# SEMICON West 2026完全ガイド:日本企業が参加する価値はあるか URL:https://www.withexpa.ai/conf/2026/semicon-west 開催:SEMICON West(サンフランシスコ) 最終更新:2026-08-06 SEMICON West 2026は、2026年10月13日〜15日にサンフランシスコのMoscone Centerで開催される、業界団体SEMI主催の半導体サプライチェーン展示会です。最初に一点だけ訂正させてください。**2026年の会場はフェニックスではありません。** 2025年のフェニックス開催は一度きりで、恒久移転は2027年からです。結論から言えば、これから初めて行く日本企業には2027年3月のフェニックス開催を勧めます。米国に顧客を持つ企業、ベイエリアの設計会社やファブレス企業に用事がある企業、そして1971年から続くサンフランシスコ開催の最後の1回に意味を感じる企業は、2026年です。この記事では、パス6種類の実勢価格とその選び方、日本企業の出展実績、そして2026年と2027年のどちらを選ぶべきかまで、判断に必要な材料をすべて出します。 - 来場登録者(2025年実績): 3.5〜4万人 - 出展社数(2025年): 860社 - 日本からの出展(2024年): 約40社 - 参加パス(事前価格): $225〜 ## SEMICON Westとは何の展示会か SEMICON Westは、業界団体SEMIが主催する半導体の製造装置・材料・サプライチェーンの展示会です。第1回は1971年、サンマテオ郡フェアグラウンドで出展約80社、来場2,800人という規模でした。構想したのはFred KulickeとWilliam Hugleの2人で、SEMIの前身は会員55社から始まっています。 最も重要な特徴は、主催者が特定のベンダーではないことです。SEMIは会員企業4,000社超、業界の専門人材150万人をつなぐ業界団体で、本部はカリフォルニア州ミルピタスにあります。**そのため、出展社が前提とすべき「ホストの製品」が存在しません。** 東京エレクトロンが、直接の競合であるApplied Materials、Lam Research、KLAと同じPlatinumティアに並びます。ベンダー主催のカンファレンスでは起こらない光景です。 2026年のテーマは *Transform Tomorrow* です。SEMI AmericasのプレジデントであるJoe Stockunas氏は、開催予告でこう位置づけています。 > As the semiconductor industry reaches the $1 trillion milestone for annual revenue this year, SEMICON West 2026 will bring the global ecosystem together at a defining moment for our industry. 半導体産業が年間売上1兆ドルの節目に到達する年に、世界のエコシステムを一堂に集める、という趣旨です。 規模については、日本企業に対して正直に書いておく必要があります。**SEMICON WestはSEMICONファミリーで最大の展示会ではなく、日本で開かれるものより小さいです。** | 展示会 | 開催時期 | 出展社数(2024年) | | --- | --- | --- | | SEMICON Japan | 12月・東京ビッグサイト | 1,182社 | | SEMICON China | 3月・上海 | 1,030社 | | SEMICON Taiwan | 9月・台北 | 700社(2,450ブース) | | SEMICON West | 2026年は10月、2027年以降は春 | 646社 | この差をどう読むかについて、Semicon.TODAYの分析が的確です。 > 「出展の幅広さは装置・材料・後工程・周辺インフラまで含む裾野の広さとほぼ相関するため、"展示会規模=市場の近さ×供給網の密度"という関係式が成り立つ。」 つまり、展示会の規模は市場への近さと供給網の密度の積として読める、という指摘です。すでに12月の東京ビッグサイトに出展している日本企業が、規模を求めてサンフランシスコに行く理由はありません。行く理由は、米国の顧客、米国のファブ運営企業、そして米国の産業政策に一度に会えることであり、それは規模とは別の価値です。 ## 2026年はいつ・どこで開催されるのか(フェニックスではありません) 2026年10月13日(火)〜15日(木)、サンフランシスコのMoscone Centerです。2025年にフェニックスで開催されたため混同されやすいのですが、2026年はサンフランシスコに戻ります。SEMIは2026年7月30日の発表でこう明記しています。 > SEMICON West 2026 will be held October 13–15, 2026 at Moscone Center in San Francisco, California. Registration is open. ![サンフランシスコのモスコーニ・センター北館の入口と、ハワード通りをまたぐガラス張りの2本の連絡通路を高い位置から捉えた写真](https://www.withexpa.ai/conf/2026/semicon-west/moscone-north.jpg) 開催地の変遷は次のとおりです。 | 開催年 | 会期 | 都市 | 会場 | | --- | --- | --- | --- | | 2024 | 7月9日〜11日 | サンフランシスコ | Moscone Center | | 2025 | 10月7日〜9日 | フェニックス | Phoenix Convention Center | | **2026** | **10月13日〜15日** | **サンフランシスコ** | **Moscone Center** | | 2027 | 3月30日〜4月1日 | フェニックス | Phoenix Convention Center | | 2028 | 5月9日〜11日 | フェニックス | Phoenix Convention Center | | 2029 | 4月3日〜5日 | フェニックス | Phoenix Convention Center | 当初SEMIが2023年に発表していたのはサンフランシスコとフェニックスの交互開催でしたが、フェニックス初開催が想定を上回った結果、2026年7月30日にフェニックスの恒久開催が発表されました。SEMIが挙げる理由は気候でもアリゾナでもなく、開催時期の調整です。下半期はSEMICON India、SEMICON Taiwan、SEMICON Europa、SEMICON Japanで過密なため、春に移して余裕を作るという説明です。 日本の読者にとって、ここから導かれる結論が2つあります。**1つ目は、2026年が最後のサンフランシスコ開催になることです。** ベイエリアでの開催は1971年から続いてきました。2つ目は、2027年が2026年のわずか約5ヶ月半後に来ることです。10月開催から翌年3月開催へ飛ぶためで、2026年10月の予算が間に合わなかった企業は、1年待つのではなく2027年3月30日まで待つことになります。 日本からのアクセスは、2026年に限っては最も簡単な部類です。 | 項目 | 内容 | | --- | --- | | 直行便 | 羽田・成田〜サンフランシスコ(SFO)をANA、日本航空、ユナイテッド航空が運航。約9〜10時間 | | 空港から会場 | BARTでPowell Street駅まで約35分・$9〜10、駅から徒歩約10分 | | 10月の気候 | 日中18〜24°C、夜間13〜16°C。霧が引くため1年で最も晴れる時期です | **知っておくと役立つこと** Moscone CenterはNorthとSouthで502,000平方フィート超の連続展示スペースがあり、10フィート四方のブースなら2,300以上が入ります。Westが290,000平方フィート超、施設全体では790,000平方フィート超です。SEMICON Westはブース数にして約1,500なので、この建物を埋めません。混雑を心配する必要はなく、歩き回れる展示会だと考えてよい規模です。10月のサンフランシスコは1年で最も気候の良い月ですが、日中と夜間の寒暖差は大きく、会場内は空調が効いています。着脱できる重ね着が必要です。 ## 誰が主催しているのか 主催はSEMIです。企業ではなく業界団体で、半導体・エレクトロニクスの設計と製造のサプライチェーン全体にわたり、会員企業4,000社超と専門人材150万人をつないでいると自ら説明しています。活動範囲はロビイング、人材育成、サステナビリティ、サプライチェーン管理、そしてSEMI規格の策定です。 この構造が展示会の中身を決めています。SEMIは会期中に規格委員会、市場予測シンポジウム、人材育成プログラム、政策セッションを開きます。いずれも業界団体だから開く種類のプログラムで、ベンダー主催のカンファレンスには開催する理由がありません。 経営陣は2人です。SEMIのCEOであるAjit Manocha氏は、この展示会の目的をこう述べています。 > SEMICON is not just an exhibition; it's about creating the right content about the topics people are trying to understand and learn, so they can make better products and better services for their companies. 単なる展示会ではなく、参加者が理解したい論点について適切なコンテンツを作る場だと位置づけています。SEMICON Westに関する発表で名前が出るのは、SEMI AmericasのプレジデントであるJoe Stockunas氏です。 収益構造は業界団体そのもので、会費、出展料とスポンサー料、そして有料プログラムの3本です。参加費に会員価格が設定されているのは、登録フローに会員獲得の導線が埋め込まれているためです。会員は非会員より1人あたり$100〜$370安くなります。この差額は後の費用の節で具体的に検討します。 ## どんな企業が出展しているのか 2025年は860社が出展し、ブース数は1,500を超えました。前年比で出展社数が33%、ブース数が45%の増加です。装置メーカー、材料メーカー、計測・検査、サブシステム、ファブ建設、ソフトウェア、そして州や市の経済開発機関が並びます。 2026年の公式スポンサーは35社です。 | ティア | 企業 | | --- | --- | | Platinum(7社) | Applied Materials、ASM、Intel Foundry、KLA、Lam Research、NY CREATES、**東京エレクトロン** | | Gold(1社) | Edwards | | Silver(2社) | Exyte、**SCREEN** | | Event(25社) | ASML、**日立**、**Santec USA**、Advanced Energy、INFICON、MathWorks、Critical Manufacturing、Cargill、Gilbane、Gray、City of Peoria ほか | このリストは3つのことを教えてくれます。1つ目は、ASMLがPlatinumではなくEvent枠にいることです。業界で最も戦略的に重要な装置メーカーがこの位置にいるということは、ティアは重要度の序列ではなくマーケティング上の選択だという意味になります。2つ目は、Cargill(穀物商社)、Gilbane、Gray(いずれも建設会社)が並んでいることで、これはファブ建設ブームがスポンサーリストに現れた姿です。3つ目は、ニューヨーク州の研究コンソーシアムNY CREATESがPlatinumに、アリゾナ州ピオリア市がEvent枠にいることです。米国の州と市が、この展示会のフロアでファブ投資を奪い合っています。 **35社中4社が日本企業です。** 東京エレクトロン(Platinum)、SCREEN(Silver)、日立とSantec USA(Event)。東京エレクトロンは2024年、2025年もPlatinumでしたので、単発ではなく継続的なコミットメントです。 出展社としての日本企業は、2024年の実績で約645社中およそ40社、全体の6%強でした。確認できた社名を開催年ごとに挙げます。 | 開催年 | 確認できた日本企業 | | --- | --- | | 2026 | Samco(京都・CVD、ドライエッチング、ドライ洗浄装置)、Accretech(東京精密)、東京エレクトロン、SCREEN、日立、Santec USA | | 2025 | 東京エレクトロン(Platinum、North Hall 6145)、富士フイルム(ブース677)、ニコン(ブース6045) | | 2024 | 村田製作所、Fujikura Kasei、Elephantech、東京エレクトロン | | 2023 | Santec Holdings(愛知県小牧市)、Yamashin Sangyo(大阪市中央区) | この表で注目すべきは、大手だけではないことです。Elephantechはスタートアップで、マイクロジェット印刷による基板製造法P-Flexを展示しました。Yamashin Sangyoは大阪市中央区の特殊鋼商社で、米国での知名度はありません。同社は2023年の出展成果について、直接の商談につながるリードを獲得できたこと自体が大きな前進だと総括しています。米国ブランドを持たない材料商社にとって、リードそのものが渡航の投資対効果だという率直な評価です。 Santec Holdingsの経路も参考になります。愛知県小牧市の中堅光学メーカーである同社は、2023年にウエハー厚み分布測定装置でSEMIのBest of West Awardsのファイナリストに選ばれました。**その年、日本企業で選ばれたのは同社だけです。** そして2年後の2026年には、Santec USAとして公式スポンサーのリストに載っています。中堅企業が受賞候補からスポンサーへ進む道筋が、実例として存在します。 大手企業の出展形態には一つ型があります。富士フイルムは2025年、米国子会社のFUJIFILM Electronic Materials U.S.A.としてブース677に出展しました。日本の親会社が発表し、米国法人が出展するという形です。同社は出展の狙いをこう説明しています。 > 「幅広い製品ラインアップによるワンストップソリューションの提供を通じ、米国の半導体産業のさらなる発展に貢献」 なお、**日本のパビリオンはありません。** 韓国はKOTRAを通じてパビリオンを出しており、オレゴン州、ニューヨーク州、アリゾナ州も自州を売り込んでいますが、日本企業は個別に出展しています。国としての床面積は確保されていません。 ## 会場では実際に何が起きるのか 展示フロアと有料の技術会議が並行して走ります。2025年は63のコンテンツセッションに567名の講演者とパネリストが登壇しました。中身は大きく6種類です。 ![モスコーニ・センター館内のコンコース。円形の天窓の下、湾曲した壁沿いに大型の看板が掲げられ、階段を下りた広場を来場者が行き交う様子](https://www.withexpa.ai/conf/2026/semicon-west/concourse.jpg) 1. **CEO Summitの基調講演。** 産業界と政府のリーダーが登壇します。 2. **Focused Forums。** 設計、サイバーセキュリティ、スマート製造、スマートモビリティ、サステナビリティの5分野です。 3. **技術トラック。** Test Vision Symposium(テスト)とAPHI Summit(先端パッケージングとヘテロジニアス統合)が中心です。 4. **SEMI Market SymposiumとBulls and Bearsパネル。** 市場予測の定番プログラムで、アナリストや経営企画の参加者向けです。 5. **Workforce Development Pavilion。** 求職者と採用企業をつなぐ採用フロアです。 6. **SEMICON WestFest。** 10月13日20時30分〜23時30分のオクトーバーフェスト形式のパーティーで、ドリンクチケットの枚数はパスの種類で決まります。 このほかBest of West Awards(製品賞)、20 Under 30、Women in Technology、そしてSEMI国際規格の委員会会合が毎年開かれます。 **5番目のWorkforce Development Pavilionは、日本企業が見落としがちな枠です。** 東京エレクトロンは2025年、North Hall 6145の自社ブースとは別に、このパビリオンのNorth Hall W5に人事担当者を配置しました。米国拠点向けに米国人エンジニアを採用したい日本企業にとって、この展示会には物を売る以外の用事があります。 同社はさらに、3日間で10本のプレゼンテーションを実施しました。テーマは先端パッケージング装置、PFASの透明性、気候の公平性、AIが半導体インフラに与える影響、スマート製造の課題、プロセス技術です。**この展示会のスポンサーシップは、ロゴの掲出ではなくプログラム枠に変換できます。** 日本企業がその枠を実際に使い切った例として、参考になります。 日本語で参加する経路も、英語のサイトからは見えないところに用意されています。**JETROは毎年この展示会に職員を送り、ビジネス短信で日本語の現地レポートを公開しています。** 2022年、2023年、2024年、2025年の各回について報告があり、日本企業への取材も含まれます。無料で読める一次情報です。 2025年のフェニックス開催では、在ロサンゼルス日本国総領事館、JETRO、アリゾナ日本商工会議所(JCCIAZ)が共催する **Japan Forum 2025** が初日の会場内で開かれ、**1日を通じて600名以上が参加しました。** プログラムは半導体パッケージング材料、先端パッケージング装置、新技術の事業環境、アリゾナ発の基調講演の4セッションとネットワーキングレセプションです。総領事館は開催の背景をこう記録しています。 > 「SEMICON Westは、これまで50年以上カリフォルニア州サンフランシスコで開催され、今回初めてアリゾナ州で開催されることで注目を集めていました。」 参加者の反応も2件記録されています。 > 「これだけ多くの人が集まっていることに驚いている。日本のプレゼンスの高さを感じることができた」 > 「多くの関係者と名刺交換ができてありがたい。次回の開催も期待している」 後者のほうが実務的です。適切な相手との名刺交換を初日に量的にこなせることは、稟議書に書ける具体的な成果です。ただし、**2026年のサンフランシスコ開催でJapan Forumが開かれるかは確認できていません。** 2025年はアリゾナ市場に焦点を当てた企画で、共催3者のうち1つがアリゾナの商工会議所であるためです。 ## 参加・出展にいくらかかるのか 参加パスは3種類あり、SEMI会員か非会員か、そして9月25日までに買うかどうかで6通りの価格になります。 **SEMI会員** | パス | 事前(6月27日〜9月25日) | 通常(9月26日〜10月15日) | | --- | --- | --- | | Expo Plus | $225 | $340 | | Thought Leadership | $870 | $945 | | All-In | $1,185 | $1,230 | **非会員** | パス | 事前(6月27日〜9月25日) | 通常(9月26日〜10月15日) | | --- | --- | --- | | Expo Plus | $325 | $440 | | Thought Leadership | $1,095 | $1,225 | | All-In | $1,555 | $1,625 | 事前価格の締切は2026年9月25日です。値上がり幅は一律ではなく、最安のExpo Plusが$115(51%増)と最も大きく、All-Inは$45しか変わりません。**締切を逃して痛いのは、安いパスを買う人のほうです。** Expo Plusは3日間、Thought LeadershipとAll-Inは4日間のパスです。会議プログラムが展示より1日早く始まるため、日程を組むときはこの1日差を見落とさないでください。 パスの選び方には、公式サイトが説明していない分岐点があります。Expo Plusには有料の追加プログラムを個別に足せます。 | 追加プログラム | Expo Plusに追加する場合 | | --- | --- | | SEMI Market Symposium | $575 | | Test Vision Symposium | $275 | | APHI Summit+レセプション | $150 | | Cybersecurity Forum | $75 | | Future of Computing: AI & Quantum | $75 | 会員価格で計算するとこうなります。Expo Plus($225)にMarket Symposium($575)だけを足すと$800です。一方、$870のThought Leadershipは、そのMarket Symposiumに加えてTest Vision、APHI、Cybersecurity、Future of Computingの4つも含みます。**$70の差で4プログラムが付くので、Expo Plusに追加を1つ足す買い方はほぼ常に損です。** 展示フロアだけを見るならExpo Plus、会議に出るならThought Leadership。中間は罠です。 SEMI会員になるかどうかも、パスを買う前に検討する価値があります。会員割引はExpo Plusで$100、Thought Leadershipで$225、All-Inで$370です。Thought Leadershipを3名分買う企業なら、会員であるだけで$675安くなります。ただし**現在のSEMIの年会費は確認できませんでした。** 損益分岐点を計算するには会費の実額が必要ですので、出展を検討する企業はパスを買う前にSEMIに直接照会してください。 ホテルについては、SEMIが出展社向けと来場者向けに分けた公式ブロックを用意していますが、**料金は公表されていません。** 参考として、同じMoscone周辺で大規模カンファレンス開催週の宿泊料金が1泊中央値$569、通常期9月の$305に対して87%高という独立調査があります。ただしこれは別のイベントの会期を対象にした数字で、SEMICON Westはそれより小規模ですので、上限の目安として読んでください。 **出展費用は公表されていません。** SEMIはどの開催回についてもブース価格を公開しておらず、出展ページに載っているのは担当者の連絡先だけです。この記事で価格を示せないのは、推測で書かないためです。 代わりに、はっきりしている事実が1つあります。**2025年の展示フロアは、開催11ヶ月前の2024年11月に完売し、280社が順番待ちになりました。** Stockunas氏の発言です。 > This year's show is the largest exhibition in 18 years. We sold out the show floor by November, and demand has only continued to grow. 2026年10月開催の10週間前にあたるいま、出展の検討を始める企業は、実質的に2026年ではなく2027年を選んでいることになります。 ## 日本企業にとって行く価値はあるか(2026年サンフランシスコか、2027年フェニックスか) 判断すべきことは2つあります。行くかどうかと、どちらの回に行くかです。**これから初めて行く企業、初めて出展する企業には、2027年3月のフェニックスを勧めます。** | | 2026年・サンフランシスコ | 2027年・フェニックス | | --- | --- | --- | | 会期 | 10月13日〜15日 | 3月30日〜4月1日 | | 会場 | Moscone Center | Phoenix Convention Center | | 位置づけ | 最後のサンフランシスコ開催 | 恒久開催地としての初回 | | 日本からの直行便 | あり。約9〜10時間 | なし。1回乗り継ぎで移動に丸1日 | | 気候 | 18〜24°C。サンフランシスコで最も良い季節 | 27〜29°C。フェニックスで最も良い季節 | | ファブへの近さ | 遠い | 近い。州がファブ見学ツアーを運営 | | ブースの空き | 2025年は11ヶ月前に完売。極めて厳しい | 現実的 | **2027年フェニックスを勧める理由。** 第一に、準備期間です。2025年のフロアは11ヶ月前に完売しました。2026年8月に出展の議論を始める企業は、8ヶ月の助走がある2027年を狙うほうが現実的で、この期間は日本企業の稟議サイクルと4月始まりの年度にも合います。第二に、顧客との距離です。フェニックス周辺にはIntelとTSMCを含む75社以上の半導体企業があり、10万人以上が半導体および関連事業に雇用され、2020年以降の投資額は2,000億ドルを超えます。2025年にはアリゾナ州商務局がIntel、TSMC、Amkorの建設現場を回る見学ツアーを運営しました。装置メーカーや材料メーカーにとって、ファブを建てている当人の前に立てることが渡航の目的そのものであり、**サンフランシスコにはそれがありません。** 第三に、2027年は恒久開催の初回で、2028年5月と2029年4月も同じ会場が決まっています。そこで作った関係は次の2回に積み上がります。 アリゾナ商工会議所のCEOであるDanny Seiden氏の発言が、この移転の意味を最も端的に表しています。 > For the last 50 years, San Francisco used to be the center of the universe for innovation. Not any more. It's clear that Arizona is now on the map as a global hub for semiconductors. **2026年サンフランシスコを選ぶべき企業。** 米国に法人と顧客がすでにあり、ベイエリアの設計会社、EDA企業、ファブレス顧客に会う用事がある企業です。装置や材料ではなくソフトウェアや設計が主戦場なら、ベイエリアの近さは2027年にはない利点になります。1971年から続いたサンフランシスコ開催の最後の1回に意味を感じる長年の参加者にとっても、行く理由は十分です。そして出展ではなく来場するだけなら、10週間前のいまからでも間に合います。事前価格は9月25日までです。 **行かなくてよい企業。** 規模を求める企業には向きません。SEMICON Japanは出展社1,182社で、SEMICON Westの646社の倍近くあります。12月の東京ビッグサイトで会える相手に会うために渡米する必要はありません。顧客がアジアに集中している企業も同様です。「半導体関連」と名乗れるだけでサプライチェーンに実質的な接点がない企業も、この展示会では手応えを得られません。ここは装置、材料、後工程、ファブ建設の実務者が集まる床です。実装や基板の側から北米を見たい企業も、目的地が違います。基準づくりの現場は4月アナハイムの[IPC APEX EXPO](/conf/2027/ipc-apex-expo)、はんだと実装装置の商談は10月の[SMTA International](/conf/2027/smta-international)に寄っています。 **出展を検討すべき企業。** 新規性のある製品を持つ中堅企業には、具体的で費用の低い目標があります。Best of West Awardsのファイナリストです。Santec Holdingsが示したとおり、愛知県の中堅光学メーカーでも届く水準で、米国市場における第三者評価としてそのまま使えます。米国で人を採りたい企業にも理由があります。東京エレクトロンがWorkforce Development Pavilionに人事担当者を置いたのは、この展示会が採用の場でもあるからです。ただし**2026年のブース確保は現実的ではありません。** 2027年3月を前提に、いまから動くのが正しい順番です。なお2027年から開催地はフェニックスに移り、時期も3月末に変わります。[SEMICON West 2027のガイド](/conf/2027/semicon-west)で移転の理由と、サンフランシスコ最終回との使い分けを扱っています。 **移動について、日本企業だけが知っておくべき非対称があります。** フェニックスのSky Harbor空港は23社の航空会社が158都市に直行便を運航していますが、**日本行きは1路線もありません。** 長距離路線は台北(A350で14時間45分)とロンドン・ヒースロー(10時間15分)の2本だけです。TSMCのアリゾナ投資は、台湾と米国半導体産業の中心地を結ぶ直行便を生みました。この展示会で最上位スポンサーを務めているのは日本の装置メーカーであるにもかかわらず、日本にその路線はありません。台湾のサプライヤーは1便でアリゾナのファブ顧客の前にエンジニアを送れますが、日本のサプライヤーには2区間必要です。これは移動の不便ではなく、顧客の前に立てる頻度の差であり、競争条件の差です。 貴社の人数と為替を前提にした出張総額の試算、そして2026年と2027年のどちらに投資すべきかのご相談は、下記からどうぞ。 ## よくあるご質問 ### SEMICON West 2026はどこで開催されますか? サンフランシスコのMoscone Centerです。会期は2026年10月13日〜15日です。2025年はフェニックスで開催されましたが、2026年はサンフランシスコに戻ります。フェニックスへの恒久移転は2027年3月30日からです。航空券を手配する前にこの点をご確認ください。 ### SEMICON West 2026の参加費はいくらですか? SEMI会員は$225〜$1,185、非会員は$325〜$1,555です(2026年9月25日までの事前価格)。9月26日以降は会員$340〜$1,230、非会員$440〜$1,625に上がります。最安のExpo Plusは3日間、上位2種は4日間のパスです。 ### どのパスを買うべきですか? 展示フロアだけならExpo Plus、技術会議に出るならThought Leadershipです。中間は損になります。会員価格でExpo Plus($225)にMarket Symposium($575)だけ足すと$800ですが、$870のThought LeadershipはそのMarket Symposiumを含む5つの有料プログラムが付きます。 ### 日本企業も出展していますか? しています。2024年は約645社中およそ40社が日本企業でした。2026年の公式スポンサー35社のうち4社が日本企業で、東京エレクトロンは最上位のPlatinumです。SamcoとAccretech(東京精密)は2026年の出展を自社サイトで告知済みです。 ### SEMICON Japanとどう違いますか? 規模は逆で、SEMICON Japanのほうが大きい展示会です。2024年の出展社数はSEMICON Japanが1,182社、SEMICON Westが646社でした。SEMICON Westに行く理由は規模ではなく、米国の顧客、ファブ運営企業、産業政策に一度に会えることです。 ### 2027年からフェニックスに移転するのはなぜですか? SEMIの説明は開催時期の調整です。下半期はSEMICON India、Taiwan、Europa、Japanで過密なため、春に移して余裕を作るとしています。結果としてアリゾナの半導体集積地が恒久開催地になり、2028年5月、2029年4月も同じ会場で予定されています。