# International Battery Seminar & Exhibit 2027完全ガイド:日本企業のための参加・出展判断 URL:https://www.withexpa.ai/conf/2027/international-battery-seminar-exhibit 開催:International Battery Seminar & Exhibit(オーランド(フロリダ州)) 最終更新:2026-08-23 International Battery Seminar & Exhibit 2027は、2027年3月15日〜18日にフロリダ州オーランドで開かれる、世界で最も歴史の長い電池業界の年次カンファレンスです。結論から申し上げます。**これは展示会ではなく学会に近い会議で、ブースは付属物です**。セル設計者、材料研究者、国立研究所の研究員が主役の場で、参加者1,800人・出展150社という規模は、デトロイトのThe Battery Show North America(来場16,000人・出展1,300社)の約9分の1です。電池材料や分析装置を扱い、Apple、トヨタ、日産、GM、Argonne国立研究所の技術者に名前を憶えてもらいたい企業には、これ以上効率の良い場所はありません。逆に、代理店探しや商談件数を目的とする部品メーカーには向きません。この記事では、主催者公開の2026年参加者リスト1,539名分を1行ずつ数えた日本勢の実数と、2025年出展要項の全価格表を出典付きで並べ、どちらの企業が行くべきかをはっきり分けます。 - 会期(2027年): 3/15〜18 - 参加者(主催者公称): 1,800人以上 - スポンサー・出展社: 150社以上 - 出展の最低額(2025年実績): $10,500 ## International Battery Seminarとは何のカンファレンスか 1983年創設、**世界で最も歴史の長い電池業界の年次イベント**です。主催者自身が「longest-running annual battery industry event in the world」と名乗り、1983年の第1回から2026年の第43回まで、一度も途切れずに続いています。米国では通称「Florida Battery Conference」と呼ばれ、ハッシュタグも#FloridaBattery、主催者の内部資料のファイル名もFBCです。日本代理店は「国際バッテリーセミナー・展示会」と訳しており、2026年が第43回でしたので、2027年は第44回にあたります。 創設者はDr. Shep Wolsky。第二次世界大戦の海軍で電子技術者を務め、1952年にボストン大学で化学の博士号を取得し、トランジスタとその最初の商用応用であるトランジスタ補聴器の開発に10年を費やした人物です。その後**Duracellの研究開発担当副社長を15年**務め、リチウム金属、リチウム二酸化硫黄、リチウム塩化チオニルの各電池の実用化に関わりました。主催者の説明によれば、ソニーのリチウムイオン電池導入を支援し、リチウムイオン電池の輸送について米国政府の最初の認可を取得したのも同氏です。 そして日本の読者に最も関係の深い一文が、主催者の公式説明にあります。 > ソニーは1991年に初めてリチウムイオン技術を発表する場としてInternational Battery Seminarを選び、この偉業はその後、世界を変えることになりました。 これは日本代理店による公式説明の和訳です。ただし、**査読論文はこの話を1年ずらして記録しています**。Martin Winter、Brian Barnett、Kang Xuの3氏による総説「Before Li Ion Batteries」(『Chemical Reviews』2018年、118巻23号、11433–11456頁)は、ソニーの公表を**1990年2月14日**とし、同社の長浦氏が新型電池を説明した場を、フロリダ州**ディアフィールドビーチ**で開かれたセミナーだと記しています。同論文が挙げる出典は「Third International Rechargeable Battery Seminar, Deerfield Beach, FL, March 5–7, 1990」です。1991年はリチウムイオン電池が**商品として発売された**年であって、この会議で技術が開示された年ではありません。 会場名にも注意が必要です。当時この会議はFlorida Educational Seminars社が運営し、「International Seminar on Lithium Battery Technology and Applications」などの名前でディアフィールドビーチで開かれていました。その後フォートローダーデールに移り、2015年にCambridge EnerTechへ引き継がれてオーランドに落ち着いています。 そして決定的なのは、**主催者自身の沿革ページが、この件を「1990 - 1991」の項に置いていることです**。同ページの記載は「The introduction and announcement of Li ion batteries by Sony」だけで、1991年とは書いていません。マーケティング文と沿革ページが食い違っており、学術文献と一致しているのは沿革ページのほうです。 つまり「ソニーがこの会議でリチウムイオン電池を世に出した」という筋そのものは第三者の学術文献に裏付けがあり、**トップページが使っている1991年という年だけが、裏の取れない数字です**。この会議の権威を語るときに必ず引かれる話ですので、引用される際は年にご注意ください。 もう一つ添えておきます。その総説の共著者Brian Barnett氏は、現在Nyobolt社のCTOとして**この会議の2026年の講演者リストに名前があります**。リチウムイオン電池前史を書いた本人が、同じ会議の壇上にいます。この分野の狭さと、この会議の位置づけが、その一点によく表れています。 会議の構造は毎年ほぼ同じで、2027年もそうです。 | 曜日 | 内容 | | --- | --- | | 月曜(3月15日) | チュートリアル(有料・別料金)、Battery Raw Materials & Recyclingシンポジウム | | 火曜〜木曜(3月16日〜18日) | 4ストリーム並行の本会議、展示、Battery Venture, Innovation & Partnering | 4つのストリームは、R&D(次世代電池化学、リチウムイオン電池化学)、製造(高性能電池製造、グローバル電池製造生産)、エンジニアリング(電池安全性・エンジニアリング)、アプリケーション(車載、大規模蓄電、民生機器、防衛)です。2027年は**AIWorld: DataCentersと併催**されます。系統用蓄電とデータセンター電源が同じ買い手の話題になった、という主催者の判断です。 規模については、はじめに数字の出どころを整理させてください。ここが本記事で最も重要な部分です。 | 出典 | 主催者の記載 | | --- | --- | | 2018年の出展社向け資料 | 参加者850人以上、スポンサー・出展社90社以上 | | 2025年の出展要項 | 電池技術者2,000人以上 | | 2026年アーカイブページ | 電池技術者2,000人以上 | | **2027年の現行ページ** | **電池技術者1,800人以上** | | **出展案内ページ(現行)** | **有資格デリゲート1,000人以上** | **主催者は2027年に向けて、自らの公称値を2,000人から1,800人へ下げています**。同じページには「電池とEVの状況が前例のない変化と不確実性の時期に入るなか」という一文があり、下方修正はこの認識と整合します。増える一方の展示会公称値ばかり見てきた目には、むしろ誠実な数字に見えます。 さらに重要なのが最終行です。**出展を検討している企業に対して、主催者は「1,000人以上」と説明しています**。来場者向けのトップページでは1,800人、出展社向けのページでは1,000人。$10,500以上を払う側に提示されている数字のほうが小さい、という点は、出展の費用対効果を見積もるうえで押さえておいてください。本記事は、出展判断には1,000人のほうを使うことをおすすめします。 ただし、これらはすべて主催者の見込み値であり、第三者監査を経た実績値は見つかりませんでした。オンライン参加パスも販売されているため、公称値に仮想参加者が含まれるかどうかも明示されていません。 唯一の積み上げ可能な根拠が、主催者が公開している**2026年参加者リスト**です。氏名は伏せ、会社名と役職だけを並べたもので、**1,539行ありました**(2026年8月23日に取得して1行ずつ計数)。主催者自身が「Partial(一部)」と明記していますので、これは下限です。1,539から2,000のあいだのどこかに実数がある、と読むのが妥当です。 ## 2027年はいつ・どこで開催されるのか 2027年3月15日(月)〜18日(木)、フロリダ州オーランドの**Rosen Shingle Creek**で開催されます。住所は9939 Universal Blvd, Orlando, FL 32819です。 この会場選びが、そのままイベントの性格を表しています。コンベンションセンターではなく**リゾートホテルです**。1,501室、イベントスペース524,000平方フィート(約48,700平方メートル)、2006年9月開業、Rosen Hotels & Resortsの所有です。主催者が公開している会場図によれば、登録デスク、講演会場、展示ホールがすべて一つの建物にまとまり、その両側にRoyal PacificとSapphire Fallsの客室棟が付いています。通勤ゼロで、朝から晩まで同じ屋根の下にいる構造です。**展示ホールがホールではなくボールルームである理由も、ここにあります**。 ![青空の下に建つ、淡いピンクの外壁とアーチ窓が並ぶ地中海風の大型リゾートホテル。中央に八角形の塔屋があり、手前は芝生と生垣](https://www.withexpa.ai/conf/2027/international-battery-seminar-exhibit/rosen-shingle-creek.jpg) 宿泊は同じホテルで、団体料金は1泊$280(シングル・ダブル同額)、締切は2027年2月15日です。5日前を切ってのキャンセルには1泊分と税が課されます。なお主催者は、**第三者のホテル予約代行業者とは一切契約していないと明記しています**。「参加者リストを持っている」という営業メールと、宿泊手配を装った電話は、この会議で既知の問題です。公式ルートは主催者の予約ページのみ、公式の展示施工業者もMaxum Expo Services 1社だけです。 日本からの渡航は、率直に申し上げて楽ではありません。 | 項目 | 内容 | | --- | --- | | 直行便 | **日本からオーランドへの定期直行便はありません** | | 現実的な経路 | ダラス・フォートワース(American、JALコードシェア)、シカゴ・オヘア(ANA、United、JAL、American)、アトランタ(Delta)、デトロイト(Delta)、ワシントン・ダレス(ANA、United)で乗り継ぎ | | 所要時間 | ドア・ツー・ドアで18〜22時間 | | 空港から | オーランド国際空港(MCO)から車で約10分(ホテル公式サイト) | | 気候 | 3月の最高気温は月初75°F(24°C)から月末80°F(27°C)、最低56°F(13°C)〜61°F(16°C)。降水量2.6〜3.0インチ、雨天確率24〜26% | **「オーランド直行便」の見出しに注意してください** 2026年初頭、ZIPAIRが成田・オーランド間で史上初の直行旅客便を運航しました。2026年2月23日、2月28日、3月5日、3月10日の4往復で、グレーター・オーランド航空局、ディズニー、フロリダ州商務省、SelectFloridaとの共同企画です(オーランド国際空港プレスリリース、2025年10月28日)。ただしこれは**チャーター便であって定期便ではなく**、2026年3月中に終了しています。運航日が本会議とほぼ同じ3月の窓に重なっているため、2027年3月の渡航を調べる日本の担当者が「フロリダ初のアジア直行便」という古い見出しに行き当たる可能性があります。定期便は存在しません。乗り継ぎ前提で予算と日程を組んでください。 3月のオーランドは、東京の3月よりはるかに暖かく、ハリケーンシーズンからも外れています。10月開催のオーランド出張と違って天候リスクを織り込む必要がなく、この時期は米国出張として当たりの部類です。会場にはArnold Palmer Design Company設計のゴルフコースと4つの温水プールが併設されています。 ## 誰が主催しているのか 主催は**Cambridge EnerTech**(CET)、マサチューセッツ州ニーダムに本拠を置くCambridge Innovation Institute(CII)の一部門です。当社データベースには主催者名がCambridge Innovation Instituteと記録されていますが、出展要項、担当者のメールアドレス(@cambridgeenertech.com)、SNSアカウント(@CEnertech)はすべてCambridge EnerTech名義です。 CIIは**展示会主催会社ではなく、カンファレンス出版社に近い事業体です**。ライフサイエンス分野では姉妹部門のCambridge Healthtech Instituteが同じ形式のイベントを運営しています。この出自は、商品設計にそのまま表れています。 - 収益の柱は参加費と、登壇枠を同梱したスポンサーシップです。$16,500の「Corporate Sponsor」は、明確に「30分の講演枠に10x10フィートのブースが付いたもの」として売られています。 - 展示スペースは単体で売られていません。ブースだけを買う方法が価格表に存在しません。 - 電池分野では姉妹会議として、リチウム電池材料・化学会議、電池安全性サミットを同じモデルで運営しています。 創設者Shep Wolskyの経歴、つまりDuracellで15年間セル開発を率いた電気化学者、という出自を思い出してください。**電池化学者が始めた電池化学者の会議で、43年経ってもそのままです**。基調講演の顔ぶれを見れば連続性は一目でわかります。 日本企業にとって実務上いちばん重要な事実を、ここで申し上げます。**この会議には日本語の窓口があります**。株式会社グローバルインフォメーション(GII)が日本代理店としてgiievent.jp上に専用ページを運営しており、アジェンダ、講演者、スポンサー、参加者リストまで含めた公式サイトの完全な日本語ミラーになっています。2026年版は2026年3月9日まで更新が続いていました。同社が掲げる条件は、前払い不要・日本円決済・手数料無料です。韓国語、繁体字中国語、簡体字中国語のミラーも同じ基盤で運営されています。 米国の技術系カンファレンスで、ここまで整った日本語の入口があるものは多くありません。当社が調べた[SMTA International 2027](/conf/2027/smta-international)には日本支部も日本語窓口も存在せず、英語でミネソタの本部と直接やり取りする以外に道がありませんでした。この会議はその点が明確に楽です。 なお、日本のIT系ニュースサイトに載っている「第43回 国際バッテリーセミナー・展示会 2026」の記事は、いずれもGIIのプレスリリースの配信であって取材記事ではありません。数字を引用する際は元の出典に当たってください。 ## どんな企業が参加・出展しているのか **主催者公開の2026年参加者リスト1,539名分のうち、日本企業を親会社とする社名は23社71名、全体の約4.6%でした**(2026年8月23日取得、社名で計数)。内訳を出します。 | 企業(リスト上の表記) | 人数 | | --- | --- | | トヨタ(Toyota、Toyota Central R&D Labs、Toyota Motor N America×3、Toyota Research Institute of N America×2) | 7 | | パナソニック(Connect N America、Panasonic Corp、Panasonic Energy Co Ltd、Panasonic Energy of N America×2、Panasonic R&D Co of America) | 6 | | 日産(Nissan Motor Co、Nissan N America×2、Nissan Tech Ctr N America×3) | 6 | | 日立(Hitachi Energy、Hitachi High Tech×3、Hitachi High Technologies America×2) | 6 | | 日本ゼオン(Zeon Chemicals LP) | 5 | | 日本電子(JEOL USA) | 4 | | 兼松(Kanematsu Corp、Kanematsu USA×3) | 4 | | マクセル(Maxell Corp of America) | 4 | | ホンダ(Honda Innovations、Honda North America、Honda Research Institute USA) | 3 | | ニコン(Nikon Metrology) | 3 | | 日本製鉄ケミカル&マテリアル | 3 | | 住友電気工業 | 3 | | GSユアサ(GS Yuasa Intl Ltd) | 2 | | カワタ(Kawata USA) | 2 | | 積水化学(Sekisui Specialty Chemicals America) | 2 | | 島津製作所(Shimadzu Co Ltd、Shimadzu Scientific Instruments) | 2 | | スギノマシン(Sugino Corp) | 2 | | 東レ(Toray Intl America、Toray Plastics America) | 2 | | 三菱自動車(Mitsubishi Motors R&D of America) | 1 | | ソニー(Sony Corp) | 1 | | SUBARU(Subaru R&D) | 1 | | TDKラムダ(TDK Lambda Americas) | 1 | | Samsung SDI Japan | 1 | このうち**10社16名が、米国子会社ではなく日本法人の名義でリストに載っています**。パナソニックエナジーとパナソニック本体、GSユアサ、日産自動車、ソニー、島津製作所、住友電気工業、豊田中央研究所、兼松、日本製鉄ケミカル&マテリアル、Samsung SDI Japanです。米国拠点から歩いて来たのではなく、日本から飛んでいます。「うちのような会社が本当に行っているのか」という問いに対する、いちばん確度の高い答えがこの16名です。 参加者の中身も見ておきます。**Appleだけで24名**、全員が電池関連の職名です。Battery Product Design Engineer、Battery Safety Engineer、Battery Data Scientist、Sr Dir Battery Technology、そしてBSAM(Battery System Algorithms & Modeling)部門のFEAマネージャー。マーケティング担当は1人もいません。Argonne国立研究所が7名、ほかにNREL、Oak Ridge、PNNL、MIT、シカゴ大学、CSIRO。買い手側にはAmazon、AWS、Microsoft、Google、Meta、AMD、Intel、Dell、Garmin、Milwaukee Tool、John Deere、Caterpillar、Medtronic。防衛・航空宇宙にはBoeing、Airbus、Lockheed Martin、Northrop Grumman、SpaceX、Blue Origin、NASA Johnson、FAA。 **この会議の客層を一言でいえば、材料を仕様に落とすセル設計者と、その人たちが論文を読んでいる国立研究所・大学の研究者です**。購買数量を握るバイヤーや流通業者が中心ではありません。 出展側の日本勢は、性格が変わります。2025年の出展要項に印刷された2024年のスポンサー・出展社リスト約225社のうち、日本企業を親会社とする社名は次の11社でした。 | 企業 | 分野 | | --- | --- | | AMADA WELD TECH | 接合・溶接 | | Fuji Shoko America | 電池関連資材 | | Hioki USA | 計測器 | | Hitachi High Tech | 分析・電子顕微鏡 | | JEOL USA | 電子顕微鏡 | | Kanematsu USA | 商社 | | Kawata USA | 粉体処理装置 | | Maxell Corp of America | 電池 | | Nikon Metrology | 検査・計測 | | Sugino Corp | 加工装置 | | ULVAC Technologies | 真空・成膜装置 | 約225社中11社、約5%です。**11社すべてが米国子会社または米国販社の名義で、日本本社名義の出展は1社もありません**。分野は分析装置と製造装置に強く偏っており、セルメーカーはマクセル1社、商社は兼松1社だけです。日本の産業が強い「電池を作るための装置と材料」の領域が、そのままこの会議の関心領域と重なっています。 登壇側も見ておきます。2026年のプログラムに名前のあった日本関連の話者です。 - **Masato Fujikawa**氏(パナソニックエナジー エナジー技術開発センター所長)が基調講演「Panasonic Energy: Driving Battery Technology Innovation for Sustainable Growth」 - **Genyo Kaneko**氏(Maxell Corporation of America、Energy Products OEM Battery Group Chief Engineer) - **Simran Kumari**氏(日産、Materials Informatics) - **Bharat Gattu**氏(Nissan Tech Center North America) - **Prashant Pawan Gargh**氏(Panasonic Corp.、Quality Assurance) - **Rana Mohtadi**氏(Toyota Research Institute of North America) 読み取れる法則ははっきりしています。**日本企業がこの壇上に上がる経路は研究開発組織であり、多くは米国の研究拠点で、持って行くのは技術的な成果です**。パナソニックエナジーだけが基調講演の枠を取っていますが、その枠に立ったのも営業役員ではなくエナジー技術開発センターの所長でした。 ### マクセルの選択、そして兼松KGKの選択 日本企業がこの会議をどう使っているかは、自社で日本語の告知を出している2社を見るのが最も確実です。 **マクセルは、この会議に繰り返し登壇しています**。2022年の第39回、2025年の第42回、2026年の第43回。2022年3月11日のプレスリリースでは、新事業統括本部 電池イノベーション部 部長の山田將之氏が「アルジロダイト型固体電解質を用いた小型全固体電池」について話すことを告知しています。そして同じリリースに、判断材料としてこれ以上ないほど明快な一文が添えられています。 > ※両展示会への出展はなくセミナー登壇のみです。 東京ビッグサイトの国際二次電池展とオーランドのこの会議、**どちらにもブースは出さず、登壇だけを選んだ**と書いてあります。日本企業のなかで最も継続的にこの会議に関わっている会社が、明示的にブースを捨てて壇上を取っています。本記事がこのあと申し上げる推奨の、いちばん強い裏付けです。2025年にも同社は「全固体電池の作動上限温度を150℃に引き上げる技術開発に成功」の演題で登壇しています。 **兼松KGKは、逆にブース側を選んだ数少ない日本企業です**。2023年9月7日の自社告知で、2024年3月13日〜15日、当時の会場だったLoews Royal Pacific Resortへの出展を発表しています。2026年にはブース921でBest of Show賞に「AE-Series Micro-porous Structuring System」を出品しました。装置メーカーの米国販売網を持つ商社系という立ち位置と、フロアを選ぶ判断は整合しています。 登壇のマクセル、出展の兼松KGK。**日本企業の実例は、事実上この2社しかありません**。そのどちらも、自社の立場に合わせて片方だけを選んでいます。 ひとつ重要な訂正を添えます。当社データベースには2027年の基調講演者として6名(Jeff Dahn、George Cintra、Tim DeBastos、Masato Fujikawa、Shirley Meng、Christina Lampe-Onnerud)が登録されていますが、**この6名は主催者サイトで「2026 Plenary Keynotes」として掲載されている2026年の顔ぶれです**。2027年の講演者募集は締切9月14日でまだ受付中で、2027年の基調講演者は1人も発表されていません。当社データベースの日付付けは誤りで、修正が必要です。 **JETROのジャパンパビリオンも、自治体の共同出展枠も、視察団も確認できませんでした**。JETROの見本市データベース(J-messe)にはThe Battery Show North Americaが2024年・2025年とも登録されていますが、この会議の登録はありません。会議型でフロアが小さい以上、パビリオンを置く場所がない、というのが素直な説明です。 そしてもう一点、渡航を検討される前に知っておいていただきたいことがあります。**この会議は、日本の業界メディアにほぼ存在しません**。日経クロステック、EE Times Japan、MONOist、Response.jp、スマートジャパン、JETROのビジネス短信、いずれにも記事が見つかりませんでした。電気化学会や電池技術委員会の報告ページにもありません。日本語で読めるページの大半は、参加登録の代理店、その代理店のプレスリリースを転載したIT系ニュース、そして視察ツアーを売る旅行会社です。 日本語の一次記録が皆無というわけではありません。ただし、見つかったのは3種類だけです。 1つ目は、**研究者個人の報告書**です。UCLA化学科Kaner研究室に在籍していた勝山湧斗氏が、船井情報科学振興財団の奨学生報告書(第7回、2023年1〜6月)に、この会議で発表したことを書き残しています。 > 3 月には、2つの大きな電池の国際学会(テキサス州(オースティン)で行われた International Battery Association 2023 と、フロリダ州(オーランド)で行われた International Battery Seminar and Exhibit 2023)にて発表しました。 2つ目は、**日本企業自身による登壇・出展の告知**です。マクセルと兼松KGKの2社だけが、日本語で自社の参加を公表しています(次の項で詳しく扱います)。 3つ目は、**海外記事の翻訳**です。「ソルトワールド」がBattery Power OnlineやC&ENの現地取材記事を和訳して掲載しており、Shirley Meng氏の発表内容などが日本語で読めます。同サイトはこの会議を「Florida Battery」と略しており、米国側の通称がそのまま使われています。 いずれも、日本企業が「行ってどうだったか」を書いた参加レポートや出展レポートではありません。23社71名が現地におり、パナソニックエナジーが基調講演に立っているにもかかわらず、そうです。**社内で前例を探しても出てこないのは、貴社の調査不足ではありません**。 ## 会場では実際に何が起きるのか 月曜はチュートリアルとシンポジウムの日、火曜から木曜が本会議です。2026年のチュートリアルは12本あり、テーマは正極活物質、中国xEV電池産業の分析、電池材料開発の経済性、セル劣化の仮想解析、重要鉱物とサプライチェーンの地政学、シリコン系負極、リチウムイオンセル設計と製造、輸送・保管・回収・リサイクルの規制動向、全固体電池、中国電池産業の技術革新など。**1本90分の座学で、内容は完全に技術者向けです**。 本会議の中心は基調講演です。2026年の顔ぶれで説明します。 | 講演者 | 所属 | 演題 | | --- | --- | --- | | Jeff Dahn | ダルハウジー大学 教授、NSERC/Tesla Canada Industrial Research Chair | LFP Cells Are Boring, Why Should I Care? | | George Cintra | General Motors、Battery R&D ディレクター | Delivering Advanced Battery Technologies for EV Range and Value | | Tim DeBastos | LG Energy Solution、北米電池開発マネージングディレクター | Today's EV Reality and the Path Forward | | Masato Fujikawa | パナソニックエナジー、エナジー技術開発センター所長 | Panasonic Energy: Driving Battery Technology Innovation for Sustainable Growth | | Shirley Meng | Argonne国立研究所 ESRA ディレクター、シカゴ大学教授 | New Science Frontiers in Battery Technologies | | Christina Lampe-Onnerud | Cadenza Innovation 創業者兼CEO | Navigating the Global EV Growth in Harmony with Shifting US Policy | この中で最大の集客力を持つのがJeff Dahn氏です。主催者は同氏をh指数170という数字で宣伝しています。テスラと共同研究を行うセル寿命研究の第一人者で、その研究室の成果は世界中のセル設計者が読んでいます。主催者は2027年の案内でも、同氏とテスラが基調講演に立つ数少ないイベントである点を最初の売り文句に置いています。**Dahn氏が壇上に立つ会議である、という事実そのものが、技術者コミュニティからの評価を示しています**。 展示は本会議に付属します。2026年で150社以上、ボールルームに10x10フィートと8x10フィートのブースが並ぶ形式で、コンベンションセンターの通路を歩き回る展示会とは体験がまったく違います。**フロア面積も出展ブース数も、主催者は公表していません**。当社が確認した公開資料に展示ホールの図面はなく、公開されている会場図はホテル全体の配置図でした。規模の手がかりになるのは、業界誌Battery Power Onlineが掲載した2026年のBest of Show出品リストです。そこに載るブース番号は216、303、415、528、807、921、1020、1031などで、**1031番まで到達しています**。番号は連番ではありませんので、これは出展社数ではなく、ホールの区画の広がりを示す目安としてお読みください。 フロアで何が起きるかは、出展社自身の記録がいちばん正確です。電池試験用恒温槽メーカーのAssociated Environmental Systems(AES)は2023年の出展記を公開しており、そこから3つ分かります。1つ目、**この展示にはBest of Show賞があります**。出展製品を参加者が投票で選ぶ仕組みで、同社はファイナリストに選ばれました。2つ目、同社はブースを出すと同時に、応用技術者のBob Laudisi氏が「Increasing Success & Safety: Applying Lean Methodologies to Battery Testing」を発表しています。**ブースと登壇はセットで使うもの**、というのがこの会議の作法です。3つ目、同社が持ち帰ったものについて、営業担当副社長のAaron Robinson氏はこう書いています。 > Throughout productive conversations with industry leaders, we consistently get inspired with new ideas to make battery testing safer and more efficient. 受注でもリード件数でもなく、**製品開発のヒント**です。この会議に出展した企業が自社ブログで真っ先に挙げる成果がそれである、という点は、期待値を置くうえで重要です。 クラッド材メーカーのEngineered Materials Solutions(EMS)も2026年の参加記を公開しており、なぜ毎年来るのかをこう書いています。 > OEMs, cell manufacturers, materials scientists, national labs, pack integrators, and policy makers all show up at the same time and actually talk to each other. サプライチェーンの各層が同じ週に集まって実際に話す、という一点に価値を置いています。同社は2025年がブース112、2026年がブース312で、参加者数を「2,000人超」、講演者を「248名」と記録しています。主催者の1,800人という数字より大きく、出展案内の1,000人よりはるかに大きい数字です。**現地にいた出展社ですら、規模の見立ては割れます**。 もう一つ、この会議に固有のプログラムがBattery Venture, Innovation & Partneringトラックです。参加者リストにはSamsung Ventures、Energy Impact Partners、Anzu Partners、IFM Investorsといった投資家が並んでおり、資金調達側の会議が本会議の中に組み込まれています。2027年はさらにAIWorld: DataCentersが併催され、データセンター電源の買い手が同じホテルに集まります。 ## 参加・出展にいくらかかるのか まず率直に申し上げます。**本会議の参加費は、公開されていません**。 公式サイトで確認できるのはチュートリアル単体の料金表だけで、本会議の料金は登録カート(register.cambridgeinnovationinstitute.com)の中でJavaScriptによって表示されるため、外からは読めません。出展案内ページには価格が一切載っておらず、詳細パンフレットはリード獲得フォームの後ろにあります。米国の主要カンファレンスとしては珍しく不透明です。 公開されている唯一の価格表がこれです。 | チュートリアル単体(2026年料金) | 企業 | 大学・官公庁 | | --- | --- | --- | | 1本 | $799 | $399 | | 2本 | $899 | $499 | | 3本 | $999 | $599 | | 4本 | $1,099 | $699 | **注意点を一つ。この$399は大学・官公庁向けの、しかもチュートリアル1本だけの料金です**。本会議の参加権は含まれず、企業には適用されません。イベント紹介サイトの中には「$399から」と書いているものがありますが、企業が支払う最低額は$799で、それでも本会議のセッションには入れません。当社データベースにも同じ誤りが入っており、修正が必要です。 団体割引は、1名を正規料金で登録すると、同一組織の追加参加者が**20%引き**になります。 出展・スポンサーシップは、2025年の出展要項に全価格が印刷されています。 | 枠 | 価格 | 展示スペース | 本会議登録 | | --- | --- | --- | --- | | Signature Sponsor | $42,500 | 8x20フィート | 4名+ブース要員2名+講演者1名 | | Premier Sponsor | $30,000 | 8x10フィート | 3名+ブース要員2名+講演者1名 | | Corporate Sponsor(30分講演) | $16,500 | 10x10フィート | 2名+ブース要員2名+講演者1名 | | Corporate Sponsor(15分講演) | $13,500 | 10x10フィート | 2名+ブース要員2名+講演者1名 | | Corporate Sponsor(個別商談) | $18,000(スペースなし$14,000) | 10x10フィート | 3名 | | Corporate Sponsor(ブランディング) | $15,000(スペースなし$11,000) | 8x10フィート | 2名+ブース要員1名 | | Corporate Support | $10,500 | 10x10フィート | 2名+ブース要員1名 | **ブース単体の販売はありません**。出展要項の全文を検索しても「exhibit only」「tabletop」に相当する項目は存在せず、展示スペースはすべてスポンサーシップに同梱されています。したがって**物理的な出展の最低額は$10,500**です。比較のために当社の他ガイドの数字を並べますと、SMTA International 2026の10x10フィートは会員$3,600、フロア入場は無料でした。この会議は3倍近く高く、しかも安い入口がありません。 $18,000のCorporate Sponsor(個別商談)だけは性格が違います。主催者側が対象者8〜10名との個別面談を設定し、招待、フォローアップ、出欠管理まで代行し、当日は参加者のバッジにリマインダーカードを入れます。1,539名のリストに載る技術者のうち、狙った10名と確実に座って話せるなら、$18,000は展示会のブースより安い可能性があります。**この会議で最も費用対効果が高い枠は、おそらくブースではなくこれです**。 すべてのスポンサー枠に共通して付くのは、最終パンフレットとプロシーディングスへのロゴ掲載、イベントサイトへのリンク付きロゴ、50語の会社紹介、そして**会期前後の参加者リスト**です(第三者のメール発送業者経由で1回のみ使用可)。追加の本会議登録は最大5名まで割引価格で購入できます。 宿泊は前述のとおり団体料金で1泊$280、予約締切は2027年2月15日です。予約確定時に1泊分の室料と税がカードから引き落とされます。 価格に関する注意を最後に一つ。**上の表はすべて2025年の数字です**。2027年の出展要項は公開されていません。当社の過去の調査では、10年前のパンフレットの価格が業界データベースに残り続けている例が複数ありました。桁感の目安としてお使いいただき、実際の見積もりは2027年版の要項で取り直してください。窓口は出展要項に記載のSherry Johnson氏(社名A〜Q担当)とRod Eymael氏(R〜Z担当)です。 ## The Battery Show North Americaとどう使い分けるか 北米の電池関連イベントに1つだけ行くとしたら、判断基準は明確です。**技術的な評価が欲しいならオーランド、販路と商談件数が欲しいならデトロイトです**。 | 観点 | International Battery Seminar 2027 | The Battery Show North America 2026 | | --- | --- | --- | | 会期・場所 | 3月15日〜18日、オーランド(Rosen Shingle Creek) | 10月12日〜15日、デトロイト(Huntington Place) | | 主催 | Cambridge EnerTech(カンファレンス出版社) | Informa Markets(展示会主催会社) | | 公称参加者 | 1,800人以上 | 16,000人以上 | | 出展社 | 150社以上 | 1,300社以上 | | 講演者 | OEM講演65本+その他150名 | 250名以上 | | 会場の性格 | リゾートホテルのボールルーム | コンベンションセンター | | 出展の最低額 | $10,500(スポンサー枠に同梱) | 面積単価制(本稿では未調査) | | 日本語窓口 | あり(GIIが日本代理店) | JETROのJ-messeに登録あり | | 形式 | 会議が主、展示が従 | 展示が主、会議が従 | 覚えておくべき数字は2つです。**1,800対16,000、そして150対1,300**。参加者も出展社も約9分の1です。これは同じ商品の大小ではなく、別の商品です。 デトロイトに行けば、1,300のブースを歩き、名刺をスキャンし、代理店候補と会い、量産の商談ができます。オーランドに行っても、それはできません。ボールルームに150社が並ぶだけです。 その代わりオーランドには、デトロイトにないものがあります。Appleの電池設計者24名、Argonneの研究員7名、そしてJeff Dahn氏の基調講演を同じ部屋で聞いている1,500人です。ここで「あの材料を使っている会社」として名前を憶えられることの価値は、名刺の枚数では測れません。 したがって推奨する順序はこうです。北米市場に売り先を作る段階の企業は、まずデトロイト。北米のセル設計者に技術的に評価されたい企業は、オーランド。両方行く体力がある企業は、3月のオーランドで種をまき、10月のデトロイトで刈る、という半年サイクルが組めます。 ## 日本企業にとって行く価値はあるか 判断基準は1つです。**貴社が持ち帰りたいものが、受注件数なのか、技術的な信用なのか**。後者ならこの会議は北米で最良の選択肢の1つで、前者なら間違いなく外れます。 受注が目的なら行き先は明確です。10月デトロイトの[The Battery Show North America](/conf/2026/battery-show-north-america)で、こちらは日系38社以上がすでに出展しており、OEMの購買部門がフロアを歩きます。車両側の電動化技術を追うのであれば、6月の[IEEE ITEC](/conf/2027/ieee-transportation-electrification-conference-expo)が同じ学会型の場です。 **行くべき企業。** 第一に、電池材料・分析装置・製造装置のメーカーで、米国に技術営業の体制をすでに持っている企業です。根拠は数字にあります。2024年の出展11社は全社が米国子会社または米国販社名義で、分野は分析装置と製造装置に集中していました。日本電子、日立ハイテク、ニコン、日置電機、アルバック、アマダウエルドテック、スギノマシン。この顔ぶれが偶然そろうことはありません。**この会議の客層は、装置と材料を仕様に落とす立場の技術者だからです**。 第二に、技術発表を出せる企業です。この会議の本体は会議側にあります。パナソニックエナジーのエナジー技術開発センター所長が基調講演、マクセルのチーフエンジニア、日産の研究員2名、トヨタの米国研究所の主任研究員。いずれもブースではなくプログラムに名前が残りました。Apple、GM、LG、Argonne、MITの技術者が聴衆にいる場で名前を憶えてもらうコストとして、これより安い方法は思いつきません。 この判断を実際に下している日本企業がマクセルです。同社は2022年のプレスリリースで「※両展示会への出展はなくセミナー登壇のみです」と明記し、以後2025年、2026年と登壇を重ねています。**日本企業でこの会議に最も長く関わっている会社が、ブースを出さないと決めて登壇だけを続けている**。これ以上わかりやすい先行事例はありません。 講演者募集は毎年9月14日が優先締切で、**主催者は「講演者の大半は招待制」と明記しています**。まず提案を出し、断られたら翌年また出す、という前提でお考えください。 第三に、$18,000の個別商談枠を使い切れる企業です。主催者が対象者8〜10名との面談を設定し、招待から出欠管理まで代行します。狙う相手が明確で、その名前がAppleやトヨタやArgonneの技術者である企業にとって、これは展示会のブース10個分の価値があります。 **行かなくてよい企業。** まず、代理店探しや商談件数を目的とする部品メーカーです。1,800人の技術会議に、流通を担う人はほとんどいません。同じ予算をデトロイトのThe Battery Showに振れば、来場16,000人・出展1,300社の環境で同じ努力がはるかに効きます。**代理店は展示会で見つけるものであって、学会で見つけるものではありません**。 次に、安く様子を見たい企業です。この会議には無料のフロアパスがありません。それどころか本会議の参加費すら公開されていません。企業が公式サイトで買える最安の商品は$799のチュートリアル1本で、それでも本会議のセッションには入れません。**「まず一度見に行く」が最も難しい部類のイベントです**。下見をするなら、まずGIIに日本語で見積もりを取り、金額を見てから決めてください。 そして、規模を期待している企業です。参加者1,800人、出展150社、会場はホテルのボールルーム1つ分。しかも主催者は2027年に向けて公称値を2,000人から1,800人へ下げています。CESやThe Battery Showの感覚で現地に着くと、必ず落胆します。 **出展を決めた企業へ、実務的な注意を3つ。** 1つ目、価格表は2025年版しか公開されていません。2027年の見積もりは要項に記載の担当者から取り直してください。2つ目、参加登録は日本語で、日本円で、手数料なしで済みます。GIIの日本語ページから始めるほうが、米国のカートと格闘するより確実です。3つ目、「参加者リストを売る」というメールと、宿泊手配を装った電話は、主催者自身が繰り返し注意喚起している既知の詐欺です。公式の宿泊予約は主催者のページのみ、公式の展示施工業者はMaxum Expo Services 1社だけです。 この会議の性格を最もよく表しているのは、価格の設計です。**ブース単体は売っておらず、いちばん安い枠でも$10,500、そのすべてに本会議の参加権と登壇の機会が付いています**。主催者は展示を収益源ではなく会議の付属物として設計しており、だからこそフロアで受注を期待すると外れ、会議とその周辺で技術者に評価されることが目的なら当たります。貴社が3月のオーランドから持ち帰りたいものを先に決めてから、この4日間を組んでください。貴社の状況を踏まえた参加・出展の判断は、下記からご相談ください。 ## よくあるご質問 ### International Battery Seminar & Exhibit 2027はいつ・どこで開催されますか? 2027年3月15日〜18日、米国フロリダ州オーランドのRosen Shingle Creekで開催されます。会場はコンベンションセンターではなくリゾートホテルで、登録・講演会場・展示ホールがすべて同じ建物にあります。宿泊もこのホテルで、団体料金は1泊$280、締切は2027年2月15日です。 ### International Battery Seminarの参加費はいくらですか? 本会議の参加費は公開されていません。公式サイトで確認できるのはチュートリアル単体の料金だけで、1本$799(企業)、$399(大学・官公庁)です。本会議の料金は登録カート内でのみ表示されます。金額を知るには主催者に問い合わせるか、日本語で対応する日本代理店に確認してください。 ### 日本企業も参加していますか? しています。主催者公開の2026年参加者リスト1,539名分のうち、日本企業を親会社とする社名は23社71名でした。トヨタ7名、パナソニック6名、日産6名、日立6名、日本ゼオン5名などです。うち16名は日本法人名義で、日本から渡航しています。 ### The Battery Show North Americaとどちらに行くべきですか? 技術的な評価が目的ならInternational Battery Seminar、販路と商談件数が目的ならThe Battery Show North Americaです。前者は参加者1,800人・出展150社の会議型、後者はデトロイトで来場16,000人・出展1,300社の展示会型です。規模は約9分の1で、性格がまったく異なります。 ### ブース出展にいくらかかりますか? 2025年の出展要項では最低$10,500です。ブース単体の販売はなく、すべてスポンサーシップに同梱されています。$10,500のCorporate Supportで10x10フィートのブースと本会議登録2名分、最上位のSignature Sponsorは$42,500で8x20フィートと登壇枠が付きます。2027年の料金は未公表です。 ### 日本企業の出展・登壇の実例はありますか? マクセルと兼松KGKの2社が、日本語で自社の参加を公表しています。マクセルは2022年・2025年・2026年に登壇し、2022年のリリースで「出展はなくセミナー登壇のみ」と明記しました。兼松KGKは2024年に出展し、2026年はブース921でBest of Show賞に出品しています。 ### 視察団や出展費の補助はありますか? この会議向けの視察団は確認できていません。同じ電池分野では、ジェトロが2025年のThe Battery Show North Americaに12社16人の視察プログラムを組んだ実績がありますが、対象はデトロイトの展示会のほうです。出展費については、都内中小企業向けの東京都中小企業振興公社・展示会出展助成事業が海外展示会も対象で、助成限度額150万円、助成対象経費の3分の2以内です。航空券とホテル代は対象外です。 ### 日本語で申し込めますか? できます。株式会社グローバルインフォメーションが日本代理店として公式サイトの日本語版(giievent.jp)を運営し、前払い不要・日本円決済・手数料無料で参加登録を受け付けています。アジェンダ、講演者、スポンサー、参加者リストも日本語ページで確認できます。米国の展示会では珍しい体制です。