイン、燃料、充電、テレマティクスなら行く価値があり、架装部品やボディ部材なら同じ費用をWork Truck Weekに回すほうが合理的です。
4つとも日本本社の直接出展はありません。いずれも2026年の実績で、Work Truck Weekは547社中0社、MATSは830社中3社がすべて米国法人名義、HDAWは323社中5社が米国法人または合弁、ACT Expoの協賛4社はすべて完成車メーカーの北米拠点です。この不在は市場がないことを意味しません。米国側の受け皿を先に作った企業だけが出展しているという順序を示しています。Work Truck Weekでその順序がどう働いているかはWork Truck Week 2027完全ガイドに、視察の実額は視察費用の試算にまとめています。
貴社の商材に照らした行き先の絞り込みは、下記からご相談ください。
行程プランを見る ご相談はこちらよくある質問
- 米国の商用車展示会はどれに行けばよいですか?
- 売り先で決まります。補修部品を流通業者に売るなら1月のHDAW、架装業者とボディメーカーに売るなら3月のWork Truck Week、使用者のドライバーに直接売るなら3月のMATS、フリート運用の購買に当たるなら5月のACT Expoです。
- 来場者数がいちばん多いのはどれですか?
- MATSです。2026年実績で53,507人、Work Truck Weekの15,646人の3.4倍です。ただしMATSの来場者のうちディーラー・卸は2.63%で、実数にすると約1,407人にとどまります。母数の大きさは仕入れ側の人数を意味しません。
- Work Truck WeekとACT Expoはどう違いますか?
- 扱う対象が違います。Work Truck Weekは架装、ボディ、特装車で、ACT Expoはパワートレイン、燃料、AIや自動運転を含むフリート運用全般です。来場者はWork Truck Weekが2026年に15,646人、ACT Expoが12,000人超(2025年大会、主催者公表)です。
- 出展料がいちばん安いのはどれですか?
- MATSです。屋内は1平方フィートあたり14.50ドルで、最小の10フィート角なら1,450ドルです。HDAWは同じ10フィート角が会員4,190ドル、非会員7,390ドルです。Work Truck WeekとACT Expoは料金を公開していません。
- 1回の渡航で複数の展示会を回れますか?
- 3月のWork Truck Week(3月9日〜12日)とMATS(3月18日〜20日)は6日空くだけで、どちらも中西部です。1月のHDAWと5月のACT Expoは季節が離れており、同じ渡航にはまとまりません。
- 日本企業の出展実績はありますか?
- 4つとも日本本社の直接出展はありません。Work Truck Weekは2026年の547社中0社、MATSは830社中3社がいずれも米国法人名義、HDAWは323社中5社が米国法人または合弁、ACT Expoの2026年協賛4社はすべて完成車メーカーの北米拠点です。
このカンファレンスの完全ガイド
Work Truck Week 2027完全ガイド:日本企業のための出展・参加判断Work Truck Week 2027(3月9日〜12日、インディアナポリス)に行く価値はあるか。出展547社に日本の部品メーカーが1社もいない理由と、参入した外国企業の実例を出典付きで解説します。
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