Toy Fair New York · ニューヨーク
アメリカの玩具・ゲーム見本市3つを比較:規模ではなく入場資格で選びます
最終更新:2026年9月15日
米国で玩具とゲームの商談ができる見本市は、Toy Fair New York、GAMA Expo、Licensing Expoの3つです。出展先を決めるのは規模ではありません。3つは入場を許す条件がまったく違い、結果として通路を歩いている人が入れ替わります。同じ日本の玩具企業が、Licensing Expoでは歓迎される買い手、GAMA Expoでは年会費300ドルの会員、Toy Fairでは1名3,900ドルの非出展メーカーとして扱われます(いずれも2027年の公表条件)。
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Toy Fair New York 2027 イベント概要資料
EXPA編集資料 · 2027年版 · 0.4 MB
3つの見本市は何が違うのか
会期と直近の規模です。
| 見本市 | 2027年の会期 | 開催地・会場 | 直近の規模 |
|---|---|---|---|
| Toy Fair New York | 2月20日〜23日 | ニューヨーク/ジャビッツ・センター | 出展725社・33カ国(2026年、ジェトロ集計) |
| GAMA Expo | 4月25日〜29日 | ボルチモア/Baltimore Convention Center | 来場3,827名(2026年、GAMA発表) |
| Licensing Expo | 5月25日〜27日 | ラスベガス/Mandalay Bay Convention Center | 出展410社・来場約12,500名・78カ国(2026年、ジェトロ集計) |
来場規模には3倍以上の開きがありますが、この3つは競合していません。Toy Fairで動くのは米国小売に卸す完成品の玩具、GAMA Expoで動くのはホビー流通のボードゲームとTCG、Licensing Expoで動くのは商品ではなく権利です。
誰が入れて、誰が入れないのか
ここが出展先を分ける軸です。3つの門は、違う人を通すように設計されています。
| 見本市 | 門の仕組み | 無料で入れる人 | 通らない人 |
|---|---|---|---|
| Toy Fair New York | 業種による区分と英語の書類審査 | 小売、卸、輸入、代理店、営業代行、報道、政府職員 | 消費者、18歳未満、住居から販売する事業者 |
| GAMA Expo | GAMAの年会費 | 正会員に含まれる2枚まで | 会員にならない人、18歳未満 |
| Licensing Expo | パスの購入 | 審査を通った小売業者 | 業種による制限は公開されていません |
Toy Fairの審査は書類の枚数まで決まっています。実店舗の小売は直近12カ月の卸売請求書2通、実店舗を持たない転売業者は請求書6通と前年の1099-Kフォームの提出を求められます。バッジの貸し借りは永久追放の対象です。
GAMA Expoの門はもっと単純で、そのぶん逃げ道がありません。GAMAは「商談展への参加には会員資格が必要」と明記しており、1日券も非会員価格も存在しません。年会費300ドルの正会員(議決権あり)が最低条件で、これは会社単位の契約です。社員全員が対象になり、バッジ2枚が含まれます。落とし穴がひとつあります。100ドルの非議決権会員はバッジが付かず、出展もできません。
Licensing Expoは、業種で断る規定を公開していません。パスは5種類あり、小売業者だけは資格審査を通ればリテイルパスが無料になります。来場がかつて無料だった時期があり、現在は有料です。古い社内資料のままでは予算が外れます。
門の違いは、主催者が誰を通路に立たせたいかで決まります。Toy Fairは小売バイヤーを無料で通し、まだ出展していない売り手に3,900ドルを課します。GAMAは業界団体ですので入場料ではなく会費を取ります。Licensing Expoの買い手はメーカーですから、メーカーを罰する理由がありません。
視察と出展にいくらかかるのか
2027年の公表価格です。Toy Fairは非出展の玩具メーカー(非会員)、GAMA Expoは正会員としての金額です。
| 見本市 | 2名で視察する費用 | 10フィート×10フィートで出展する費用 |
|---|---|---|
| Toy Fair New York | 7,800ドル(1名3,900ドル) | 初出展パッケージ4,000ドル(1年間の会員資格込み) |
| GAMA Expo | 正会員の年会費300ドルにバッジ2枚が含まれます | 初出展枠1,200ドル、通常2,000ドル(別途会費300ドル) |
| Licensing Expo | 2027年のパス価格は未発表です | 公開されていません |
7,800ドルと300ドルです。同じ2名を送るだけで26倍の差がつきます。しかもToy Fairでは、2名の視察より初出展パッケージのほうが3,800ドル安く、会員資格まで付いてきます。業種がトレードゲスト枠に該当すれば199ドル(2027年1月22日まで、以降349ドル)という道もあります。どちらの区分になるかは自己判断せず、渡航前に主催者へ照会してください。
GAMA Expoの1,200ドルは、そのまま総額にはなりません。GAMAは自らの規程で「bare booth show」、つまり素地渡しだと明言しています。机、椅子、カーペット、電源は何も含まれず、すべて別料金です。初出展枠には先着50社・1社1区画の制限も付きます。
Licensing Expoの列が空いているのは、調べ落としではありません。主催者のInforma Marketsは出展料金表を公開しておらず、問い合わせフォームの先で個別に見積もる方式です。公開情報で確認できる実額は十数年前の1件だけで、現在の相場には使えません。その明細と施工業者のレンタル価格はLicensing Expoの出展費用にあります。
貴社の商材だと、どれに行くことになるのか
売るものから逆算してください。
| 貴社が売るもの | 行き先 | 会える相手 |
|---|---|---|
| 米国小売に卸せる完成品の玩具 | Toy Fair New York | 小売バイヤー、卸、輸入業者 |
| ボードゲーム、TCG | GAMA Expo | ホビーショップの小売、卸、パブリッシャー |
| IPそのもの(版権) | Licensing Expo | ライセンシー、メーカー、エージェント |
GAMA Expoは来場3,827名と小さく見えますが、密度が違います。2025年の内訳は小売が約1,100名、パブリッシャーが240社、デザイナーが150名以上でした(BoardGameWire集計)。3人に1人近くが小売です。2026年分の内訳は公表されていません。
日本企業の出展実績が数字で確認できるのはLicensing Expoだけです。ジェトロによれば2026年は日本から48社が出展し、ソニーやセガの隣でタツノコプロやスパイラルキュートも商談していました。Toy Fairにジャパン・パビリオンはなく、GAMA Expoには日本語の案内もありません。
2027年の3つは1回の渡航にまとまるのか
まとまりません。2月にニューヨーク、4月にボルチモア、5月にラスベガスで、約2か月ずつ空きます。3本の別々の出張として予算を組んでください。決裁の締切も揃いません。
| 締切 | 内容 |
|---|---|
| 2026年11月30日 | GAMA Expo 2027のブース申込締切(最終支払は12月4日) |
| 2027年1月22日 | Toy Fairのトレードゲスト料金が199ドルから349ドルへ |
| 2027年1月31日 | Toy Fairの視察料金の返金期限 |
3つのうち2つは、2026年の秋までに動かないと枠も割引も残りません。Licensing Expoは逆で、2026年8月時点で2027年の来場登録が始まっていませんでした。
公的支援を前提にした予算も組めません。ジェトロの出展支援展示会の年間予定(2026年7月22日更新、全44件)に玩具系は1件も入っていません。自治体や業界団体の制度は海外展示会の出展補助金で確認してください。
率直な判断
完成品の玩具を米国小売に卸すなら、Toy Fair New Yorkです。トップ25小売が全社来場する場所は他にありません。玩具メーカーの分類に入るなら、2名で視察するより出展したほうが安く済みます。この逆転の読み方はToy Fair New York 2027完全ガイドにあります。
ボードゲームとTCGなら、GAMA Expoです。入口は年会費300ドルの正会員資格だけで、裏を返せば300ドルを払えば誰でも入れる門です。初出展枠1,200ドルは先着50社ですので、2026年11月30日の締切前に動いてください。
IPを貸す側なら、Licensing Expoです。出展費用の見通しが立ちませんので、最初の1回はパス1枚で歩き、相場観を掴んでから出展を判断してください。
どれにも行かないほうがよい企業もあります。対象年齢12歳以下の商品で、CPSC認定試験所の第三者試験と児童製品証明書(CPC)をまだ取っていない場合です。出荷できない商品の受注を取りに行くことになります。試験が先です。
貴社の商材と米国展開の段階に合わせた絞り込みは、下記からご相談ください。
ご相談はこちらよくある質問
- アメリカの玩具・ゲーム系の商談展はいくつありますか?
- 実務で候補になるのは3つです。完成品の玩具を米国小売に卸すToy Fair New York、ボードゲームとTCGをホビー流通に卸すGAMA Expo、版権そのものを売買するLicensing Expoです。扱う商材が違うため、規模の大小で並べても出展先は決まりません。
- GAMA Expoは会員でないと参加できないのですか?
- できません。GAMAは「商談展への参加には会員資格が必要」と明記しています。年会費300ドルの正会員が入場できる最低条件で、1日券も非会員価格も存在しません。100ドルの非議決権会員はバッジが付かず、出展もできません。
- 出展せずに視察するなら、どれがいくらですか?
- 2027年の公表条件では、Toy Fairの非出展玩具メーカーが1名3,900ドルで1社2名まで、GAMA Expoが会社単位で年会費300ドル(バッジ2枚込み)です。Licensing Expoの2027年パス価格は2026年8月時点で未発表です。
- Toy Fairで199ドルと3,900ドルのどちらになりますか?
- 登録区分で決まります。ライセンサー、ブランドオーナー、OEM工場、発明家などはトレードゲスト枠で199ドル(2027年1月22日まで、以降349ドル)です。出展歴のない玩具メーカーが視察目的で登録する場合は3,900ドルの区分です。渡航前に主催者へ照会してください。
- 3つを1回の渡航でまとめられますか?
- まとめられません。2027年はToy Fairが2月20日〜23日のニューヨーク、GAMA Expoが4月25日〜29日のボルチモア、Licensing Expoが5月25日〜27日のラスベガスです。約2か月ずつ空き、都市も3つに分かれます。
このカンファレンスの完全ガイド
Toy Fair New York 2027完全ガイド:出展4,000ドル、視察でも3,900ドルToy Fair New York 2027(2月20日〜23日、ジャビッツ・センター)は米国トップ25小売が全社来場する完全業者限定の商談展です。初出展4,000ドル、非出展メーカーの視察は1名3,900ドル。出典付きで整理します。
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