# 米国セキュリティ展示会比較:商談先と出展目的で選ぶ URL:https://www.withexpa.ai/conf/2027/rsa-conference/us-security-shows 開催:RSA Conference(サンフランシスコ) 完全ガイド:https://www.withexpa.ai/conf/2027/rsa-conference 最終更新:2026-09-11 米国のセキュリティ展示会は、規模ではなく出展目的で選びます。買い手の決裁者に会うならRSA Conference、物理セキュリティの製品を売るならISC West、研究者を採用して技術で名前を売るならBlack Hat USAとDEF CON、アナリストの見立てを取りにいくならGartnerのサミットです。そして2027年は、この選択が例年より重くなります。RSA Conference 2027(4月5日〜8日、サンフランシスコ)とISC West 2027(4月5日〜9日、ラスベガス)が、同じ週に別の州で開かれるからです。RSAC単体の判断材料は[RSA Conference 2027完全ガイド](/conf/2027/rsa-conference)にありますので、ここは他と並べて選ぶ話に絞ります。 ![RSA Conferenceの基調講演のステージ。大型スクリーンにRSA Conferenceのロゴと米国の国章が映り、演台に登壇者が1人立つ](https://www.withexpa.ai/conf/2027/rsa-conference/keynote.jpg) ## 2027年の主要イベントはいつ・どこで開かれるか 日程はいずれも2026年9月11日に主催者の公式ページで確認しました。RSACは公式FAQ、ISC WestとGartnerは各社の公式サイト、Black HatはUpcoming Eventsの一覧、DEF CONは公式の日程発表です。 | イベント | 2027年の会期 | 開催地と会場 | | --- | --- | --- | | RSA Conference 2027 | 4月5日〜8日 | サンフランシスコ、Moscone CenterとYerba Buena Center for the Arts | | ISC West 2027 | 4月5日〜9日 | ラスベガス、The Venetian Expo | | Gartner Cybersecurity & Risk Management Summit 2027 | 6月14日〜16日 | ナショナルハーバー、Gaylord National | | Black Hat USA 2027 | 7月31日〜8月5日 | ラスベガス、Mandalay Bay Convention Center | | DEF CON 35 | 8月5日〜8日 | ラスベガス、Las Vegas Convention Center | 2つ、更新をお伝えしておきます。1つは[Black Hat USA 2027](/conf/2027/black-hat-usa)で、当社のガイドは2026年8月時点で日程を推定としていましたが、その後Black Hatの公式Upcoming Eventsに**7月31日〜8月5日と掲載されました**。推定どおりです。もう1つはRSACの会場で、公式FAQは2027年についてMoscone Centerに加えてYerba Buena Center for the Artsを挙げています。3棟のMosconeだけを前提にした動線は、2027年については組み直しが要ります。 ## 4月に大型展示会が2つ重なる RSA Conference 2027は4月5日から8日、ISC West 2027は4月5日から9日です。**開幕日が同じで、会場はカリフォルニアとネバダに分かれています**。これは2027年に始まった話ではありません。2026年もRSACが3月23日〜26日、ISC Westが3月23日〜27日で、同じ週でした。2年続けて重なっている以上、翌年以降も重なる前提で人員を計画したほうが安全です。 どちらを取るかは、扱う製品で決まります。ISC Westは映像監視、入退室管理、物理セキュリティが中心で、そこにサイバーとの融合を重ねています。RSACはサイバー専業です。両方に出るなら、同じチームを移動させることはできません。別の人員を組むか、片方を見送るかの二択になります。 規模はどちらも大きく、性格が違います。ISC Westの2026年実績は来場29,000人超、出展ブランド750超、80か国超で、主催者は来場者の平均購買額を$1.1Mとしています。RSACの2026年実績は来場43,500人超、出展社600社超です。**ブランド数はISC Westのほうが多く、来場者数はRSACのほうが多い**という関係です。 日本企業の実在感も逆向きです。ISC West 2026には東京に本社を置くi-PROがブース#26053で出展しました。一方RSA Conference 2025で出展した日系セキュリティベンダーは、同社の発表によればNRIセキュアテクノロジーズ1社だけでした。物理セキュリティ側には日本の同業がいて、サイバー側にはほとんどいません。 ## 出展目的で選ぶ 規模の順に並べても選べません。目的から引くと決まります。 | 目的 | 第一候補 | 根拠 | | --- | --- | --- | | 買い手の決裁者に会う | RSA Conference | 来場者の25%が購買を決裁できる立場(RSAC公表) | | 物理セキュリティ製品を売る | ISC West | 出展ブランド750超、来場者の平均購買額$1.1M(2026年実績) | | アナリストの見立てを取る | Gartner Cybersecurity & Risk Management Summit | アナリストとの個別面談が中心の構成 | | 研究者を採用する・技術で名前を売る | Black Hat USA、DEF CON | 登壇枠は査読制。Briefingsの採択率は約8% | | 市場の方向を読む | RSA Conference | 出展600社超。2026年はAIエージェントの統治が最大カテゴリー | 来場者層の数字は、RSAC自身が更新している点に注意が要ります。2027年の公式ページに載っている内訳は、役員級49%、米国外からの参加20%、実務経験10年以上47%、購買の決裁権あり25%です。2026年のページでは、役員級47%、米国外33%、経験10年以上49%、決裁権25%でした。**米国外からの参加は33%から20%に下がっています**。海外の買い手に会う目的でRSACを選ぶなら、この差は無視できません。 米国政府機関との接点が目的なら、RSACは現時点で候補から外れます。CISA、FBI、NSAは2026年1月にRSAC 2026から揃って参加を取りやめており、2027年に戻るかどうかは公表されていません。連邦調達に近づきたい場合は、ワシントンD.C.の[AI+ Expo](/conf/2027/ai-expo)のほうが官民比率が違います。 ## 比較表に入れなかったイベント 3つ、候補に挙がりやすいものを外しました。理由を書いておきます。 **AWS re:Inforce**は、単独開催を確認できませんでした。案内ページのreinforce.awsevents.comは現在、AWS re:Inventのセキュリティ関連セッション一覧へ転送されます。単独開催として確認できる最後の回は2025年6月16日〜18日のフィラデルフィアです。2026年のセキュリティ関連の内容は、11月30日〜12月4日にラスベガスで開かれるre:Inventの中に置かれています。2027年の単独開催については、告知が見つかりませんでした。 **InfoSec World**は2026年10月11日〜15日、フロリダのGaylord Palmsで開かれます。現役CISOが登壇するセキュリティ組織の運営寄りのイベントで、出展よりも学びに行く場です。判断材料は[InfoSec World 2026完全ガイド](/conf/2026/infosec-world)にまとめてあります。2027年の日程は未発表です。 **ISC2 Security Congress**は、2027年の日程と開催地を確認できませんでした。確認でき次第、この記事に追記します。 ## 率直な判断 サイバーセキュリティ製品を米国に売りたい会社にとって、最初の1つはRSA Conferenceです。理由は市場の魅力ではなく競争環境で、日系ベンダーが1社しかいないフロアは他にありません。ただし費用は全額が自社負担で、公開価格もありません。金額の内訳は[RSA Conference 2027の出展費用](/conf/2027/rsa-conference/exhibit-cost)にまとめてあります。 物理セキュリティや映像監視を扱う会社は、逆にISC Westから入ってください。買い手の性格が違い、日本の同業がすでに出ています。RSACに物理セキュリティのブースを置いても、来場者の関心とは噛み合いません。 研究開発の人材が目的なら、展示会ではなく[Black Hat USA](/conf/2027/black-hat-usa)と[DEF CON](/conf/2027/def-con)です。この2つは金額でメインステージの枠を買えず、査読を通った研究しか壇上に上がりません。資本力で米国の大手に劣る日本企業でも、中身だけで同じ舞台に立てます。8月5日が両者の重なる日なので、通しで行くならラスベガス滞在は9日前後を見込んでください。 そして2027年4月については、RSACとISC Westのどちらかを先に決めてから航空券を手配してください。開幕日が同じ4月5日です。 ## よくあるご質問 ### 米国のセキュリティ展示会はどれを選べばよいですか? 出展目的で決まります。買い手の決裁者に会うならRSA Conference、映像監視や入退室管理などの物理セキュリティ製品を売るならISC West、研究者を採用し技術で名前を売るならBlack Hat USAとDEF CON、アナリストの見立てを取りにいくならGartnerのサミットです。 ### RSA ConferenceとISC Westはどう違いますか? 扱う領域が違います。RSA Conferenceはサイバーセキュリティ、ISC Westは映像監視や入退室管理を含む物理セキュリティが中心で、近年は両者の融合を掲げています。2027年はRSA Conferenceが4月5日〜8日のサンフランシスコ、ISC Westが4月5日〜9日のラスベガスで、同じ週に重なります。 ### Black Hat USA 2027の日程は決まりましたか? 決まりました。Black Hatの公式Upcoming Eventsに2027年7月31日〜8月5日と掲載されています。DEF CON 35は8月5日〜8日でLas Vegas Convention Centerです。両者は8月5日で1日重なるため、通しで行くならラスベガス滞在は9日前後になります。 ### AWS re:Inforceは2027年も開催されますか? 確認できていません。re:Inforceの案内ページは現在AWS re:Inventのセキュリティ関連セッション一覧へ転送されます。単独開催として確認できる最後の回は2025年6月16日〜18日のフィラデルフィアです。2027年の単独開催の告知は見つかりませんでした。 ### 日本企業が出展している米国のセキュリティ展示会はありますか? あります。ISC West 2026には東京に本社を置くi-PROがブース#26053で出展しました。一方RSA Conference 2025で出展した日系セキュリティベンダーはNRIセキュアテクノロジーズ1社です。物理セキュリティ側のほうが日本企業の実在感は厚くなっています。