CES · ラスベガス

CES 2027のEureka Park出展条件:直接申込とJETRO枠

最終更新:2026年9月11日

巨大なCESのバナーを掲げたLas Vegas Convention Center West Hallのガラス張りの外観
CES 2025(2025年1月)会期中のLas Vegas Convention Center West Hall。CES 2027もLVCCを中心に、Venetianなど複数会場に分かれて開催されます。写真:Xuthoria(CC BY-SA 4.0)

CES 2027のEureka Parkに出るルートは2つあります。CTAへの直接申込は法人設立5年以内・資金調達シリーズB以内・デモ可能な自社ブランド製品が原則で、CES 2027分の申込は現在も受付中です。もう1つがJETROのJAPANパビリオンで、出展料は無料、募集は35社程度、CES 2027分は2026年7月21日13時で締め切られました。費用の積み上げはCES 2027の出展費用で扱っているので、この記事は条件と選考と締切だけを扱います。全体像はCES 2027完全ガイドにあります。

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Eureka Parkに出展できるのはどんな企業ですか

CTAが公開している基準は5つです。いずれも「望ましい」ではなく足切りとして機能します。

第一に、法人設立5年以内で資金調達がシリーズB以内であること。CTAは「シリーズBを超える段階の企業はEureka Parkの対象外です」と明記したうえで、本会場への出展を案内しています。第二に、コンシューマーテクノロジーに直結する製品かサービスであり、プロトタイプ、ベータ版、自社ブランドの完成品としてデモできること。コンセプトや他社製品向けの部品は対象外です。第三に、投資家やメディアの関心を引く新規性があること。

残る2つが見落とされがちです。Eureka Parkへの出展は最大2回までで、初出展が優先され、2回目が認められるのは製品が未ローンチの場合に限られます。そして、CESの他エリアに出展した経験がある企業は原則として対象外です。本会場に一度出てからEureka Parkに移る、という順序は想定されていません。IP係争を抱えていないことが5つ目です。

区画は8フィート×10フィートです。CTAが公開しているStartup Experienceの規約に「8' x 10' upgraded booth package」と記載があり、会場はVenetian Expo Hall G、小間番号は60000番台が割り当てられています。

直接申込とJETRO枠は何が違いますか

費用と選考の段数、そして締切です。

項目CTAへの直接申込JETRO JAPANパビリオン
出展料全額自己負担無料
募集枠公表なし35社程度
締切CES 2027分は受付中(締切日は非公表)2026年7月21日13時(締切済み)
審査CTAのみJETRO審査を通過後、CTAが最終判断
設立年数5年未満5年未満、または特例で8年未満
提出物申込フォーム、自社サイト、製品ピッチフォーム、英語ピッチデック10ページ、英語動画3分
辞退契約条件による採択通知後の辞退は原則不可

この表で一番効くのは設立年数の行です。JETROの募集要項には、CTAがGlobal Innovation Pavilions向けに設けた特例要件が書かれています。「法人設立8年未満で、他の出展企業と同様に、イノベーション性・新規性のある製品を有するレイターシリーズの企業」も対象になる、という条項です。JETROは同じ資料で「CTAのウェブサイトには記載されていません」と断ったうえで、適用社数に上限があるとも書いています。設立6年目や7年目で直接申込を諦めた企業には、パビリオン経由という別の入口がある、ということです。

もう1つ、JETRO枠にはCTA側の基準がそのまま乗ります。OEM/ODM製品、サプライヤー製品、部品単体での出展は対象外です。クラウドファンディング中、予約販売中、ベータ段階の製品は対象に含まれます。

JETROは何を負担し、貴社は何を払いますか

出展料は無料です。JETROが負担するのはデモブース出展費、基本装飾・施工費、基本備品のレンタル費、基本電気代、そして入場パスです。

貴社の負担として残るのは、渡航費、現地宿泊費、国内外の交通費、基本装飾に含まれない備品代、自社展示物と配布物とPR素材、そして展示物の輸送費と許認可の取得費用です。搬入出費が自己負担で残る点は見落とされがちです。ブース位置はJETROが決め、排水や大型電力といった特別な設備が要る場合は制限か自己負担になります。会場内での即売は禁止、ブースの共同利用と転貸も禁止です。

採択後の義務も軽くありません。現地プログラムの日程にはすべて参加し、成果アンケートに回答し、支援終了後も5年程度は商談成約や資金調達の進捗を報告します。採択通知後の辞退は原則として認められず、辞退する場合はJETROが準備に要した費用の一部負担を求められる可能性があります。

選考では何を見られますか

JETROの審査基準は6項目です。海外展開の実現可能性とコミットメントと継続性、企業とプロダクトの独自性と技術力、現地に行く責任者の権限と熱意と能力、ピッチのクオリティ(事業内容と英語力)、トラクションまたはPoC実績、プロダクトの魅力。J-Startupの選定は加点対象と明記されています。

提出物は英語です。ピッチデックは表紙なしの10ページ程度でPDF、10MB以下。動画は3分以内で、CESに参加予定のCクラスまたは海外展開責任者本人が英語で話します。動画は1社1本で差し替えができません。デックにはCES出展の目的、プロダクト紹介、展示予定内容、チーム体制、出展後の海外展開計画を含めます。

通ってもまだ確定ではありません。JETROの審査を通過した後にCTAの審査があり、最終的な出展可否はCTAの裁量です。CES 2026では31社が採択され、うち4社がCES Innovation Awardsを受賞しています。

CES 2028を狙うならいつ動きますか

JETROが公開しているCES 2027のスケジュールが、そのまま来年の逆算表になります。

時期動き
6月10日〜7月21日JAPANパビリオン募集(CES 2027は7月21日13時締切)
7月下旬JETRO審査結果の通知
8月CES Innovation Awards応募締切(任意、CTAへ直接申込)
9月〜10月CTA採択通知。ここで正式決定
11月Innovation Awards受賞発表
1月上旬ラスベガス渡航、会期

つまり英語のピッチデックと動画は6月には形になっている必要があり、逆算すると製品のデモ可能な状態と英語で話せる責任者の確保は春の仕事です。東京都の東京パビリオンは10社程度で募集が6月2日から7月3日、民間のJAPAN TECHは大阪商工会議所が春に説明会を開いており、いずれも同じ時期に重なります。公的支援の全体像は海外展示会の補助金・支援制度にまとめています。

率直な判断

設立5年以内でシリーズB以内、デモできる自社ブランド製品があるなら、直接申込を先に出してください。CES 2027分は受付中で、締切日は公表されていません。空きがなくなるまで、が実態です。

パビリオン経由を狙うべきなのは2種類です。1つは設立6年目から8年目未満のレイターシリーズで、直接申込では弾かれるが特例要件には届く企業。もう1つは、出展料を負担できないか、英語での商談通訳や事前研修まで含めた伴走を必要とする企業です。どちらもCES 2027分は締切済みなので、実際の応募先はCES 2028になります。

向いていないのは、OEM/ODMやサプライヤー製品を持つ企業と、社長も海外責任者も現地に行けない企業です。前者はCTAの基準で明確に対象外、後者はJETROの参加要件を満たしません。この2つに当てはまるなら、出展ではなくCES 2027の視察から始めるほうが、同じ渡航費で得るものが多くなります。

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よくある質問

Eureka Parkに出展できる条件は何ですか?
法人設立5年以内、資金調達がシリーズB以内、デモ可能な自社ブランド製品を持つことが原則です。CTAは加えて、Eureka Parkへの出展は最大2回まで、2回目は製品が未ローンチの場合に限る、CESの他エリアに出展したことがある企業は原則対象外、と定めています。
JETROのJAPANパビリオンとの違いは何ですか?
出展料の負担と選考の段数が違います。直接申込はCTAの審査だけで、費用は全額自己負担です。JETRO枠は出展料が無料になる代わりに、JETROの審査を通ったうえでCTAの審査も通る必要があります。最終的な出展可否はCTAの裁量です。
設立5年を過ぎているとEureka Parkには出られませんか?
パビリオン経由なら例外があります。JETROの募集要項によれば、CTAはGlobal Innovation Pavilions向けに「法人設立8年未満のレイターシリーズ企業」という特例要件を設けています。CTAのウェブサイトには記載がなく、適用社数にも上限があります。
CES 2027のJETRO枠にはまだ応募できますか?
できません。CES 2027のJAPANパビリオンは35社程度の募集で、申込期限は2026年7月21日13時(日本時間)でした。CTAの採択通知は2026年9月から10月に届く見込みです。次に応募できるのはCES 2028で、募集は2027年の初夏に始まります。
応募には何を提出しますか?
JETRO枠は応募フォームに加えて、英語のピッチデックと英語のピッチ動画が必要です。デックは10ページ程度のPDFで10MB以下、動画は3分以内で、CESに参加予定のCクラスまたは海外展開責任者が説明します。動画は1社1本で差し替えができません。

このカンファレンスの完全ガイド

CES 2027完全ガイド:日本企業のための出展・参加判断

CES 2027(1月6日〜9日、ラスベガス)に日本企業が行く価値はあるか。参加費$149〜$1,750、来場14.8万人、日本からの出展105社という実情を出典付きで解説します。

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