# RE+ 2027(旧Solar Power International)完全ガイド:日本企業のための出展・参加判断 URL:https://www.withexpa.ai/conf/2027/re-plus 開催:RE+(ラスベガス) 最終更新:2026-08-23 RE+は、米国の太陽光発電と蓄電池の業界が、次の1年に何を買い、誰から買うかを決めるために集まる年次展示会です。2027年は11月15日(月)から18日(木)、ラスベガスのLas Vegas Convention Centerで開かれます。結論から申し上げると、**蓄電システムの部材やBMS、パワーエレクトロニクス、インバーター部品、ケーブルやコネクタを米国のEPCと開発事業者に売る意思がある企業には、行く価値があります**。逆に、太陽電池モジュールの製造補助や住宅用市場の伸びを前提にしている企業は、2027年は見送るのが妥当です。 米国の再エネ政策は2025年に反転しました。この記事では、その反転で何が実際に減り、何が減っていないのかをセグメント別に分けたうえで、日本の住所で出展している企業が1社しかいないという現実、2026年大会の公式ブース料率、日本からの海上輸送が間に合わない締切、そして日本語で出回っている数字の誤りまで、すべて出典付きで整理します。 - 来場者(2025年実績): 37,000人 - 出展社(2025年実績): 1,325社 - 日本住所の出展社: 1社 - ブース料率(2026年): 1平方フィート52ドル ![太陽光パネルと蓄電キャビネットを並べたブースが通路の両側に続く展示会場を俯瞰したイラスト](https://www.withexpa.ai/conf/2027/re-plus/hero.jpg) ## RE+とは何の展示会か RE+は、北米最大の太陽光・蓄電の業界展示会です。2025年大会は1,325社が出展し、37,000人が来場しました。主催は米国の2つの業界団体、SEIA(太陽エネルギー産業協会)とSEPA(Smart Electric Power Alliance)です。 扱う領域は5つの動線(Pathway)に整理されています。Solar、Storage、Microgrid、EV、Utilityです。ただし名前の並び順と会場の実態は一致しません。主催者自身の来場者調査によれば、来場者が関心を持つ製品分野の順位はこうなっています。 | 製品分野 | 関心を示した来場者の割合 | | --- | --- | | 蓄電池 | 79% | | 太陽電池モジュール | 63% | | インバーター | 55% | | 架台・取付金具 | 41% | | マイクログリッド技術 | 40% | | ソフトウェア | 34% | | EV関連技術 | 31% | | 需要制御 | 30% | | 風力 | 28% | | 燃料電池 | 26% | | 電解装置 | 12% | (RE+ 25 Post Show Report、来場者に占める割合) **蓄電池がモジュールを上回っています**。太陽光の展示会として始まったイベントが、いまは蓄電の展示会として機能しているという意味です。日本の部材サプライヤーが会場で何を見せるべきかは、この1行でほぼ決まります。 ### なぜ日本語で検索しても出てこないのか 「RE+ 出展レポート」で検索しても、この展示会の記事は1本も出ません。検索エンジンは記号の「+」を落とすため、「RE」がAWS re:InventやRe:Work EXPO、そして働き方改革EXPOの出展レポートと衝突します。2026年8月23日に実施した日本語検索の上位には、これらがそのまま並びました。 検索で使える語の組み合わせは2つです。**「RE+ 展示会 ラスベガス」と「RE+ 2027 ラスベガス 太陽光」**。都市名と業界名の両方を付けないと、この展示会にはたどり着けません。 もう1つ、社内で過去資料を探すときに効く事実があります。この展示会は2021年まで**Solar Power International**(SPI)という名称でした。姉妹ブランドのEnergy Storage International(ESI)と合わせて2022年にRE+へ改称し、SPIとESIのロゴはいまも下位ブランドとして公式サイトに残っています。2022年以前の視察記録や出展報告は、「Solar Power International 視察」「SPI 出展レポート」で探すほうが確実です。 歴史そのものは2004年にさかのぼります。SEPA(当時のSolar Electric Power Association)とSEIAがそれぞれ持っていたイベントを統合したのが始まりで、Solar Power Conference and Expo、Solar Power International、Smart Energy Weekと名前を変えてきました。2020年はCOVID-19でバーチャル開催、2021年はハリケーンIdaで現地開催が中止されています。2024年大会は20周年として告知されました。 ## いつ・どこで開催されるのか **2027年11月15日(月)から18日(木)の4日間、Las Vegas Convention Centerで開催されます**。主催者の公式Future Datesページの記載であり、デンマークの貿易振興機関Danish Energy Exportが2027年のパビリオン募集ページで同じ日程と会場を独立に告知しています。翌年の2028年大会は11月13日(月)から16日(火)、同じ会場です。 ここで、古い前提を2つ捨てる必要があります。 **1つ目は開催月です**。2025年大会は9月8日(月)から11日(木)でした。2026年大会以降は11月中旬です。日本の旅行代理店の視察プランやベンダーの提案書が9月開催を前提にしていたら、それは2025年までの情報です。 **2つ目は会場です**。2025年大会はThe Venetian Expo、Caesars Forum、Caesars Palaceの3カ所に分散していました。2026年から2028年までの3大会はLas Vegas Convention Centerに集約されます。それでも第三者の展示会リストサイトには2026年大会の会場をVenetianと書いているものが残っており、2026年8月23日に実際にその表記を確認しました。 主催者のRE+ Events社長兼CEOであるStephen Miner氏は、この会場集約の理由をこう説明しています。 > By establishing one consistent venue for three consecutive years, RE+ will offer both attendees and exhibitors the opportunity to become familiar with the venue and surrounding hotels, streamlining logistics and enhancing the overall attendee experience. (会場移転の発表、2024年11月12日、バージニア州アレクサンドリア) 複数年で米国市場に入るつもりの日本企業にとっては、この意味は実利です。**2026年、2027年、2028年は同じ建物です**。ブース什器の設計、貨物の搬入ルート、ホテルの選定を一度決めれば、3年間そのまま使えます。 ### 展示フロアが開く日は、会期より短い可能性があります 2027年の展示フロア日程は、2026年8月23日時点で未発表です。ただし2026年大会は会期が11月16日(月)から19日(木)で、**展示フロアが開くのは17日(火)から19日(木)の3日間**でした。教育プログラムが月曜から始まり、展示は火曜からという構成です。2027年も同じ構成であれば展示は11月16日(火)から18日(木)になりますが、これは推定であり、公式発表を待って確定させてください。 ### 規模の推移 | 大会 | 会期 | 都市・会場 | 来場者 | 出展社 | | --- | --- | --- | --- | --- | | RE+ 25 | 2025年9月8〜11日 | ラスベガス(Venetian Expo、Caesars Forum、Caesars Palace) | 37,000人 | 1,325社 | | RE+ 24 | 2024年9月10〜12日 | アナハイム | 40,000人超 | 1,300社超 | | RE+ 23 | 2023年9月11〜14日 | ラスベガス | 40,000人 | 1,350社超 | | RE+ 22 | 2022年 | アナハイム | 27,000人超 | 800社 | (主催者のArchivesページおよびRE+ 25 Post Show Report) **2025年に来場者が減り、出展社は増えました**。減った年と増えた年が同じ年です。政策支援が削られた年に、来る人は減ったのに出す会社は増えた。この組み合わせが、この展示会を評価するうえで最も重要な事実です。日経BP総研クリーンテックラボの金子憲治氏は、会場からこう報じています。 > 1325社が出展し、会期中約3万7000人以上の来場者を集めた。来場者は、昨年の約4万人をやや下回ったものの、出展社は昨年の約1300社を上回り、再エネビジネスが引き続き、活況であることを印象づけた。 (日経BP総研 クリーンテックラボ、2025年10月9日) ## 誰が主催しているのか 主催は商業展示会運営会社ではありません。**米国の業界団体2つが所有し、自前の興行会社で運営しています**。この構造が、料金体系にも会場の空気にも表れます。 **SEIA**(Solar Energy Industries Association、太陽エネルギー産業協会)は1974年1月24日設立、本部はワシントンD.C.です。501(c)(6)の非営利団体、つまりロビイング団体であって慈善団体ではありません。2025年時点で1,200社以上の会員企業を持ち、アリゾナのAriSEIAからニューヨークのNYSEIAまで19の州支部を持ちます。部材サプライヤーに効いてくる州レベルの調達要件は、この州支部で形づくられます。会長兼CEOは**ミネソタ州知事を務めた共和党のTim Pawlenty氏**です。共和党政権が再エネの優遇措置を削るなかで、業界の代弁者に共和党の元知事を置いているという事実は、この業界の政治的な立ち位置をそのまま示しています。 **SEPA**(Smart Electric Power Alliance)は電力会社側を向いた非営利団体です。会長兼CEOはSheri Givens氏で、2025年大会の開会挨拶に立ちました。もともとはSolar Electric Power Associationという名称で、2004年にSEIAとイベントを統合したのがこの展示会の始まりです。 興行会社は**RE+ Events**(Solar Energy Trade Shows, LLCの事業名)、本社はバージニア州アレクサンドリアです。社長兼CEOはStephen Miner氏。旗艦のRE+以外に、米国の州・地域単位のイベントと海外の新興市場向けイベントを運営しています。 ### 会員になると出展料が下がります 主催者は収益の使い道を明記しています。 > All proceeds from the event go right back into the industry. What does this mean? It means registering for RE+ funds the year-round research and education provided by the two associations as well as SEIA's advocacy efforts. (re-plus.com、SEIA & SEPAページ) ここから実務上の結論が1つ出ます。**会員資格が割引のレバーです**。SEPA会員とSEIA Premium会員は、参加登録の会員価格と、ブース料率の引き下げ(2026年大会で1平方フィートあたり52ドルから42ドルまで)の両方を受けられます。複数年にわたって米国市場に入る計画なら、SEIA Premium会員費はブース代の差額だけで回収できる可能性があります。しかも19の州支部へのアクセスが別途付いてきます。**出展を決める前に、会費と割引額を並べて比較してください**。 ## 誰が来て、誰が出展しているのか 来場者の質は、この展示会の最大の売り物です。2025年大会の主催者調査では、**来場者の41%がC-suiteまたはVP**、さらに28%がシニアディレクターまたはディレクターでした。主催者は82%が「buying power」を持つとしています。 この41%は実数でも確認できます。主催者サイトの数値カウンターには**15,170人**(C-Suite Executives & VPs)という値が埋め込まれており、37,000人に対してちょうど41.0%です。**約1万5,000人の役員クラスが会場にいます**。エンジニアがエンジニアに会いに行く日本の展示会とは、ブースの前に立つ人の決裁権が違います。 | 職務 | 割合 | | --- | --- | | 経営 | 21% | | 事業開発 | 16% | | 営業 | 12% | | エンジニアリング | 12% | | プログラム・プロジェクト管理 | 7% | | 財務 | 6% | | 施工業者 | 4% | | サプライチェーン・物流 | 4% | | マーケティング・広報 | 3% | | 運用保守 | 3% | **エンジニアリングは12%、サプライチェーンは4%しかいません**。これは商業の展示会であって、技術の展示会ではありません。技術的な深さはRE+ Tech & Innovation Forumに集約されており、そちらは別のパス区分です。エンジニアだけを日本から送ると、会う相手を間違えます。 | 業種 | 割合 | | --- | --- | | EPC | 20% | | メーカー | 13% | | コンサルタント | 9% | | 施工 | 9% | | 開発事業者 | 9% | | IPP(独立系発電事業者) | 7% | | ディストリビューター | 6% | | 金融機関 | 5% | | ソフトウェア | 3% | | 電力会社 | 3% | 部材サプライヤーにとって、この表は購買の連鎖図です。**EPCの20%、開発事業者の9%、IPPの7%を合計すると36%になります**。これがプロジェクト向けに機器を仕様決定し調達する層です。ディストリビューターの6%は、米国の販売チャネルをゼロから作らずに施工業者層へ届く経路です。一方で電力会社は3%しかいません。SEPAが電力会社を向いた団体であることを踏まえても、**この会場は開発事業者とEPCの場であり、電力会社の調達イベントではありません**。 地理は米国83%、海外17%、115カ国以上です。米国内はカリフォルニア25%、テキサス12%で、この2州だけで3分の1を超えます。海外17%の内訳は中国41%、カナダ12%、インド6%、韓国5%、メキシコ4%、トルコ4%、ドイツ3%、英国2%、マリ2%、スペイン1%。**日本は上位10カ国に入っていません**。 なお英語版WikipediaのRE+の項目は「China, Japan, and Germany」といった主要な太陽光市場から多数が来場すると記述していますが、2025年の主催者報告の上位10カ国に日本の名前はありません。 ### 日本の住所で出展している企業は1社です 2026年大会の出展社ディレクトリ(re26.mapyourshow.com、国別フィルタ)を2026年8月23日に照会した結果です。これは2026年11月の大会に向けて登録済みの企業数なので、絶対数は今後増えます。読むべきは比率です。 | 登録国 | 出展社数(2026年8月23日時点) | | --- | --- | | 米国 | 789社 | | 中国 | 198社 | | カナダ | 29社 | | インド | 25社 | | ドイツ | 24社 | | トルコ | 20社 | | 韓国 | 13社 | | 台湾 | 4社 | | イタリア | 4社 | | スペイン | 3社 | | **日本** | **1社** | その1社はGreen Battery Inc.、**日本の系統用蓄電池の開発事業者**です。部材サプライヤーではありません。同社のディレクトリ掲載文は自らを「a Japanese developer of grid-scale battery energy storage systems (BESS)」と説明し、用地取得、系統連系、許認可からEPC、売却、引き渡しまでを自社で一貫して手がけ、日本の8電力エリアで350件超の高圧・特別高圧案件のパイプラインを持つとしています。日本の開発事業者が、米国で出展しているという構図です。 ただしこの数え方には注意が必要です。**カウントの基準はディレクトリ登録上の住所**なので、日本の親会社が米国法人として出展している場合は米国にカウントされます。社名で同じディレクトリを検索したところ、次の各社が非日本法人として登録されていました。 - **TMEIC Corporation Americas**(東芝と三菱電機の産業システム合弁、事業用PVインバーター) - **Mitsubishi Electric Power Products, Inc.** - **Sumitomo Electric** - **Yaskawa Solectria Solar** - **Nidec Conversion** - **GS Yuasa Energy Solutions, Inc.** - **EKO Instruments USA Inc.**(掲載文は「Over 90 years of Japanese reliability & precision in solar energy sensors」とし、東京のISO 17025認定試験校正ラボに言及) **日本発の実質的な出展は8社前後です**。それでも韓国の1桁下、中国の2桁下です。パナソニック、シャープ、京セラ、村田製作所、マクセル、横河電機、フジクラ、古河電工、積水化学、東レ、日東電工は、2026年8月23日時点の2026年大会ディレクトリに該当する登録がありませんでした。 **この7社のリストを、もう一度よく見てください**。TMEIC、Yaskawa Solectria、Nidec Conversion、Mitsubishi Electric Power Productsは、すべてパワーエレクトロニクスです。日本のパワー変換技術はRE+にすでに存在していますが、いずれも米国の住所、米国のサービス組織、米国向けブランドを持つ長年の現地法人として入っています。中堅サプライヤーが会場で暗黙に比較される相手はこの水準であり、初出展の企業が説明を求められる差もここです。米国の系統機器の買い手は、国内に保証と保守の窓口があることを前提に話します。 ## ナショナルパビリオンに日本は入っているのか 入っていません。2025年大会のInternational Showcaseには6カ国のナショナルパビリオンが並びましたが、日本は不参加でした。主催者自身の大会後リリースの記述です。 > This year's International Showcase featured Denmark as the Spotlight Country, alongside pavilions for Germany, Canada, Austria, Türkiye, and South Korea. (RE+ 25大会後リリース、2025年9月23日) デンマーク、ドイツ、カナダ、オーストリア、トルコ、韓国。日本はありません。同じ区画では国際市場の投資機会を扱うGlobal Markets Stageが運営され、主催者は「drew strong crowds」と報告しています。 Spotlight Countryの枠は年ごとに国が交代し、**その国の貿易振興機関が共催に入る形**になっています。ここが、日本の不在が偶然ではなく選択である理由です。 | 大会 | Spotlight Country | 共催・支援 | | --- | --- | --- | | RE+ 26 | イタリア | Italian Trade Agency(イタリア貿易振興会) | | RE+ 25 | デンマーク | Danish Energy Export。3日間の出展と国際交流レセプション | | RE+ 24 | ドイツ | ドイツ商工会議所、EUPD Research、Fraunhofer ISE、Germany Trade & Invest、ISC、VDMA。25社超が出展、うち十数社がパビリオン内 | | RE+ 23 | カナダ | 30社超が出展、2024年は35社超 | **Italian Trade Agencyはイタリアのジェトロです**。ドイツはGermany Trade & Investという国の貿易投資振興機関を、Fraunhofer ISEとVDMAとともに送り込んでいます。デンマークはDanish Energy Exportです。どれもジェトロやJPEAの構造的な対応物であり、どの国も自国の中堅企業のためにこの枠を取ってきました。 **デンマークは2027年大会をすでに押さえています**。Danish Energy Exportが「The Pavilion - Powered by Denmark」として参加企業を募集しており、パビリオンの設営、運営調整、共用サービスを一括で引き受け、ターンキーブースかポスターブースを選べる形にしています。参加表明済みの7社はDEIF A/S、Duelco A/S、Elpress A/S、Gexpro Services、Ramboll、Roxtec Danmark ApS、Terma A/Sです。人口約600万人の国が、名前の付いた企業リストとともに2027年の共同スタンドを確保しているという意味です。 同社が募集ページで掲げている市場の読み筋は、そのまま日本の部材メーカーが売りたい領域と重なります。 > At the same time, growing system complexity is increasing demand for advanced engineering, power electronics, and digital optimization solutions. (Danish Energy Export、RE+ 2027パビリオン募集ページ) 韓国は団体レベルでも入っています。韓国太陽光産業協会(KOPIA)が2026年大会の出展社ディレクトリに登録されており、これは韓国住所の13社とは別枠です。 **日本には、パビリオンも、ジェトロの出展枠も、業界団体の共同ブースも見つかりませんでした**。過去の大会についても、日本語の視察団の記録は確認できていません。主催者のSpotlight Countryページには「Contact International Sales」という問い合わせ導線があり、この枠は公募されています。2027年に行く日本企業は、単独でスペースを買い、単独で立つことになります。 ## 会場では実際に何が起きるのか 2025年大会は360のカンファレンスセッション、RE+ Techプログラム、8つの展示フロア内シアターで構成されました。2026年大会の構成は、2027年の形を推し量る最良の材料です。 | 形式 | 内容 | | --- | --- | | Monday Deep Dives | 月曜午前の長尺セッション。Full Conference限定。2026年の題目は電力価格の負担、データセンター、蓄電、AI | | 6つの教育トラック | 展示ホールとは別の場所で開催 | | Main Stage | 業界横断のテーマ | | RE+ Tech & Innovation Forum | 2日間、次世代の太陽光・蓄電技術を技術的に扱う | | Show Floor Theaters、Power Voices | 展示フロア上。Expo Hallパスで参加可能 | | Energy Exchanges | テーマ別のネットワーキング | | International Pavilion、Start-up Pavilion | Expo Hallパスで入場可能 | **Monday Deep Divesの題目にデータセンターとAIが並んでいる点**が、この2年の変化です。電力需要の増加が、補助金とは無関係な需要の源としてプログラムの一番上に来ました。 主催者が2025年大会でMain Stageの目玉として挙げた2セッションは、「Federal Policy Update: Tax Incentives, Trade, Tariffs, and Other Goings-On in Washington」と「BESSt Foot Forward: Building up Battery Energy Storage Systems in the U.S.」でした。**関税・税額控除の解説と、米国の蓄電池システム構築**です。主催者は政策の反転をなかったことにしていません。 ### 会場の通貨は「どこで作ったか」になりました 2025年大会の会場で最も目立った表示は、製品性能ではありませんでした。 > そんななか、今年の展示会場で特徴的だったのは、展示ブースに「Made In USA(メイド・イン・USA=米国製)」を掲げ、各製品にも、このラベルを付けた企業が目立ったことだ。 (日経BP総研 クリーンテックラボ、2025年10月9日) Silfab Solarは展示パネルに「US SOLAR CELL & PANEL MANUFACTURING」と表示し、同記者にこう語っています。 > 「セル(発電素子)と太陽光パネルを米国内で設計・製造しており、それらは我々、北米資本で運営されている。弊社は米国のエネルギーの未来に投資している」 2017年にカリフォルニアで創業したSEG Solarは、自社が「純粋な米国企業で、かつ米国内で太陽光パネルを生産している」ことをブースで強調していました。 英語圏の製品紹介でも同じです。pv magazine USAの開幕日レポートによれば、テキサス州サンアントニオのMission Solarは435Wモジュールの訴求点として変換効率22.8%と30年出力保証に加えて「**6.2% domestic content**」を挙げ、米国の調達要件を満たしAD/CVD関税の対象外であることを製品仕様として説明しました。Bila SolarはOrigami Solarの米国製スチールフレームと米国製セルを組み合わせ、その理由をこう述べています。 > The combination gives customers higher domestic content, improving eligibility for tax credit incentives and import restrictions. Fluenceは、米国製のセル、モジュール、熱管理、制御、筐体を使った国内調達比率対応の蓄電システムの初出荷をこの会場で発表しました。 **国内調達比率は、いまやデータシートの1行です**。この質問に答えられない供給者は、製品の質にかかわらず会場で商談を落とします。日本から行くなら、「貴社の製品は米国のどの規則で、どう扱われるのか」への回答を英語で用意してから搭乗してください。 ### 実際に出展した日本企業の記録は1本だけです 2024年大会に出展したGBP株式会社が、PR TIMESに出展報告を出しています。近年の大会で見つかった、日本企業による唯一の一次記録です。 > 2024年9月10〜12日に、GBPはアメリカ・カリフォルニア州アナハイムで開催されたRE+に出展しました。200社以上のお客様にお会いすることができ、GBPの製品・サービスをご紹介しました。日本企業の出展は非常に少なかったものの、展示会公式サイトから調べてわざわざお越しいただいたお客様が多数いらっしゃいました。 (GBP株式会社、2024年10月4日) 短い段落に、実務的な事実が3つ入っています。**1大会で200社超との商談**という、主催者ではなく出展者側から出た歩留まりの数字。「日本企業の出展は非常に少なかった」という、ディレクトリの集計と独立に一致する現場の証言。そして**公式ディレクトリがブースへの集客経路になった**という点です。出展社ディレクトリの掲載締切(2026年大会は9月15日)は事務手続きの締切ではなく、リード獲得の締切です。 同社が商談から掴んだ米国市場の実態も、部材サプライヤーにとって読む価値があります。 > お客様との対話から分かったことの一つに、北米では太陽光パネルが壊れた際に、そのまま放置するか、取り外すだけの対応が取られているケースが多いという現状があります。発電量を維持しようと新しいパネルを調達しようとしても、5年、10年前、さらにはそれ以上前のパネルは、すでに同じものを入手できないことがほとんどです。 老朽化した米国の既設設備に、交換部品の入手経路がないという問題です。これは中堅の日本企業が実際に取りに行ける形の需要で、しかもこの展示会のブースでの会話から見つかっています。 ### 会場外での商談会は禁止されています 参加規約には明示的なsuitcasing(無断営業)禁止条項があり、出展社が公式の開催時間中に競合・重複するイベントを主催または参加することも禁じられています。違反すると返金なしでブースが取り消されます。日本の展示会で慣例になっている会場近隣のホテルでの個別商談会は、この展示会では設計に入れられません。 なお、より安価な露出経路が1つあります。**セッションの公募**です。教育プログラムはEducation Committeeが管理し、主催者はセッション案(concepts)を公募しています。技術的に語る内容がある企業にとっては、大きなブースを買うより通りのよい道です。 ## 米国の政策で何が消え、何が残ったのか **ここは曖昧にできません**。RE+は米国のエネルギー市場のうち、優遇措置に露出している側に立っています。正確な答えは、需要の半分が削られ、もう半分は補助金と無関係な理由で伸びている、という形をしています。 ### 実際に変わったこと 出典はSEIAとWood Mackenzieの『US Solar Market Insight』2026年第2四半期版(2026年6月10日公表)です。 - **住宅用の税額控除(Section 25D)は2025年末で失効しました**。2026年第1四半期の住宅用の数字は、失効前に駆け込みで着工された分が繰り越された結果であり、その四半期の実力ではありません。 - **One Big Beautiful Bill Act(OBBBA)がProhibited Foreign Entity(PFE)規定を導入しました**。財務省とIRSは2026年2月に部分的なガイダンスを出しましたが、SEIAは完全なガイダンスの公表は翌年になる可能性があるとしており、7月4日のセーフハーバー期限のほうが先に来ます。 - **FEOC(懸念される外国事業体)要件**により、製造セグメントはSEIAの表現で「gripped by uncertainty」の状態にあります。中国と資本関係を持つメーカーの多くが、米国資本のもとでの再編を強いられました。 - **通商措置が積み上がっています**。商務省はインド、インドネシア、ラオス産のセルとモジュールに高率の相殺関税・反ダンピング関税の仮決定を出しました。すでに関税対象だったマレーシア、タイ、ベトナムと合わせると、これらの国からの輸入が**前年の米国のセル輸入の78%を占めていました**。ポリシリコンと派生製品に対するSection 232措置も2026年夏に見込まれていました。 ### 数字で見ると、どれだけ減ったのか | セグメント(2026年第1四半期) | 導入量 | 前年同期比 | 前期比 | | --- | --- | --- | --- | | 米国の太陽光合計 | 7.8GWdc | 27%減 | 42%減 | | 事業用(Utility-scale) | 5.9GWdc | 34%減 | 45%減 | | 住宅用 | 1,179MWdc | 6%増 | 15%減 | | 商業用 | 523MWdc | 4%減 | 25%減 | | コミュニティソーラー | 247MWdc | 4%減 | 67%減 | (SEIA and Wood Mackenzie, US Solar Market Insight Q2 2026) **前期比だけを引用しないでください**。SEIAはこの第1四半期の数字が「典型的な季節性を反映している」と注記しており、前期比の落ち込みには季節要因が含まれます。判断に使うべきは前年同期比の27%減、事業用の34%減です。住宅用の6%増は前述の駆け込み分の繰り越しなので、伸びとして読むと誤ります。 ### 減っていないもの 同じレポートに、正反対の事実が並んでいます。 - **太陽光と蓄電池を合わせて、2026年第1四半期に米国で新設された発電設備の91%を占めました。太陽光単独で60%です**。優遇措置の状況が何であれ、これ以外に規模で建っているものがありません。 - **パイプラインはすでに確保済みです**。200GWdc超の太陽光容量がセーフハーバー済みで、Wood Mackenzieは事業用のセーフハーバー済みパイプラインを**216〜240GWdc**と見積もっています。その大半はFEOC要件の適用前、2025年末までに確定しました。同社はこれが「supports strong utility-scale buildout through 2030」だとしています。 - **5年見通しはほとんど動きませんでした**。SEIAの2026〜2031年の見通しは**1.4%の上方修正**で、修正の中心は事業用です。電力会社の資源計画における太陽光の調達増が理由です。5年平均で**年約43GW**の導入が続きます。 - ここから導かれる正直な読み方はこうです。**米国の太陽光の設備量は今後5年で倍増しますが、年間の新規導入量は横ばいです**。前回の倍増には3年しかかかりませんでした。累積は伸び、年間の受注は伸びません。 - **制約は財政から物理に移りました**。SEIAが挙げる足かせは、系統連系の待ち行列、許認可のボトルネック、そして「lengthy equipment timelines」、つまり機器のリードタイムです。 - **需要側の押し上げ要因は、補助金とは無関係のところから来ています**。主催者が2026年大会のMonday Deep Divesに選んだ4つの題目は、電力価格の負担、データセンター、蓄電、AIでした。データセンターとAIが業界最上位の議題に上がったということは、電力需要の増加そのものが、税制がどう転んでも消えない需要の源として扱われているという意味です。 この2つの半分を混ぜないでください。**税額控除に紐づいた需要は縮み、電力需要の増加と蓄電の併設に紐づいた需要は縮んでいません**。事業用太陽光の新規発注だけを見て展示会全体を判断すると、蓄電と系統機器で起きていることを取りこぼします。 ### 風力との差が、被害の範囲を教えてくれます 政策の打撃がセグメント特有のものであることを示す最も明確な証拠は、同じ会場の風力と太陽光の差でした。 > すでに大きな影響を受けたのが洋上風力で、前政権下で認められた海域のリース権が撤回されたことで、プロジェクトが止まっている。実際、「RE+」でも風力関係の出展は少なくなっている。 > > 一方で太陽光については、出展社も例年並みで、太陽光関連のエリアの来場者は活況だった。トランプ政権による逆風の影響はほとんど感じられないとの声が多かった。 (日経BP総研 クリーンテックラボ、2025年10月9日) **洋上風力は止まり、太陽光は止まっていません**。展示会全体を1つの見通しで語ると、この差が消えます。 ### なぜこれが日本のサプライヤーにとって単純な悪材料ではないのか 同じSEIAレポートに、2つの事実が並んでいます。 1. 米国のモジュール生産は2025年の導入量の**約70%に達しました**。しかし米国のセル生産能力は**3GWしかありません**。SEIAは「domestic module manufacturers currently rely heavily on imported cells」と書いており、建設中のセル工場を足しても国内のモジュール工場をすべて賄うには足りない見込みです。 2. その輸入セルの78%を供給していた国々が、いま関税をかけられています。そして中国と資本関係を持つメーカーは、FEOCとPFEの規定によって米国資本のもとでの再編を迫られています。 **FEOC規定が名指しで対象にしているのは中国系の資本関係であり、日本企業はそこに含まれません**。BMS部材、パワーエレクトロニクス、ケーブル、コネクタ、架台、監視機器の日本のサプライヤーは、最大の競合が適格なサプライチェーンから外されていく側の反対側に立っています。**この論拠は、どの補助金が生き残るかに依存しません**。 ただし、ここで1つ誤解しやすい点を分けておく必要があります。**国内調達比率の加点が付くのは米国内で作られた部材であって、日本製であることではありません**。日本から輸出するモジュールや筐体に、この加点は付きません。日本企業に開いている道は2つです。1つはFEOC規定に抵触しない供給元として選ばれること。もう1つは米国内で作る、あるいは米国内で組み立てる企業に部材を供給し、その企業の国内調達比率を上げる側に回ることです。**後者のほうが、この2年の会場の空気には合っています**。 ## 参加・出展にいくらかかるのか **2027年の料率は、2026年8月23日時点で未発表です**。主催者の協賛ページには「Sponsorship information for RE+ 27 will be available soon」とあるだけです。以下は**2026年大会の公式料率**で、これが2027年を見積もる際の下限の想定になります。 ### ブース料率(2026年大会、主催者公式) > The RE+ 26 Exhibit Booth Base Rate is $52 per square foot. Discounted rates are available as low as $42 per square foot for RE+ Sponsors, SEIA Premium members, and SEPA members. (re-plus.com、出展ページ) | ブース | 面積 | 標準料率 | 会員料率 | | --- | --- | --- | --- | | 10フィート×10フィート(インライン最小) | 100平方フィート | 約5,200ドル | 約4,200ドル | | 20フィート×20フィート(アイランド最小) | 400平方フィート | 約20,800ドル | 約16,800ドル | **これはスペース代だけです**。以下はすべて上乗せになります。 - **床材は必須で、ブース代に含まれません**。開幕前の月曜午後2時までにスペースの90%以上を覆っていないブースには、総合施工業者がカーペットを敷き、出展社に請求します。 - **ブースは家具なしで引き渡されます**。契約しない限り何も入っていません。 - **Freemanが独占業者です**。荷役、吊り作業、電気工事、ブース内清掃は同社のみ。什器レンタル、カーペット、グラフィック、設営監督の公式推奨業者でもあります。 - **組合労務のルールが適用されます**。規約の原文はこうです。 > Full-time employees of the exhibiting company are allowed to set their own exhibits. Any labor services required beyond regular full-time employees of the exhibiting company must be provided by the union. 出展社の正社員は自社ブースを自分で設営できますが、それを超える作業は組合業者に発注しなければなりません。ブースへの手持ち搬入も出展社の正社員に限られ、台車などの機材を使った搬入は認められていません。 - **会場側の独占業者**は、通信がCox Business、ブース内ケータリングがSodexo Live!(外部からの持ち込み不可、締切後の発注は25%増)、ビジネスセンターがFedEx Officeです。 ### 安い入口としてのGTSE 同じ建物で同じ会期に開かれる併設展**GTSE**(Green Transportation Summit & Expo)は、料率表を公開しており、しかも**内装込みのターンキー**です。 | パッケージ | 価格 | 含まれるもの | | --- | --- | --- | | 10フィート×10フィート | 4,500ドル | スペース、カーペット、6フィートテーブル(リネン付き)、椅子2脚、Expo Hall専用パス2枚 | | 10フィート×20フィート | 8,500ドル | 上記の20フィート版、パス3枚 | | 10フィート×30フィート | 11,000ドル | 上記の30フィート版、パス4枚。車両・機材を持ち込む場合の設置費350ドルを含む | | カスタム(素地) | 1平方フィート45ドル | 自社設計・自社施工、Freemanのサービスキット、パスは面積比で配分 | 車両・機材の静態展示は、乗用車1,500ドル、中型トラック3,000ドル、大型トラック・トレーラー5,000ドルです。プレゼンティング協賛は40,000ドルです。 **正直に比較してください**。RE+本会場の10フィート四方は5,200ドルで、これはスペースのみ。必須のカーペット、家具、荷役、電気が別途かかります。同じ面積がGTSEでは4,500ドルで、カーペット、テーブル、椅子、バッジ2枚が付いてきます。**ただしGTSEはフリートとグリーン輸送の展示会です**。製品にモビリティか充電インフラの文脈がなければ成立しません。逆にその文脈があるなら、小予算での米国初出展としては桁が変わる選択肢で、しかも同じ建物、同じ会期です。 ### ブース設計の制約(日本で設計する前に) - インラインブースは奥半分の高さ上限10フィート(3.05m)、手前半分は4フィート(1.22m)。背面8フィート、側面3フィートのドレープが付きます。 - アイランドブースは400平方フィート超で四方が通路。ペニンシュラは400平方フィート以上、エンドキャップは200平方フィートです。 - 吊り看板は400平方フィート以上のペニンシュラ、スプリットアイランド、アイランドのみ。高さは18フィート超24フィート以下、吊り作業はFreemanの独占で、図面は主催者の承認が必要です。 - **床の耐荷重はメインホールで1平方フィートあたり450ポンド、搬入口で250ポンド、Central 3コンコースでは175ポンド**です。変圧器、キュービクル、コンテナ型BESSのモックアップを持ち込むなら、事前に確認してください。 - 400平方フィート以上のスペースにはブース図面の提出義務があります。 ### 締切のはしご、そして日本企業に効く2つ 2026年大会の締切表です。2027年は日付が動きますが、間隔の形は同じです。 | 締切 | 2026年大会の日付 | | --- | --- | | 出展スペース代金の最終支払い | 2026年5月1日 | | ブース図面提出(400平方フィート以上) | 2026年8月14日 | | 参加登録の早期料金終了 | 2026年9月10日 | | 出展社ディレクトリ掲載(MapYourShow) | 2026年9月15日 | | ケータリング・通信の早期割引 | 2026年10月6日 | | 指定外業者(EAC)の届出 | 2026年10月12日 | | Freeman事前倉庫の受付期間 | 2026年10月13日〜11月5日 | | 公式ホテルの最安料金締切 | 2026年10月14日 | | Freeman事前料金(什器、カーペット、労務、電気、吊り) | 2026年10月15日 | | リードリトリーバル事前料金 | 2026年10月16日 | | Freemanの会場受け入れ開始 | 2026年11月12日 | このうち2つが、日本からの出展に直接効きます。 **1つ目は支払いです**。出展スペース代は開催の約6か月前、5月上旬に全額が必要です。それ以降の申し込みは100%前払いになります。予算年度の切り方によっては、前年度中に決裁を通す必要があります。 **2つ目は輸送です**。Freemanの事前倉庫の受付は搬入日の約11日前に閉まります。**日本からの海上輸送のリードタイムは、この窓に間に合いません**。11月中旬の展示に間に合わせるには、貨物は9月前半に日本を出港している必要があります。つまり実務上は、ブース契約の翌月から梱包の準備に入る計算です。 ### 参加登録 パス区分は4つです。**Full Conference**は月曜のDeep Dives、6つの教育トラック、Main Stage、RE+ Tech & Innovation Forum、ラウンジ、Energy Exchanges、展示ホール、Welcome ReceptionとBlock Partyへの先行入場を含みます。**Expo Hall**は火曜からの展示ホールのみですが、展示フロア内シアター、International PavilionとSpotlight Country、Start-up Pavilion、Power Voicesが含まれます。**RE+ Tech & Innovation Forum**はExpo Hallの内容に技術フォーラム2日間とレセプションを加えたものです。**GTSEバンドル**は併設展を追加します。 **価格表は公開されていません**。公式の登録ページには規約と返金条件しか載っておらず、料金はStreamPointの登録フローの中にあります。SEPA会員とSEIA Premium会員には会員価格があり、会員資格は締切日時点で確認されます。返金は登録から21日以内かつ2026年10月1日より前の申請に限られ、50ドルの手数料が差し引かれます。10月2日以降は一切返金されません。区分のダウングレードは不可、同一社内での参加者変更は可能です。 ## 日本からどう行くのか **成田からラスベガスへの直行便があります**。成田国際空港(NRT)からハリー・リード国際空港(LAS)をAmerican Airlinesが運航しており、距離は8,898km、西行きが約10時間15分、東行きが約12時間25分です。**羽田発の直行便はありません**ので、羽田を使う場合は乗り継ぎか成田への移動が必要です。日本の旅行代理店の視察プランの多くは東京・大阪・名古屋発の乗継便を前提に組まれているので、直行便の存在を前提に自社で組むと日程を1日短縮できる可能性があります。 会場のLas Vegas Convention Centerは、**ラスベガス・ストリップの1ブロック東**にあります。公式のホテルリストは、徒歩圏(Courtyard、Embassy Suites、Las Vegas Marriott、Renaissance、Residence Inn、SpringHill Suites、Hilton Grand Vacations Paradise、Westgate)、モノレール沿線(Harrah's、Linq、MGM Grand、Sahara)、Vegas Loop接続(本部ホテルのResorts World HiltonとConrad、ほかEncore、Westgate)、公式シャトル(Caesars Palace、Treasure Island、Hilton Grand Vacations Club on the Strip)に分類されています。 会場の規模も見積もりに入れてください。Las Vegas Convention Centerの展示面積は約230,000m²(約250万平方フィート)で、世界最大級です。2026年大会で販売された展示面積は「500,000 nsf超」なので、**この展示会が使うのは建物の一部にすぎません**。それでもホール間の移動距離は長く、1日で全ホールを回る前提の商談スケジュールは組めません。 ### F1と同じ週になりました RE+は、Formula 1ラスベガスGPと同じ11月の枠に移りました。レースはストリップ沿いの市街地コースで開催されます。 2026年大会では、主催者はこの重なりを利用しています。**Full Conferenceパスの有料購入者の先着500人に、11月19日(木)のF1 West Harmon Zoneグランドスタンド券を無償提供**すると告知しました。2026年大会の最終日です。 2027年大会(11月15〜18日)については、レース週末は展示会の直後に来ます。**2027年のレース日程は確定情報が取れていません**。Formula 1の公式チケットページは2026年8月23日時点でウェイティングリストの案内のみを表示していました。いずれにせよ、**ラスベガスのホテル単価はレースウィークの相場で見積もり、公式ホテルブロックを早く押さえてください**。2026年大会の最安料金締切は開催の約1か月前でした。 入国にはESTAが必要です。**申請料は1人あたり40.27ドル**です。日本語の旅行情報サイトの多くは旧料金の表記のまま更新されていないので、人数分を積算するときは現行額で計算してください。 **11月のラスベガスで効いてくる小さな事実** 9月開催だったころのラスベガスの暑さは、もうありません。11月の平年値は日最高気温19.5℃、日最低気温8.5℃です(1991〜2020年、ハリー・リード国際空港)。日中は乾燥した過ごしやすい気候ですが、**夜は東京の11月より冷えます**。会場と屋外を往復する動線が入るので、上に1枚羽織れるものが要ります。乾燥も日本の比ではないため、水分は意識して取ってください。そして会場はストリップから1ブロック東です。徒歩圏のホテルとシャトル便のホテルでは、朝の移動時間が毎日30分単位で変わります。 ## 日本語で出回っている情報の、どこが間違っているか 日本語でこの展示会を検索すると、旅行代理店の視察モデルプラン、中国系ベンダーの日本語プレスリリース、そして通訳会社の営業ページが上位に並びます。**そのうちの複数が、実際に行動に影響する誤りを含んでいます**。 - **ラスベガスの通訳サービス業者**は、2026年大会について「40,000+ 来場者数」と表示し、「会場には主要な日本企業が出展し、日本語を話すバイヤーが数多く来場します」として、パナソニック、シャープ、京セラ、GSユアサ、村田製作所、マクセルを出展企業として挙げています。**40,000人は2023年と2024年の数字**で、2025年の実績は37,000人です。そして2026年8月23日に出展社ディレクトリで照合したところ、**この6社のうち登録が確認できたのはGSユアサ(米国法人)だけ**でした。開催日程と会場の記載は正しいので、なおさら誤解を招きます。 - **英語の参加レポート**にも同じ種類の誤りがあります。ある太陽光設計会社は2025年大会を「more than 50,000 industry professionals」と紹介しました。主催者自身の大会後報告は37,000人です。 - **第三者の展示会リストサイト**には、2026年大会の会場をVenetian Convention & Expo CenterとCaesars Forumと記載しているものがあります。2026年から2028年の3大会はLas Vegas Convention Centerです。 - **Wikipedia**は、この展示会が中国、日本、ドイツといった主要市場から多数の来場者を集めると記述しています。2025年の主催者報告の海外上位10カ国に、日本の名前はありません。 **数字を引用するときは、大会後報告(Post Show Report)の実績値を使ってください**。開幕前の予測記事は前年の数字を未来形で書いており、2025年はそれが実際に外れました。 ## 日本企業にとって行く価値はあるか 判断は、**貴社が売っているものが、政策に露出した側か、需要に支えられた側か**で分かれます。同じ会場で、答えが正反対になります。 ### 行くべき企業 **第一に、蓄電システムの部材・BMS・セル周辺部品のサプライヤーです**。来場者の79%が蓄電池に関心を示しており、これは太陽電池モジュールの63%を上回ります。主催者がMain Stageの目玉に選んだ2セッションのうち1つは米国の蓄電池システム構築でした。事業用太陽光の新規発注が減った年に、蓄電の存在感は上がっています。 電池セルや材料そのものを売る企業であれば、10月デトロイトの[The Battery Show North America](/conf/2026/battery-show-north-america)のほうが買い手が近く、日系38社以上がすでに出展しています。 **第二に、パワーエレクトロニクスとインバーター部品のメーカーです**。インバーターへの関心は55%。デンマークが2027年のパビリオン募集で掲げている売り込み文句も、まさに「advanced engineering, power electronics, and digital optimization」です。TMEIC、Yaskawa Solectria、Nidec Conversion、三菱電機の米国法人がすでにこの席に座っているという事実は、需要がある証拠であると同時に、比較される水準でもあります。 **第三に、ケーブル、コネクタ、端子、架台、センサー、監視機器のメーカーです**。架台・取付金具への関心は41%、マイクログリッド技術は40%です。英弘精機の米国法人が「Over 90 years of Japanese reliability & precision」という一文で日射計を売っている前例は、この分野の訴求の型として参考になります。 **第四に、交換部品とリパワリングを事業にできる企業です**。GBP株式会社がブースの会話から見つけた、廃番パネルの置き換えという米国の未解決の問題があります。既設設備は老朽化し、5年前、10年前のパネルは同型では手に入らず、寸法が変わったため既存架台に合わず、出力が上がったためインバーターまで交換が必要になる。この連鎖のどこかに製品を持っている企業には、明確な入口があります。 ### 待つべき企業 **モジュール製造の補助金を前提にしている企業**は、2027年は見送ってください。国内調達比率の加点は米国内で作られた部材に付くもので、日本から輸出する製品には付きません。米国内での製造か組立の計画がない段階では、この会場での競争条件が整いません。 **住宅用市場だけを見ている企業**も同様です。Section 25Dは2025年末で失効しました。2026年第1四半期の住宅用の前年同期比6%増は、失効前の駆け込み分の繰り越しです。 配電網や変電所に納める機器が主力であれば、そもそも売り場が違います。3月アトランタの[DTECH](/conf/2027/dtech)が18,000人規模で、買い手の42%が電力会社です。 **米国側に販売・保守・保証の受け皿がない企業**は、先に受け皿の設計を済ませてください。米国の系統機器の買い手は、国内にサービス窓口があることを前提に話します。TMEICも安川も三菱電機も、米国法人として、米国の住所とサービス組織を持って出展しています。これが暗黙の比較対象です。 **風力周辺の企業**には、この展示会は勧められません。前政権下で認められた洋上風力の海域リース権が撤回され、プロジェクトが止まっており、会場の風力関連の出展も減っています。それでも陸上風力の稼働設備に部品や保守を売る用途であれば、5月アナハイムの[CLEANPOWER](/conf/2027/cleanpower)のほうが該当します。 **名刺の枚数で成果を測る企業**にも合いません。37,000人のうち83%は米国内からで、来場者の関心は蓄電と国内調達比率に集中しています。 ### 冷静に見ておくべき点が4つあります **1つ目は、2027年の料率が未発表であることです**。2026年大会の1平方フィートあたり52ドル(会員42ドル)を下限の想定として置き、2027年のプロスペクタスが出た時点で必ず差分を確認してください。 **2つ目は、日本の同業がいないことの両面性です**。日本の住所で登録している出展社は1社という状況は、競合の空白であると同時に、**共同出展の受け皿もパビリオンも通訳の共有もないという意味**でもあります。イタリア、ドイツ、デンマーク、カナダは、それぞれの国の貿易振興機関がこの枠を順番に取ってきました。日本には該当する動きが見つかりません。主催者のSpotlight Countryページには問い合わせ導線があるので、単独出展を決める前に、ジェトロやJPEAに枠取りの可能性を確認する価値はあります。 **3つ目は、時間軸です**。スペース代は開催の約6か月前に全額、海上輸送は9月前半に出港。2027年11月の展示に出るということは、実質的に2027年前半には社内の決裁が終わっている必要があります。 **4つ目は、会場の性格です**。エンジニアリング職は来場者の12%、サプライチェーンは4%です。ここは商談の場であり、技術検証の場ではありません。技術の深い議論を求めるならRE+ Tech & Innovation Forumの別パスが要ります。**送る人の職種を間違えると、費用を払って会う相手を外します**。 ### 行くと決めた場合の順序 1. **出展社ディレクトリの掲載を締切内に済ませる**。2026年大会は9月15日でした。GBPの200社超の商談は、ここから来た来場者が含まれています。事務手続きではなく、集客の設計です。 2. **セッションの公募に出す**。Education Committeeが管理する公募枠があり、大きなブースを買うより安く、技術的な内容を持つ企業には通りやすい経路です。 3. **SEIA PremiumまたはSEPAの会費と、ブース料率の差額を比較する**。1平方フィートあたり10ドルの差は、400平方フィートで4,000ドルです。 4. **国内調達比率とFEOC規定への回答を英語で用意する**。会場で最初に聞かれるのは性能ではありません。 貴社の製品構成と米国側の体制で行く価値があるかどうかの判断は、下記からご相談ください。 ## よくあるご質問 ### RE+ 2027はいつ・どこで開催されますか? 2027年11月15日(月)から18日(木)の4日間、米ネバダ州ラスベガスのLas Vegas Convention Centerで開催されます。2025年までは9月開催で会場もVenetian Expoでしたが、2026年大会から11月開催、会場はLas Vegas Convention Centerに変わりました。9月開催と書いてある資料はすべて古いものです。 ### RE+とは何の展示会ですか? 北米最大の太陽光・蓄電の業界展示会です。2025年大会は1,325社が出展し、37,000人が来場しました。2021年まではSolar Power International(SPI)という名称で、2022年にRE+へ改称しています。主催は米国の業界団体SEIAとSEPAです。2022年以前の資料はSPIの名前で探してください。 ### 出展料はいくらですか? 2027年分は未発表です。2026年大会の公式料率は1平方フィートあたり52ドル、協賛社とSEIA Premium会員、SEPA会員は42ドルまで下がります。10フィート四方の最小ブースで約5,200ドル、会員価格で約4,200ドルです。これはスペース代のみで、カーペットと家具は別途必須です。 ### 日本企業は出展していますか? ほとんどしていません。2026年大会の出展社ディレクトリで日本の住所を登録している企業は、2026年8月23日時点で1社だけです。中国は198社、韓国は13社です。ほかにTMEIC、三菱電機、住友電工、安川、ニデック、GSユアサ、英弘精機が米国法人として出展しています。 ### 米国の補助金縮小で、行く意味は減りましたか? 事業用太陽光の新規発注は減り、蓄電と系統機器の需要は残りました。2026年第1四半期の米国の太陽光導入量は7.8GWdcで前年同期比27%減です。一方で太陽光と蓄電池は同四半期の新規発電設備の91%を占めました。セグメントによって答えが正反対になります。 ### ジャパンパビリオンはありますか? ありません。2025年大会にはデンマーク、ドイツ、カナダ、オーストリア、トルコ、韓国の6カ国がナショナルパビリオンを出しましたが、日本は含まれていません。2027年大会にはデンマークがすでに7社で参加を決めています。日本企業は単独でスペースを買って単独で立つことになります。 ### 出展費用の補助を受けられる制度はありますか? 日本側の公的な共同出展枠がない以上、個社で申請する助成に頼ることになります。都内中小企業であれば東京都中小企業振興公社の展示会出展助成事業が海外展示会にも使え、助成限度額150万円、助成対象経費の3分の2以内です。RE+はスペース代とは別に床材、什器、組合労務が必ず上乗せされる展示会なので、助成は総額の一部を戻す制度だと考えてください。航空券とラスベガスの宿泊費は、そもそも対象経費に入りません。