Licensing Expo · ラスベガス

Licensing Expoの出展費用:公開されている実額は2件だけです

最終更新:2026年9月15日

「MANDALAY BAY CONVENTION CENTER」と壁面に大きく記された低層の展示施設と、その奥にそびえる金色のガラス張りの高層ホテル
Mandalay Bay Convention Center(2017年11月撮影、会期外)。手前の低層棟が展示施設、奥がホテル棟です。両者は同じ敷地に隣接しています。写真:Zyrckonicks(CC BY-SA 4.0)

Licensing Expoの出展料は、主催者のInforma Marketsが公開していません。 問い合わせフォームの先で個別に見積もる方式で、2027年開催分は来場登録すら始まっていません。公開情報から確認できる実額は2件だけです。ひとつは2012年に出展した米国のアートライセンス業者が公表した実費明細で、10フィート×20フィートのスペース代が8,350ドル、1平方フィートあたり41.75ドルでした。もうひとつは2026年時点で米国の施工業者が提示しているブースのレンタル価格で、10フィート×10フィートが約6,250ドルから、20フィート×20フィートが約20,600ドルからです。年も対象も違う2件ですので、合算せずに読んでください。会期と会場の基本情報はLicensing Expo 2027完全ガイドにあります。

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なぜ調べても出展料が出てこないのか

主催者が公開しない運用だからです。2026年9月15日時点で次の3か所を確認しましたが、いずれにも金額はありませんでした。

  • 出展社向けページ。現在はbrandlicensingexpo.comへ転送され、置かれているのは出展に関する問い合わせフォームだけです。
  • 検索で到達できる唯一の営業資料PDF。2024年版のセールスブローシャーで、中身は市場規模の統計です。
  • 2019年時点の出展メリット紹介ページ。アーカイブから読み直しても料金表はありません。

他の展示会にはよくある、公式サービス業者の料金キットも見つかりません。探し方の問題ではなく、この見本市は公開の料金表を持ちません。 予算を組む段階で取れる手は、問い合わせて見積もりを取ることだけです。

日本語の出展レポートにも金額は出てきません。2026年開催について日本語で読める最も詳しい記事はジェトロ・ニューヨーク事務所の現地取材ですが、出展社数と商談の中身には踏み込んでいても、ブースの費用には触れていません。金額を確かめてから出展を検討する、という順番はこの見本市では取れません。 先に社内で出せる上限を決め、その枠に収まるかを見積もりで確かめる順番になります。

実際に支払われた金額の明細

唯一見つかる実額は2012年のものです。2027年開催時点では15年前の数字で、現在の相場としては使えません。 それでも、何にいくらかかるかという構造は今も変わりません。米国のアートライセンス業者が、10フィート×20フィート(約18.6平方メートル)のブースで出展した際の実費を項目別に公開しています。

項目金額(2012年)
ブースのスペース代8,350ドル
印刷物・カタログ1,400ドル
宿泊(日曜〜金曜)900ドル
飲食731ドル
什器・造作・資材600ドル
電気253ドル
同行スタッフの航空券250ドル
組合労務200ドル
現地交通(ガソリン)150ドル
清掃90ドル
合計12,924ドル

読み取れることが3つあります。まず、スペース代が総額の3分の2を占め、残りの3分の1は現地で発生しています。次に、この出展社は会期後、ブース壁面に残したテープの撤去費として約2,000ドルを追加請求されています。契約書の原状回復条項は読んでおく価値があります。そして、準備のために4か月外注したアートディレクターの費用まで含めると、同社の総額は約21,000ドルでした。

同社自身の結論も添えておきます。この費用に見合うのは、事前にバイヤーとの商談を予約し、商品ラインが揃っている場合に限る、というものです。得られたリードは17件で、回収には5件以上の契約が必要だったと振り返っています。この比率は貴社の数字で検算できます。 1件あたりの年間ロイヤリティ収入の見込みと、契約までの平均月数を置けば、何件取れれば回収できるかは出展前に計算できます。

ブースを建てる費用は床代と別です

主催者から借りるのは床だけです。 構造物、什器、グラフィック、デモ設備は別勘定で、ここを混同すると予算が倍近く外れます。

米国の展示会施工業者が、Licensing Expoを名指しで提示しているターンキー(設計・施工・什器込み)のレンタル価格は次のとおりです。

構成参考価格1平方フィートあたり
10フィート×10フィート約6,250ドルから約62.50ドル
20フィート×20フィート(デモ設備・商談スペース付き)約20,600ドルから約51.50ドル

2026年5月時点で確認した、施工業者1社の提示額です。主催者の床単価ではありません。 相見積もりを取れば上下しますし、下限の価格ですので仕様を足せば上がります。

中小規模の権利者にとって現実的な入口は、10フィート×10フィートの1小間です。ガイドで触れたとおり、2026年はタツノコプロやスパイラルキュートといった中小企業も出展しています。大型ブースを構えなければ商談にならない見本市ではありません。 初年度は最小構成で床を押さえ、2年目に面積を判断する組み方が取れます。

2012年のスペース代と2026年の施工費を足した数字を、そのまま予算に置くことはできません。年が15年離れており、対象も違うためです。確実に言えるのは、床代と施工費は別に発生し、どちらも数千ドル単位では収まらないということだけです。

パス代と、会員でいることの効き方

2027年の参加費も未発表です。 2026年8月時点で来場登録が始まっていません。確定している条件は3つあります。

  1. 小売業者はリテイルパスが無料になります。ただし小売業者としての資格審査があり、無料枠には期限が付きます。2026年開催では5月18日が期限でした。
  2. 以前は無料だった来場が、現在は有料です。ライセンシングインターナショナルジャパンが日本語で明記しています。過去に無料で入った記憶があるなら、そこから予算を組み直してください。
  3. ライセンシングインターナショナルジャパンの会員は10%割引を受けられます。Explorerパスに含まれるオンデマンド講座Licensing Unlockedは、単体では定価249ドルです。

見積もりを依頼するときに聞くこと

問い合わせフォームは1往復に数日かかります。最初のメールで次の5点をまとめて聞いてください。

  1. 床の単価と最小面積。1平方フィート単位か小間単位かで、見積書の読み方が変わります。
  2. 床代に含まれるもの。パイプ&ドレープ、カーペット、搬入費が含まれるかどうかで数千ドル動きます。
  3. 出展社バッジの枚数。面積あたり何枚付き、追加分がいくらかを確認します。
  4. 申込締切と支払い条件。申込金と残金の請求時期は、社内の予算年度に直結します。
  5. 共同出展の可否と料金。代理店やパートナーと組む予定があるなら、床を契約する前に確認してください。

補助金を検討する場合は、海外展示会の出展補助金に日本側の制度をまとめています。なお、韓国のように政府系機関が共同館の費用を負担する枠組みは、日本側にはありません。その構造の違いは韓国は共同館、日本は各社個別で扱っています。

率直な判断

見積もりを取るべき企業。海外ライセンシーの開拓を決めていて、商品ラインと契約条件が社内で固まっている企業です。2012年の明細が示すとおり、この見本市の費用は床代では終わりません。現地費用と準備費用まで積んだ総額で採算を見てください。

まずパス1枚で歩くべき企業。相場観がない企業です。出展料が非公開である以上、最初に届いた見積もりが高いのか安いのかを判断する材料が社内にありません。1年目は来場者として床を歩き、ブースの規模感と競合の出方を見てから見積もりを取るほうが、判断の精度は上がります。玩具分野のライセンシーが主な相手なら、2月のToy Fair New Yorkの費用も並べて比べる価値があります。

この記事の数字はいずれも過去の実績で、2027年の価格ではありません。 主催者が料金表を出さない以上、貴社の面積と人数に合わせた試算は、見積もりと積み上げで作るしかありません。下記からご相談ください。

費用を試算する ご相談はこちら

よくある質問

Licensing Expoの出展料はいくらですか?
主催者は料金表を公開していません。問い合わせフォームの先で個別に見積もる方式で、2027年開催分は来場登録も始まっていません。公開情報で確認できる実額は、2012年の出展社が公表した10フィート×20フィートのスペース代8,350ドル、1平方フィートあたり41.75ドルだけです。
2012年の8,350ドルは今も目安になりますか?
現在の相場としては使えません。2027年開催時点で15年前の数字です。使えるのは費用の構成比のほうで、同じ出展ではスペース代以外に約4,600ドルが現地で発生し、総額に占めるスペース代は3分の2でした。
ブースの施工費は床代と別にかかりますか?
別にかかります。主催者から借りるのは床だけで、構造物、什器、グラフィックは別勘定です。米国の施工業者がLicensing Expo向けに提示しているレンタル価格は、10フィート×10フィートで約6,250ドルから、20フィート×20フィートで約20,600ドルからです(2026年5月時点)。
来場パスの料金は決まっていますか?
2027年分は未発表です。小売業者は資格審査を通ればリテイルパスが無料になります。ライセンシングインターナショナルジャパンの会員には10%の割引コードがあります。以前は無料だった来場が現在は有料になっている点は、予算を組み直す必要があります。
見積もりはどこに依頼すればよいですか?
主催者サイトの出展問い合わせフォームが唯一の窓口です。床の単価、含まれる設備、出展社バッジの枚数、申込締切と支払い条件を最初のメールでまとめて聞いてください。施工は別の業者ですので、床と施工で2本の見積もりが必要になります。

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